1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

#13 Bluetooth接続をしよう【もっと!後輩たちのためのEV3rt講座】

Last updated at Posted at 2024-12-29

目次

タイトル 内容
1 はじめに 今回の説明
2 PCとBluetoothで接続 ペアリングについて説明
3 通信の準備 Tera Termのインストール
4 Bluetooth経由でappを転送する 接続・転送方法の説明
5 まとめ 今回のまとめ

1. はじめに

今回はEV3rtを用いた場合のBluetooth接続方法について解説したいと思います。

今まで、コンパイルしたプログラムをEV3に転送するには、USBケーブルを用いた有線での方法しかありませんでしたが、今回紹介する方法により、Bluetoothを用いた無線転送が出来るようになります。
開発効率アップに繋がりますので、使いこなせるようになりましょう!

(※ 一部スクリーンショットについて、過去の記事より流用しております。)

2. PCとBluetoothで接続

まずはパソコンとEV3を接続する必要があります。
「設定」を開いて「Bluetooth」の設定項目へと移動しましょう。

Windows 11 の場合

Windows 11 を使用している場合、このセクションの作業が必要です。
10以前を使用している場合は次の 「ペアリング」 へ進んでください。

EV3rtのBluetooth接続では、少しマイナーな方法である「Bluetooth SPP (Serial Port Profile) 」という接続方式が用いられます。
Windows 11になってからというもの、このBluetooth SPPでの接続にはひと手間加える必要が発生しているため、まずはその作業を行います。

「設定」アプリの「Bluetoothとデバイス」に移動後、「デバイス」を選択します。

スクリーンショット 2024-09-14 231300.png

「デバイス」が開いたら、下の方へ移動し、「デバイスの設定」の「Bluetoothデバイスの検出」を探します。
この項目のデフォルト設定は「規定」ですが、これを 「詳細」 に変更します。

スクリーンショット 2024-09-14 231322.png

スクリーンショット 2024-09-14 231327.png

これで準備完了です。

ペアリング

それでは、EV3とのペアリングをしていきます。
「デバイスの追加」を押し (Windows 11の場合は「Bluetooth」を選択)、「Mindstorms EV3」を選択します。

bt_pair2.png

すると、パスワードの入力を求められます。
ここでのパスワードとは、「#3 アプリケーション開発のおやくそく」の2章で説明済みの、etc/rc.conf.iniファイルで設定した[Bluetooth]の PinCode のことです。
デフォルトであれば「0000」になっているはずです。

bt_pair1.png

ここまで完了し、以下のように「ペアリング済み」と表示されればペアリングの作業は完了です。

bt_pair3.png

TOSHIBA製 Bluetoothスタックを用いる方法について

過去の記事では、TOSHIBA製のBluetoothスタック(接続ソフト)を用いる方法も紹介していましたが、特に使わずともこれから説明する作業は出来る他、古いソフトとなり脆弱性の問題もあるため、ここでは取り扱わないこととします。
もし、上記の手順(Windowsの「設定」からペアリング)が上手く行かない場合は、参照してみてください。

3. 通信の準備

続いて、PC側でBluetoothの通信を行うためのソフトをインストールしていきます。
前述の通り、EV3rtではBluetooth SPPという接続方法を用いるため、それに対応したソフトが必要となります。
ここでは、シリアルモニタとして非常に有名な 「Tera Term」 を用いたいと思います。

Tera Term のインストール

では、Tera Termをインストールしていきます。
まずはTera Term のGithubリポジトリへアクセスしましょう。
一番上にあるのが最新リリースとなるため、特にこだわりが無ければこれをインストールしましょう。
「Assets」の部分の teraterm-5.X.exe という名前のファイルをダウンロードします。

