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AIエンジニアリングを支える7つの階層 — Token・Prompt・Context・Agent・Harness・MCP・Skills を一気に整理する

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Last updated at Posted at 2026-07-13

AIエンジニアリングを支える7つの階層

AIエージェントの世界には、Token、Prompt、Context、Agent、Harness、MCP、Skills という7つの重要な概念があります。これらの関係を一言でまとめると、次のようになります。

プロンプトを入力すると、執事役の Agent に渡されます。やり取りはすべて Token に分解され、コンテキストという備忘録に記録。Harness の「家訓」が Agent の行動を常に律し、Agent は MCP というハブで外部リソースとつながり、自らの Skills を駆使して、任されたタスクを一歩ずつ自律的にやり遂げます。

# 階層 役割
1 Token モデルが理解する最小単位
2 Prompt モデルに何をすべきか伝える
3 Context 関連する背景情報を提供する
4 Agent 自律的に判断・実行する知能体
5 Harness 統率と実行を支える工学的枠組み
6 MCP 接続と拡張のプロトコル層
7 Skills 再利用できる能力と経験

以下、1つずつ見ていきます。

01. Token とは

Token は、AI が文字を処理する 「最小単位」 です。あなたの発言も AI の回答も、すべて Token に分解されて理解・計算されます。

例:「今日はいい天気だ。」→ 今日 いい 天気 のように分割されるイメージです。

Token の7つのポイント:

  1. 最小単位 — AI が文字を扱う基本のかたまり
  2. 分割処理 — 文章は Token に分割されて処理される
  3. コストに影響 — Token 数が利用料金を左右する
  4. 上限あり — 一度に扱える Token 数には限界がある
  5. 言語で異なる — 日本語と英語では分割のされ方が違う
  6. モデルに依存 — 分割の方法はモデルごとに異なる
  7. 重要な役割 — 精度・速度・コストのすべてに関わる

サブワード分割:語彙表にない単語は、より小さな断片(サブワード)に分解されて Token になります。

覚えておこう:Token は「量・コスト・上限」を決める、AI 理解の最小ピース。

02. Promptとは

プロンプトとは、AI に与える指示や質問のことです。明確で具体的に伝えるほど、AI の回答は正確で役に立つものになります。人とのコミュニケーションと同じで、はっきり伝えるほど相手は理解し、力になってくれます。

プロンプトの役割は3つあります。目標の明確化(AI に本当の意図を正しく理解させる)、コンテキストの提供(必要な背景情報を AI に与える)、品質の向上(より質の高い、正確な回答を引き出す)です。

良いプロンプトを書く4つのポイント:

  1. 具体的な指示 — 例:「東京3日間の旅行プランを作って」
  2. 役割の設定 — 例:「プロのガイドとして提案して」
  3. 形式の指定 — 例:「表形式でまとめて」
  4. 反復・フィードバック — 例:「これをベースに修正して」

覚えておこう:良いプロンプトは、質の高い回答の出発点。

03. Contextとは

コンテキストとは、AI が対話の中で記憶しているすべての情報のことです。前後関係の理解を助け、会話の一貫性と回答の正確さを保ちます。コンテキストがなければ、AI は記憶喪失のように前の話を覚えていられません。

コンテキストの役割は、会話の一貫性を保つこと、前後関係を理解すること、回答をより正確にすること、そして複数ターンの対話を実現することです。

一方で、コンテキストには限界もあります。

  1. Token の上限 — AI は前の会話を無限には記憶できない
  2. 忘れやすい — 会話が長くなるほど、前半の内容を忘れやすくなる
  3. 計算コストの増加 — 長いコンテキストの維持には、より多くのリソースが必要

覚えておこう:プロンプトは「明確な指示」、コンテキストは「対話の一貫性を支える柱」。

04. Agent とは

Agent は、自律的に判断し実行する「知能体」 です。ユーザーの指示を受け取ると、自ら計画を立て、ツールや知識を使い分けながら、タスクを最後までやり遂げる「執事」のような存在です。

Agent の働き方は次の流れになります。

指示を受け取る → 計画・分解 → リソース活用(MCP) → 自律実行(Skills) → 結果を報告

ほかの階層との関係で見ると、Agent は Harness に律され(「家訓」の範囲内で安全かつ確実に行動)、MCP でつながり(連絡ハブを通じて外部の資源・サービスを利用)、Skills を駆使する(自身の技能を呼び出してタスクを完遂)という位置づけです。

覚えておこう:Agent は7層の中心。すべての要素をつなぐ司令塔。

05. Harness とは

Harness は、AI の行動を律する「家訓・管理制度」 です。ルールを定め、境界を明確にし、リスクを制御することで、AI が安定・確実・安全にタスクを完遂できるようにします。Harness があってこそ、AI は適切な範囲で正しいことができます。

Harness の主な働き:

  • ルール設定 — AI にできること・できないことを明確にする
  • 境界制御 — 逸脱を防ぎ、操作できる範囲を制限する
  • リスク回避 — 潜在的なリスクを識別し、有効に制御する
  • 性能の最適化 — 安全を前提に、実行方法を細かく調整する

Harness を構成する要素:

要素 役割
ポリシーファイル 全体の行動規範と安全方針を定義する
検証ルール 入出力データを安全チェック・フィルタリングする
実行監査 AI の操作をリアルタイムに記録し、追跡と最適化に活かす
緊急停止 重大なリスクを検知したら、AI の動作を強制停止する

覚えておこう:Harness があれば、AI は制御不能なブラックボックスではなく、信頼できるアシスタントになる。

06. MCP とは

MCP(モデルコンテキストプロトコル)は、AI と外部のツール・データ・サービスをつなぐ「共通インターフェース規格」 です。AI が外部リソースを安全かつ標準化された方法で利用できるようにし、能力の拡張と自動実行を実現します。

MCP の仕組み:

指示の入力 → MCP コア(モデルとリソースを接続) → データアクセス → リソース呼び出し(外部ツール・API) → 自動実行

MCP の価値は4つあります。標準化(統一インターフェースで接続コストを削減)、セキュリティ(権限制御でリソースの安全を守る)、拡張性(新しいリソースや機能を簡単に統合できる)、自動化(複数ステップの複雑な業務フローを実現)です。

覚えておこう:MCP は単なる技術プロトコルではなく、AI と現実世界をつなぐ架け橋。

07. Skills とは

Skills(スキル)は、AI が備える具体的な能力であり、AI に「何ができるか」を決めるものです。スキルが豊富で専門的なほど、こなせるタスクが増え、問題解決の力も強くなります。スキルが多い AI は、万能アシスタントのように何でも手伝ってくれます。

Skills の仕組み:

指示の入力 → Skills(タスクを理解し計画) → 知識の呼び出し → 操作の実行 → 自動実行・出力

Skills の価値は4つあります。幅広さ(多くの分野をカバーし、複雑な問題を解決)、専門性(専門家レベルの知識で回答の品質を確保)、適応性(タスクに応じて必要なスキルを柔軟に呼び出す)、再利用性(スキルライブラリを築き、能力を持続・再利用)です。

覚えておこう:Skills は単なる能力ではなく、AI が力を発揮するための基盤。

まとめ

7つの階層は独立した概念ではなく、1つの流れとしてつながっています。Token という最小単位の上にプロンプトとコンテキストが載り、その中心で Agent が判断・実行し、Harness が安全を守り、MCP が外部との接続を担い、Skills が実際の作業能力を提供する — この全体像を押さえておくと、AIエージェント関連の情報がぐっと理解しやすくなるかと思います。少しでもお役に立てたのであれば嬉しいです。

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