概要
機械学習はじめたいけど何の本をやればよいか、という質問を未だに受けることがあるのでここに書いておきます。
高卒程度を対象として含むので理系大学一年生程度の数学的基礎ができている人は該当部読み飛ばしてください。
数学的準備
以下の本は並列して学ぶことができます。順序はなんでもいいです。
微分積分―理工系の基礎 石原 繁 (著), 浅野 重初 (著)
微分、積分まで
マセマ 線形代数1,2
工学的にとりあえず線形代数を解けるようにする本です。
線型代数学―基礎課程 永井 治 (著), 佐藤 正次 (編さん)
マセマより詳しい線形代数の解説が知りたい時はこちら。
ベクトル解析入門 小林 亮 (著), 高橋 大輔 (著)
ベクトル解析の記号と演算規則まで。複雑な定理はほぼ使うことはないと思います。
最適化問題
これなら分かる最適化数学 金谷健一
勾配法、最小二乗法など最適化問題の基本が理解できます。
画像をベクトルと見なして固有ベクトルを求める固有顔の解説なんかもあります。数理工学の本です。
計測工学
計測工学 鈴木 亮輔
数理工学を学ぶなら測定については概論として知っておくべきです。誤差とは何か、誤差の伝搬など。誤差についてわかっていないと数理工学の目指すところの理解が浅くなります。
機械学習
深層学習 岡谷 貴之 (著)
ニューラルネットの基本的なことが書いてあります。
深層学習 Deep Learning 監修:人工知能学会
ニューラルネットの中級者向けの内容。resnet発表以前くらいの情報でまとまっています。
PRML 上 下 パターン認識と機械学習
機械学習アルゴリズムを辞典的に解説している本。かなり古いので現在はまったく使われなくなった技術も多いですが一応。
追記
機械学習の書籍はいささか古い内容もかなり含んでしまいました。ごく工学的な技術というものは、進歩するとまったく顧みられなくなるものは多々あります。しかし、比較的理学的な知見というものは、将来的にも役に立ち続けるものです。できるだけそういった普遍性のある知識を身につけていきましょう。
統計学については機械学習向けの良書がちょっと思い当たりませんでした。
統計学、及び機械学習に関連する良書がありましたら教えてください。