■はじめに
今回はOCIで作成したcomputeインスタンス間(東京⇔大阪)でpingを実行して、
平均応答時間を確認する方法をご紹介します。
■構成

◇computeインスタンススペック
全て同一のスペック
シェイプ:VM.Standard.E4.Flex
OCPU:1
メモリ(GB):16
◇確認内容
①異なるリージョン間での平均応答時間(東京⇔大阪)
②同一リージョン間での平均応答時間(東京⇔東京)
■目次
1.computeインスタンスを作成する
2.イングレス・ルールの設定を変更する
3.teratermでssh接続する
4.pingコマンドを実行して接続確認する
5.最後に
1-computeインスタンスを作成する
以下のチュートリアルに従って東京と大阪にcomputeを作成します。
その3 - インスタンスを作成する
2-イングレスルールの設定を変更する
vcnのデフォルト・セキュリティ・リストには、
いくつかのデフォルトのルールが含まれていますが、
pingリクエストを許可するルールは含まれていません。
そのため、以下の手順でpingを許可するための設定を行います。
OCIドキュメント:Pingを有効化するルール
◇手順
OCIのメニューから[ネットワーキング]→[仮想クラウド・ネットワーク]
→作成したcomputeがある仮想クラウド・ネットワークを選択
→[パブリック・サブネット-○○]→[Default Security List for ○○]を選択し、
[イングレス・ルールの追加]をクリックし、以下の情報を設定します。
(東京と大阪の各リージョンに設定します)
ソースCIDR:0.0.0.0/0
IPプロトコル:ICMP
タイプ:All
3-teratermでssh接続する
Tera Termを起動し、東京に構築したcompute(Ping_testVM_tokyo)にSSH接続します。
pingコマンドを使って大阪に構築したcompute(Ping_testVM_osaka)と
東京に構築したcompute(Ping_testVM_tokyo2)への接続確認を行います。
◇Tera Termからcompute(Ping_testVM_tokyo)にSSH接続
①「ホスト(T)」にcompute(Ping_testVM_tokyo)のパブリックIPアドレスを入力します。
②次の画面で「ユーザー名(N)」に「opc」と入力します。
③「RSA/DSA/ECDSA/ED25519鍵を使う」にチェックを入れ、
compute作成時にダウンロードした秘密鍵を選択します。
※該当ファイルが表示されない場合は[秘密鍵ファイル]と表示されてる
プルダウンメニューから[すべてのファイル]を選択してください。
以下のように接続ができました。
[opc@ping-testvm-tokyo ~]$
4-pingコマンドを実行して接続確認する
◇異なるリージョン間での平均応答時間(東京⇔大阪)
pingコマンドを大阪に構築したcompute(Ping_testVM_osaka)に向かって実行してみます。
ping -c 回数 接続先IPアドレスまたはホスト名
pingコマンドはオプションを設定しなければ、無限にpingを実行するため、
今回は-cオプションを使って実行回数を10回に指定します。
以下の結果から、平均応答時間は約8秒ということが分かりました。
ping -c 10 パブリックIPアドレス(Ping_testVM_osaka)
・
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パブリックIPアドレス ping statistics ---
10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 9009ms
rtt min/avg/max/mdev = 8.101/8.155/8.182/0.061 ms
◇同一リージョン間での平均応答時間(東京⇔東京)
同じように東京に構築したcompute(Ping_testVM_tokyo2)に向かって実行した結果、
平均応答時間は約2秒ということが分かりました。
ping -c 10 パブリックIPアドレス(Ping_testVM_tokyo2)
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・
パブリックIPアドレス ping statistics ---
10 packets transmitted, 10 received, 0% packet loss, time 9240ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.274/0.295/0.313/0.023 ms
5-最後に
OCIは低レイテンシーで安定したネットワークを提供できます。
無料トライアル環境もあるのでぜひ触って色々なことを試してみてください。



