#微分の公式を忘れた方はこちら
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#突然すぎてハードルが高いと思った方はこちら
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※ノルムはL2で考えてください。
#STEP1
- []の中の変数で微分する。
001
問題: $ f(x)=x^{3} −2x^{2} +5x−5 [x]$
解答: $ f'(x)=3x ^{2} −4x+5$
002
問題: $ f(x)=(3x−1) ^{2} [x]$
解答: $ f'(x) =18x−6 $
003
問題: $ f(x)=(x+2)(3x−1) [x]$
解答: $ f'(x) =6x+5 $
004
問題: $ f(x)=-\frac{1}{x} [x]$
解答: $ f'(x) =\frac{1}{x^2} $
005
問題: $ S=πr ^{2} [r]$
解答: $ S′=2πr $
006
問題: $ f(x)=(x^{3})^{-4} [x]$
解答: $ f'(x) =-12x^{-13}$
007
問題: $ f(x)=x^{2}(3-x) [x]$
解答: $ f'(x)=-3x(x-2) $
008
問題: $ y=(x+1)(x^{2}+3) [x]$
解答: $ y ′ =3x^{2}+2x+3 $
009
問題: $ f(x)=(2-x)(2x^{2}-3x+4) [x]$
解答: $ f'(x) =-6x^{2}+14x-10 $
010
問題: $ f(x)=\sqrt{2x+3} [x]$
解答: $ f'(x) =\frac{1}{\sqrt{2x+3}} $
#STEP2
- 変数xで微分する。
011
問題: $ y=4^{x} $
解答: $ y'=4^{x}log4 $
012
問題: $ y=e^{-x} $
解答: $ y'=-e^{-x} $
013
問題: $ y=e^{3x} $
解答: $ y'=3e^{3x} $
014
問題: $ y=sin^{-1}2x $
解答: $ y'=\frac{2}{\sqrt{1-4x^2}} $
015
問題: $ y=log(sin3x) $
解答: $ y'=\frac{3}{tan3x} $
016
問題: $ y=cos(5x-2) $
解答: $ y'=-5sin(5x-2) $
017
問題: $ y=\cos{3x}-\sin{(2x -1)} $
解答: $ y'=-3\sin{3x}-2\cos{(2x -1)} $
018
問題: $ y=\cos^{4}(3x-2) $
解答: $ y'=-12\cos^{3}(3x-2)\sin(3x-2) $
019
問題: $ y=\log(2x^{2}-3x+2) $
解答: $ y'=\frac{4x-3}{2x^{2}-3x+2}$
020
問題: $ y= \sqrt[3]{4-x^2} $
解答: $ y'=-\frac{2x}{3\sqrt[3]{(4-x^2)^2}}$
#STEP3
- 変数xで微分する。
021
問題: $ y=\tan^{3}(4x-1)$
解答: $ y'=\frac{12tan^{2}(4x-1)}{cos^{2}(4x-1)} $
022
問題: $ y=\log(\log(\log(\log5x))) $
解答: $ y'=\frac{1}{x\log5x(\log(\log5x))・(\log(\log(\log5x)))} $
023
問題: $ y=\frac{\sin6x}{\cos2x} $
解答: $ y'=\frac{6\cos6x\cos2x+2\sin6x\sin2x}{\cos^{2}2x} $
024
問題: $y = \cos^n x $
025
問題: $y = \cos x^n$
026
問題: $y = \frac{1}{\sqrt{2 \pi}} e^{- \frac{s^2}{2}}$
027
問題: $y = 2^x$
ヒント: 両辺に対数をとる
028
問題: $y = x^x$
029
問題: $y = \pi x^2$
補足: 円の面積の微分は?
030
問題: $y = \frac{4 \pi x^3}{3}$
補足: 球の体積の微分は?
