はじめに

Windowsを使っている人にとって、環境構築は難易度が高くミスが発生しやすいため頭が痛い問題でした。
ここではソフトウェア管理ソフトウェアScoopを使い、簡単に環境構築を行う方法を紹介します。

爆速環境構築コース(超初心者向け)

環境構築ツール(2020/8/30 22:23 修正版)をダウンロードして、展開してから中にあるInstall.batを実行するだけで競プロのためのC++環境構築が完了します。
インストールされるプログラムは以下の通りです。

役割	ツール名
ソフトウェア管理	Scoop
C++コンパイラ	g++
ビルド自動化	cmake
統合開発環境(IDE)	Geany
バージョン管理	git

Geanyの使い方(超初心者向け)

まず左下のWindowsボタンをクリックしてメニューを開き、Geanyを探して起動します。
起動すると文字が打ち込める画面になっているので、C++言語でソースコードを書く事が出来ます。
テストとして、以下のソースコードを打ち込んでみましょう。

#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
int main(){
    cout << "Hello World!" << endl;
}

打ち込み終わったら、左上の"保存"ボタンをクリックしましょう。
ファイルの場所はどこでも構いませんが、ファイルの名前を変更して末尾が".cpp"で終わる名前を新たにつけましょう。
例として、Hello.cppなどが挙げられます。Helloの部分は自分で気に入った名前に変えても構いません。

保存した後は、"保存"ボタンの列の右側にある"ビルド"ボタンを押しましょう。
このボタンによって、ソースコードが自動的に実行可能なプログラムへと変換されます。
コンパイル終了後に隣の実行を押してみましょう。
新しい画面が出て、"Hello World!"と表示されたら完了です。
次は自分だけのプログラムを作成したり、AtCoder Programming Guide for beginnersなどの競プロコンテンツに取り組んでみましょう！

カスタマイズ環境構築コース(初心者コース)

ここからは、インストールするプログラムをカスタマイズしたい方への情報になります。
爆速環境構築コースで最初にダウンロードしたファイルは、Windows組み込みのpowershellというソフトウェアを起動してその中で以下のコマンドを実行するものです。

Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -scope CurrentUser
iwr -useb get.scoop.sh | iex
scoop install git
scoop bucket add extras
scoop install gcc cmake geany

1行目と2行目でScoopをインストールしています。
3行目では、Scoopと親和性が高いツールgitをインストールしています。
4行目ではextrasという汎用性が高いソフトウェアが保管されているサイトをScoopのダウンロード元に追加しています。
5行目ではgcc,cmake,geanyをインストールしています。

Scoopでは、ここでインストールしたソフトウェアの他にもVSCodeやPython、Zoomなどの様々なソフトウェアをダウンロードする事ができます。
まずはScoopで導入したソフトウェアのリストを見てみましょう。

scoop list

次に、インストールしたいソフトウェアを探しましょう。

scoop search (ソフトウェア名)

(ソフトウェア名)に探したいソフトウェアの名前を入れると、その名前が含まれているソフトウェアを検索してくれます。
インストールできるソフトウェアを全て見たい場合は(ソフトウェア名)を空にして検索する事もできます。

最後に、ソフトウェアをインストールしましょう。

scoop install (ソフトウェア名)

VSCodeなどの一部のソフトウェアでは、導入後に追加で行う作業が存在する場合があります。
指示に従って作業を行いましょう。

Scoopで導入したソフトウェアはアンインストールも簡単です。

scoop uninstall gcc

たった一行を入力するだけでアンインストールが自動的に行われます。

バージョンアップ方法

コマンドプロンプトを起動して以下のコマンドを打ち込んでください。

scoop update *

これを実行するだけで自動的にScoopで入れたソフトウェア全てをバージョンアップしてくれます。

競プロに疲れてしまったら(アンインストール方法)