スクリーンショット 2024-09-14 234201.png

ダウンロード出来たら、インストーラを開きましょう。

言語を聞かれるので「日本語」で進めます。

スクリーンショット 2024-09-14 234535.png

続いて、使用許諾に同意してください。

スクリーンショット 2024-09-14 234544.png

次に何をインストールするか聞かれますが、「標準インストール」のままで結構です。

スクリーンショット 2024-09-14 234557.png

ソフト内で用いる言語を聞かれますが、これも「日本語」のまま進めます。

スクリーンショット 2024-09-14 234602.png

その他、オプションを聞かれますが、特にこだわりが無ければ、そのまま進めれば良いかと思います。

スクリーンショット 2024-09-14 234607.png

インストールするものを確認し、「インストール」ボタンを押してください。

スクリーンショット 2024-09-14 234611.png

以下の画面が表示されたら「インストール」完了です。

スクリーンショット 2024-09-14 234622.png

これで、Bluetooth通信する準備が整いました。

4. Bluetooth経由でappを転送する

いよいよ、EV3rtとBluetooth通信をしていきます。
今回はコンパイルしたアプリ(app)の転送を行います。

COMポートの確認

これからPCとEV3は、Bluetooth上で「シリアル通信」を行うわけですが、EV3がどのポートに繋がっているかを調べておく必要があります。そこで、以下の手順でCOMポートを調べましょう。

コントロールパネル -> ハードウェアとサウンド -> デバイスとプリンター にアクセス

スクリーンショット 2024-09-15 0003110.png

スクリーンショット 2024-09-15 000831.png

スクリーンショット 2024-09-15 000845.png

Windows 11の場合は 設定 -> Bluetoothとデバイス -> デバイス を選択
一番下へ行き、 その他のデバイスとプリンターの設定 を開く

Mindstorms EV3 を選択し、プロパティ を開きます

スクリーンショット 2024-09-15 001412.png

ハードウェア もしくは サービス のタブを選択し、以下の赤線部を確認します。
これが接続されているCOMポートとなります。

スクリーンショット 2024-09-15 001740.png

この場合、接続ポートは 「COM3」 となります。

Tera Term での接続

COMポートの確認が出来たら、先ほどインストールしたTera Termを起動し、通信をしていきましょう。

起動すると、以下のように「新しい接続」という画面が表示されるかと思います。
(出ない場合は、ファイル->新しい接続からアクセス出来ます)

スクリーンショット 2024-09-15 002403a.png

ポートの部分で先ほど調べたCOMポートを選択し、「OK」を押して接続します。
接続出来たら、以下のように選択したCOMポートが表記されるはずです。

スクリーンショット 2024-09-15 002626.png

appを転送

接続が出来たら、いよいよアプリを転送していきます。
PC側の操作を行う前に、EV3rtの操作をします。

メニュー画面から 「Bluetooth SPP」 を選択します。

IMG_83450.jpg

以下のような表示になれば、準備完了です。

IMG_8346.jpg

では、Tere Termの画面に戻り、アプリを転送していきます。
ファイル -> 転送 -> ZMODEM -> 送信 と選択します。

スクリーンショット 2024-09-15 004306.png

EV3rtのフォルダを開き、workspaceフォルダのappを選択します。
(プログラム名を変えたい場合は、この転送前にしておきましょう。)

スクリーンショット 2024-09-15 004939.png

転送出来たら、EV3rt側で「Click the CENTER button to run.」と表示されるので、真ん中ボタンを押してプログラムを起動します。
この時、モータ等を使用するプログラムの場合、その場で走り出す可能性があるので注意してください。

これで、Bluetoothによるappの無線転送が出来ました!

5. まとめ

今回は、EV3rtにおけるBluetoothの接続方法、およびアプリの転送方法を解説していきました。
実はこれ以外にも、Bluetoothを用いてデータのやり取りをすることが出来ます。
これについては次回説明したいと思います。

前回: #12 テキストを扱おう&ファイルを読み書きしよう
次回: #14 Bluetoothを使ってPCと通信しよう

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?