STEP4
以下の2変数関数を$x$, $y$それぞれで微分したものを求める
031
問題: $f(x,y) = x^3 + y^3$
032
問題: $f(x,y) = \frac{2 + x^2}{y}$
033
問題: $f(x,y) = \frac{\sin^{-1} y}{x^2 + 1}$
答え: $\frac{\partial f}{\partial x} = - \frac{2x \sin^{-1} y}{(x^2 + 1)^2}$, $\frac{\partial f}{\partial y} = \frac{1}{x^2 + 1} \cdot \frac{1}{\sqrt{1 - y^2}}$
034
問題: $f(x,y) = \log ( 1 + x^2 + y^2)$
035
問題: $f(x,y) = \cos (x + y)$
STEP5
036
問題: $f(x_1, x_2) = x_1^{3} + x_2^{3}$のとき$\frac{\partial f}{\partial x_j}, (j=1,2)$は?
答え: $\frac{\partial f}{\partial x_j} = 3 x_j^{2}$
補足: 微分の計算自体は031と変わらない。このSTEPはこれを$j$という変数を使って一つの式で表すことを問うている。
補足2: 一般に、このようにいつでも一つの式できれいに表せるわけではないので注意。このSTEPの問題は一つの式で表せるように仕組まれている。
037
問題: $f(x_1, x_2, \dots, x_N) = \sum_{i=1}^{N} x_i^{2}のとき\frac{\partial f}{\partial x_j}, (j=1,2,\dots,N)$?
038
問題: $\vec{x} = (x_1, x_2, \cdots, x_N)^T$, $\vec{a} = (a_1, a_2, \dots, a_N)^T$としたときの、$\frac{\partial}{\partial x_j} || \vec{x} - \vec{a} ||, (j=1,2, \dots,N)$?
039
問題: $\vec{x} = (x_1, x_2, \cdots, x_N)^T$, $\vec{a} = (a_1, a_2, \dots, a_N)^T$としたときの、$\frac{\partial}{\partial x_j} \langle \vec{x} , \vec{a} \rangle ,(j=1,2,\dots,N)$?
040
問題:
\vec{b} =
\left(
\begin{matrix}
a_{11} & a_{12} & \cdots & a_{1N} \\
a_{21} & a_{22} & \cdots & a_{2N} \\
\vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\
a_{N1} & a_{N2} & \cdots & a_{NN}
\end{matrix}
\right)
\left(
\begin{matrix}
x_1 \\
x_2 \\
\vdots \\
x_N
\end{matrix}
\right)
のとき、$\frac{\partial}{\partial x_j} ||\vec{b}||,(j=1,2,\dots,N)$?
STEP6
$f(x) = \sum_{i=1}^{\infty} \frac{(-1)^{i+1}}{(2i - 1)!} x^{2i-1}$ としたとき、
041
問題: $f$の1階微分
042
問題: $f$の2階微分
043
問題: $f$の3階微分
044
問題: $f$の4階微分
045
問題: $g(x) = \sum_{i=0}^{\infty} \frac{1}{i!}x^i$としたとき、$g$の1階微分
補足: これと似た関係にある関数はなんでしょうか?
STEP7
記号を導入します。$\nabla f(x_1, x_2, \dots, x_N)$を多変数関数$f(x_1, x_2, \dots, x_N)$の勾配ベクトルと呼びます。勾配ベクトルは以下のように計算します:
\nabla f(x_1, x_2, \dots, x_N) =
\left(
\begin{matrix}
\frac{\partial f}{\partial x_1} \\
\frac{\partial f}{\partial x_2} \\
\vdots \\
\frac{\partial f}{\partial x_N}
\end{matrix}
\right)
以下、与えられた関数$f(x_1, x_2, \dots, x_N)$の勾配ベクトルを求めてください。
046
問題: $f(x_1, x_2) = x_1^{2} + x_2^{2}$
047
問題: $f(x_1, x_2, x_3) = (x_1 + x_2 + x_3)^2$
048
問題: $f(x_1, x_2, \dots, x_N) = \sum_{i=1}^{N} a_i x_i$
049
問題: $f(x_1, x_2, \dots, x_N) = || \vec{x} ||$, ただし、$\vec{x} = (x_1, x_2, \dots, x_N)^T$とする。
050
問題:
\vec{b} =
\left(
\begin{matrix}
a_{11} & a_{12} & \cdots & a_{1N} \\
a_{21} & a_{22} & \cdots & a_{2N} \\
\vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\
a_{N1} & a_{N2} & \cdots & a_{NN}
\end{matrix}
\right)
\left(
\begin{matrix}
x_1 \\
x_2 \\
\vdots \\
x_N
\end{matrix}
\right)
としたときの$f(x_1, x_2, \dots, x_N) = ||b||$
STEP8
線形回帰を理解するための問題。本の SECTION 5-3, 5-4 の内容です。内容理解は後回しで、計算だけ練習。
$x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}, , y_1, , y_2, , \dots, , y_N$をすべて定数とします。また$\vec{w} = (w_1, w_0)^T$を変数とする関数$E(\vec{w})$を
E(\vec{w}) = \frac12 \sum_{i=1}^{N} (w_1 x_i + w_0 - y_i)^2
と定義します。
051
問題: $\nabla E(\vec{w})$ を計算してください。
答え:
\left(
\begin{matrix}
\sum_{i=1}^N x_i ( w_1 x_i + w_0 - y_i) \\
\sum_{i=1}^N ( w_1 x_i + w_0 - y_i)
\end{matrix}
\right)
052
問題: $\nabla E(\vec{w}) = \vec{0}$と置くと、
A \vec{w} = \vec{b}
という形に式変形できます。$A$と$\vec{b}$をそれぞれ$x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}, , y_1, , y_2, , \dots, , y_N$を使って表現してください。
答え:
A =
\left(
\begin{matrix}
\sum_{i=1}^N x_i^2 & \sum_{i=1}^N x_i \\
\sum_{i=1}^N x_i & N
\end{matrix}
\right), \,
\vec{b} =
\left(
\begin{matrix}
\sum_{i=1}^N x_i y_i \\
\sum_{i=1}^N y_i
\end{matrix}
\right)
053
問題: $A^{-1}$を求めてください。
答え:
A^{-1} =
\frac{1}{N \sum_{i=1}^N x_i^2 - (\sum_{i=1}^N x_i)^2}
\left(
\begin{matrix}
N & - \sum_{i=1}^N x_i \\
- \sum_{i=1}^N x_i & \sum_{i=1}^N x_i^2
\end{matrix}
\right)
054
問題: $\vec{w}$を求めてください。
答え:
\frac{1}{N \sum_{i=1}^N x_i^2 - (\sum_{i=1}^N x_i)^2}
\left(
\begin{matrix}
N \sum_{i=1}^N x_i y_i - \sum_{i=1}^N x_i \sum_{i=1}^N y_i \\
- \sum_{i=1}^N x_i \sum_{i=1}^N x_i y_i + \sum_{i=1}^N x_i^2 \sum_{i=1}^N y_i
\end{matrix}
\right)
055
問題: $x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}$と$y_1, , y_2, , \dots, , y_N$のそれぞれの平均を$\bar{x}$, $\bar{y}$とします。つまり
\bar{x} = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^N x_i, \, \bar{y} = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^N y_i
です。また$x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}$の分散を$\sigma_x^2$、$x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}, , y_1, , y_2, , \dots, , y_N$の共分散を$\sigma_{xy}$とします。つまり、
\sigma_x^2 = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^N x_i^2 - \bar{x}^2, \, \sigma_{xy} = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^N x_i y_i - \bar{x} \bar{y}
です。このとき、$\vec{w}$を$\sigma_x^2, , \sigma_{xy}, , \bar{x}, , \bar{y}$を用いて表現してください。
答え:
\left(
\begin{matrix}
\frac{\sigma_{xy}}{\sigma_x^2} \\
- \bar{x} \frac{\sigma_{xy}}{\sigma_x^2} + \bar{y}
\end{matrix}
\right)
