はじめまして。リンクアンドモチベーションのプロダクトデザイナーの亀山です。
今回は「自分の成長は、プロダクト開発の考え方を応用したら早まるのでは」という気づきについて書きます。
「何度も同じミスをしてしまう」「改善アクションを立てても大変で続かない、やり切れない」という悩みを私が抱えていた中での気づきであり、同じような課題意識を持つ方の参考になれば嬉しいです。
人の成長 ≒ プロダクト開発?
日々仕事をしていると、制作アウトプットやプレゼンの仕方、タスク・スケジュール管理に至るまで、様々な改善点が見つかります。
しかし、時に「同じミスを繰り返してしまうけど、根本的な原因がわからない」、「改善アクションが重い、または数が多くてやりきれない」という問題に直面することがあります。
私もそんな状況に陥っていたのですが、ある日「プロダクト開発と同じ思考フレームを応用できるのでは?」というアイデアが閃きました。
つまり、
- 根本的な課題を特定する
- 優先度をつける
- 小さくて、少なくて、早く実行できるアクションを決める(MVP)
- それ以外のアクションは置いておく(バックログ)
のように、プロダクト開発の思考フレームを応用することによって、最も成長にヒットすると思われる課題の特定や、小さくて現実的に即実行可能なアクションが設定できるのでは、と考えました。
優先度の低い課題やアクションは「バックログ」として置いておけば、マインドシェアも減らせそうです。
早速試してみたところ、想定通り自分の改善点をかなり整理することができました。
1. 課題の設定
1-a. ゴールの設定
課題を明確にするため、まずは「課題を克服して成長した自分」をゴール(プロダクトビジョン)として言語化します。
どんな粒度や規模でも良いので、「〇〇な状態になる」など、課題を改善してどうなりたいのかを言語化する必要があります。
1-b. ツリーで分解
次に、ゴールが達成できていない理由をトップダウンで分解した後、自分が直面した課題をボトムアップでマッピングしてツリーを作成しました。
ツリーの作成方法は、多くの方が解説しているのでここでは割愛します。
1-c. 優先順位の決定
課題に優先度をつけるにあたっては、主に下記の観点を用いました。
- 因果関係としてより根本的なもの
- 発生頻度が高いもの
最終的に課題を4つに絞り、優先度をつけました。
優先度の高い課題
- ユーザーの背景や行動、判断基準に対する理解が不十分(最優先)
- 要件やデザインの検討手順が整理・標準化されておらず、改善を継続的に回しにくい
- 機能開発やデザインタスクの開始時点で、影響範囲を漏れなく整理できていない
- 「なぜその案を選ぶのか/他案を選ばないのか」を十分に説明できていない
これだけでも自分が集中的に解決すべき課題を整理できました。
2. 改善アクションの設計(MVP)
各課題に対して「すぐできる最小のアクション」(MVP)を意識して決めていきます。
アクションは一度「発散」させて、意思決定マトリクスで「収束」させました。
収束させる際は
- ゴールの達成に効果的か?
- すぐに実行できる最小のアクションか?
を基準にしました。
上記で方針を大まかに定めた後、最終的には下記のアクションにしました。
改善アクション
- 毎回デザインする際に、ユーザーの思考や行動を今までより具体的に想像する
(難しい場合は、想像しやすい身近な人に置き換えて想像する)
普段新しいアクションを立てるときに「実行量の少ないアクションは何か?」と考えることはなかったので、個人的に一番役立ったのがこのMVP的に考えることです。
最初は「インタビューの録画を何本も見て考察する」などのアクションを考えていたのですが、作業量が多くて実行できるイメージがなかったのでやめました。
それよりも、必要な時に必要な分だけやれば良いと考え、アクションをそぎ落として最終的に上記に落ち着きました。
まとめ
プロダクト開発の考え方を取り入れてみた結果、課題の特定やミニマムのアクションを決めることができ、改善サイクルをより早く回せるようになりそうです。
来年の目標を考える中で、やってみてはいかがでしょうか?



