メリークリスマス(イブ!)
今日はInstana SaaS Build 28xでGAされた新機能をいくつかピックアップしてご紹介したいと思います!
想定している読者様
- Instanaの基礎知識がある方。
- Instanaを既にご利用中の方。
前置き
- 今回は、SaaSのリリースノートのみを対象としています。
Build287 リリースノート
1. 【GA】IBM Concertとの統合
概要:
Instana UIでIBM Concertの脆弱性情報を表示できるようになりました。
IBM Concert: InstanaなどのAPM/Observability製品、GitLabなどの開発支援プラットフォームなどと連携して、システム開発/運用に関する様々なインサイトを提供するプラットフォームのこと。
利用の前提条件:
- Instanaエージェントが導入済みであること。
- Instana Build287 以降を使用していること。
- Instana UIのアプリケーションパースペクティブに [脆弱性] タブが表示されていることを確認してください。
- IBM Concert v1.0.4 以降を使用していること。
- バージョンを確認するには「プロフィール 」>「 バージョン情報 」をご覧ください。
- Concertで脆弱性スキャンがアップロードされていること。
- スキャンをアップロードした後、Arenaビューで Prioritized CVEsをオンに設定
し、CVE脆弱性が表示されるかどうかを確認します。
- スキャンをアップロードした後、Arenaビューで Prioritized CVEsをオンに設定
アーキテクチャー概要:
- InstanaのCVEセンサーを有効化することで、当該センサーがConcert側の脆弱性情報をInstana側に引っ張ってきてくれます。
設定手順:
-
Instana UIでInstana用のAPIキーを発行
-
Concert側でインジェストジョブを作成
-
CVEセンサーの設定
- IBM SupportでCase起票することで、Instana と Concert 間の接続を実現します。
以下の情報をCaseに記載してSupportからの指示に従って、設定を進めてください。
Instana SaaS - Concert連携に情報な情報
- base_url:コンサート・インスタンス URL
- instance_id:コンサート・インスタンス URL
- api_key:コンサート・インスタンスで作成されたAPIキー
- IBM SupportでCase起票することで、Instana と Concert 間の接続を実現します。
結果:
こんな感じでInstana UIでCVE情報を参照できるようになります。
Build286 リリースノート
2. 【GA】大規模言語モデルのモニタリング
概要:
大規模言語モデル(LLM)モニタリングが以下の機能をサポートしました。
- AWSBedrockアプリケーションの監視
- LLMアプリケーションのログ監視
- OpenTelemetry(OTel) データコレクター用のエージェントレス取り込みで、Instanaバックエンドに直接データを送信します
LLMモニタリング利用の前提条件:
- OTel Data Collector for LLM(ODCL)をインストールすること。
- 詳細はこちら
- 以下サービスのいずれかの監視を想定していること:
- IBM watsonx
- OpenAI
- Anthropic
- Amazon Bedrock(New!)
アーキテクチャー概要:
OpenTelemetryのアーキテクチャー概要はこちらを参考にしてください。
設定手順:
以下2つの手順が必要です。
結果:
以下のデータを取得可能です。
<メトリクス>
LLMモニタリングによって、特に以下のメトリクスを取得可能になります。
- Total tokens
- Total cost
- Total request
- Average duration
<トレース>
Instana UIのアプリケーションパースペクティブから参照可能です。
<ログ>
- Instana UIの分析画面で、ドロップダウンリストから「ログ」を選択します。
- 「フィルターの追加」で、例えば、Logs->Custom Tags->otelServiceName' equals watsonx_chat_serviceなどと設定し、関連するログを抽出します。