注: この$w_1$を特に回帰係数と呼びます。回帰係数は相関係数に$\sigma_y$をかけてさらに$\sigma_x$で割ったものになっています。
STEP9
多項式回帰を理解するための問題。本の SECTION 5-3, 5-4 の内容です。ここ の内容と同じです。これも内容理解は後回しで、計算だけ練習。STEP7の拡張にもなっています。
$x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}, , y_1, , y_2, , \dots, , y_N$をすべて定数とします。また$\vec{w} = (w_0, w_1, \dots, w_M)^T$として(STEP7と$w_j$の順序が異なるので注意)、関数$y(\vec{w}, x)$を
y(\vec{w}, x) = \sum_{i=0}^{M} w_i x^i
と定義します。さらに$\vec{w}$を変数とする関数$E(\vec{w})$を
E(\vec{w}) = \frac12 \sum_{j=1}^{N} (y(\vec{w}, x_j) - y_j)^2
と定義します。
056
問題: $\nabla E(\vec{w})$ を計算してください。
答え:
\nabla E(\vec{w}) =
\left(
\begin{matrix}
\sum_{j=1}^{N} (y(\vec{w}, x_j) - y_j)x_{j}^0 \\
\sum_{j=1}^{N} (y(\vec{w}, x_j) - y_j)x_{j}^1 \\
\vdots \\
\sum_{j=1}^{N} (y(\vec{w}, x_j) - y_j)x_{j}^M \\
\end{matrix}
\right)
057
問題: $\nabla E(\vec{w}) = \vec{0}$と置くと、
A
\left(
\begin{matrix}
y(\vec{w}, x_1) \\
y(\vec{w}, x_2) \\
\vdots \\
y(\vec{w}, x_N)
\end{matrix}
\right)
= \vec{b}
という形に式変形できます。$A$と$\vec{b}$をそれぞれ$x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}, , y_1, , y_2, , \dots, , y_N$を使って表現してください。
答え:
A=
\left(
\begin{matrix}
x_{1}^{0} & x_2^0 & \cdots & x_N^0 \\
x_{1}^{1} & x_2^1 & \cdots & x_N^1 \\
\vdots & \vdots & & \vdots \\
x_{1}^{M} & x_2^M & \cdots & x_N^M \\
\end{matrix}
\right), \
\vec{b} =
\left(
\begin{matrix}
\sum_{j=1}^{N} y_j x_j^0 \\
\sum_{j=1}^{N} y_j x_j^1 \\
\vdots \\
\sum_{j=1}^{N} y_j x_j^M \\
\end{matrix}
\right)
058
問題:
\left(
\begin{matrix}
y(\vec{w}, x_1) \\
y(\vec{w}, x_2) \\
\vdots \\
y(\vec{w}, x_N)
\end{matrix}
\right)
を$B \vec{w}$という形で表現したときの$B$を$x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}$を使って表現してください。
答え:
B =
\left(
\begin{matrix}
x_1^0 & x_1^1 & \cdots & x_1^M \\
x_2^0 & x_2^1 & \cdots & x_2^M \\
\vdots & \vdots & & \vdots \\
x_N^0 & x_N^1 & \cdots & x_N^M \\
\end{matrix}
\right)
059
問題: $\vec{b}$はさらに
C
\left(
\begin{matrix}
y_1 \\
y_2 \\
\vdots \\
y_N
\end{matrix}
\right)
という形で表現できます。$C$を$x_{1}, , x_{2}, , \dots, x_{N}$を使って表現してください。
答え:
C=
\left(
\begin{matrix}
x_{1}^{0} & x_2^0 & \cdots & x_N^0 \\
x_{1}^{1} & x_2^1 & \cdots & x_N^1 \\
\vdots & \vdots & & \vdots \\
x_{1}^{M} & x_2^M & \cdots & x_N^M \\
\end{matrix}
\right)
060
問題: $\vec{w}$を$A$と$\vec{y}=(y_1, y_2, \dots, y_N)^T$を使って表現してください。
答え:
\vec{w} = (A A^{T})^{-1} A \vec{y}
STEP10
分散に関する問題。有名な分布の分散を、微分を使った面白い方法で導いてみます。
新しい概念を導入します。それはモーメント母関数と呼ばれるものです。モーメント母関数$M_X(t)$とは、確率分布に対応したある1変数$t$の関数であり、以下のような性質を持っています:
\begin{align}
M'_X(0) &= E(X), \\
M''_X(0) &= E(X^2),
\end{align}
ここで$X$は確率変数、$E(X)$は確率変数$X$の期待値です。
問題061では、分散がモーメント母関数で計算できることを証明します(ただし、この証明は離散確率分布に限ったものです。連続確率分布ではこれとは異なる方法にはなりますが、同じ結果を証明できます)。
問題062から065では、有名な分布のモーメント母関数を条件として準備しているので、問題061で示した式を使ってそれぞれ分散を求めてください。
061
問題: 分散$\sigma^2$を以下のように定義します:
\sigma^2 = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^{N} (x_i - E(X))^2,
ただし、
E(X) = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^{N} x_i
です。$\sigma^2$について、以下の式が成立することを証明してください。
\sigma^2 = M''_X(0) - (M'_X(0))^2
答え: 省略
ヒント: $\sigma^2$の定義を展開する。また$E(X^2) = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^{N} x_i^2$であることを使う。
062
問題: 二項分布 ${}_N \mathrm{C}_x p^x (1 -p)^{n-x}$ のモーメント母関数は$M_{X}(t) = (p e^t + 1 - p)^n$
答え: $np(1-p)$
063
問題: ポアソン分布$\frac{\lambda^x e^{- \lambda}}{x!}$のモーメント母関数は$M_X(t) = e^{\lambda(e^t - 1)}$
答え: $\lambda$
064
問題: 指数分布$\lambda e^{- \lambda x} \ (x \geq 0)$のモーメント母関数は$M_{X}(t) = \frac{\lambda}{\lambda - t}$
答え: $\frac{1}{\lambda^2}$
065
問題: 正規分布$\frac{1}{\sqrt{2 \pi} \sigma} e^{-\frac{(x-\mu)^2}{2\sigma^2}}$のモーメント母関数は$M_X(t) = e^{\mu t + \frac{\sigma^2 t^2}{2}}$
答え: $\sigma^2$
STEP11
正規分布の最尤推定の問題。得られたデータ$x_1, x_2, \dots, x_N$が正規分布$\frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}e^{-\frac{(x - \mu)^2}{2 \sigma^2}}$に従うものとします。この時対数尤度関数は
\log L(\mu, \sigma^2) = \log \prod_{i=1}^{N} \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}e^{-\frac{(x_i - \mu)^2}{2 \sigma^2}}
となります。
ちなみに、$\prod$は
\prod_{i=1}^{N} \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}e^{-\frac{(x_i - \mu)^2}{2 \sigma^2}} = \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}e^{-\frac{(x_1 - \mu)^2}{2 \sigma^2}} \cdot \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}e^{-\frac{(x_2 - \mu)^2}{2 \sigma^2}} \cdot \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}e^{-\frac{(x_3 - \mu)^2}{2 \sigma^2}} \cdot \cdots \cdot \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}}e^{-\frac{(x_N - \mu)^2}{2 \sigma^2}}
という意味です。
066
問題: 上記の対数尤度関数を$\sum$を使った表現に書き換えてください。
答え:
\log L(\mu, \sigma^2) = - \frac{N}{2} \log 2 \pi \sigma^2 - \frac{1}{2 \sigma^2} \sum_{i=1}^{N} (x_i - \mu)^2
067
問題: 以下を計算してください:
\frac{\partial}{\partial \mu} \log L(\mu, \sigma^2)
答え:
\frac{1}{\sigma^2} \sum_{i=1}^{N} (x_i - \mu)
068
問題: $\frac{\partial}{\partial \mu} \log L(\mu, \sigma^2) = 0$を解くことで、$\mu$を計算してください。
答え:
\mu = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^{N} x_i
069
問題: 以下を計算してください:
\frac{\partial}{\partial \sigma^2} \log L(\mu, \sigma^2)
答え:
-\frac{N}{2 \sigma^2} + \frac{1}{2 \sigma^4} \sum_{i=1}^{N} (x_i - \mu)^2
ヒント: $\sigma$ではなく$\sigma^2$で微分しているので注意。
070
問題: $\frac{\partial}{\partial \sigma^2} \log L(\mu, \sigma^2) = 0$を解くことで、$\sigma^2$を計算してください。
答え:
\sigma^2 = \frac{1}{N} \sum_{i=1}^{N} (x_i - \mu)^2
STEP12
積分の問題です。ここでは積分の計算を「微分の逆の演算」と捉えます。
以下例題です。
例題: 以下の$F(x)$を計算してください。
F(x) = \int 3 x^2 \rm{dx}
解答: 上の問題は「微分して$3x^2$となるような関数を答えよ」と捉えます。つまり答えは
F(x) = x^3+ C
ただし、$C$は定数
です。
なぜ$C$という定数が必要か。
例えば$x^3+2$も$x^3-100$も$x^3+\pi$も全て微分すると$3 x^2$になります。なので「$x^3$になんでもいいので定数を足し合わせたものが答え」という意味で、上のような式になります。
それでは問題です。以下の$F(x)$を求めてください。
071
問題:
F(x) = \int \frac{1}{x} \rm{dx}
072
問題:
F(x) = \int \cos x \ \rm{dx}
073
問題:
F(x) = \int x^n \rm{dx}
074
問題:
F(x) = \int 1 \ \rm{dx}
075
問題:
F(x) = \int e^x \rm{dx}
STEP13
積分の問題。前回と同じように積分を微分の逆の計算として捉えます。前回よりも少し難しいです。
例題:
F(x) = \int x(x^2+1)^3 \rm{dx}
これを解くには、「何を微分したら$x(x+1)^3$になるか」を考えます。それを考えてみると、
F(x) = \frac{1}{8} (x^2+1)^4 + C
になりますね。(以下、$C$を積分定数とします。) これが正しいことは、上の式を合成関数の微分を使って微分してみるとわかります。
つまり今回の問題は「合成関数の微分を施す前の式」を求めることです。
それでは問題です。以下の$F(x)$を求めてください。
076
問題:
F(x) = \int x e^{- x^2} \rm{dx}
077
問題:
F(x) = \int \cos 2x \ \rm{dx}
078
問題:
F(x) = \int \frac{\log x}{x} \rm{dx}
079
問題:
F(x) = \int 2 \sin x \cos x \ \rm{dx}
080
問題:
F(x) = \int \left( \frac{\tan x}{\cos x} \right)^2 \rm{dx}
STEP14
積分の問題。前回とほとんど同じですが、少しだけ新しい要素を含みます。
一つ目。積分される関数が足し算や引き算の状態になっているときは、それらを分離して計算できます。
\int f(x) \pm g(x) \ dx = \int f(x) \ dx \pm \int g(x) \ dx
二つ目。積分される関数が定数倍されている場合は、それを積分の外に出せます。
\int a f(x) dx = a \int f(x) dx
例題
\begin{array}{ll}
F(x) &= \int 6 x^2 + 8x \ dx \\
&= \int 6 x^2 \ dx + \int 8 x \ dx \\
&= 6 \int x^2 dx + 8 \int x dx \\
&= 6 \cdot \frac13 x^3 + C_1 + 8 \cdot \frac12 x^2 + C_2 \\
&= 2 x^3 + 4 x^2 + (C_1 + C_2) \\
&= 2 x^3 + 4 x^2 + C
\end{array}
ちなみに、$ C_1 $と $ C_2$ は両方とも「定数ならなんでもいい」ということなので$C_1 + C_2$も同様に「定数ならなんでもいい」ということになります。なのでそれらを合わせて$C$と表現しました。
注意: 関数同士の掛け算や割り算は分離して計算できません。つまり、以下のようなことをしてはいけません。
\int f(x) g(x) dx = \int f(x) dx \int g(x) dx
や
\int \frac{f(x)}{g(x)} dx = \frac{\int f(x) dx}{\int g(x) dx}
では以下の$F(x)$を求めてください。
081
問題:
F(x) = \int (x+1)^2 dx
ヒント: 展開して関数の足し算の表現にする。
082
問題:
F(x) = \int 2 e^x - 2x dx
083
問題:
F(x) = \int 2 \cos x + 3 \sin x dx
084
問題:
F(x) = \int \tan^2 x dx
ヒント: $\tan^2 x = \frac{1}{\cos^2} - 1$である事実を使います。
085
問題:
F(x) = \int \frac{1}{x^2 + x} dx
ヒント: $\frac{1}{x^2 + x} = \frac{1}{x} - \frac{1}{x+1}$である事実を使います。