おはようございます。こんにちは。こんばんは。
今日は4月の新卒研修でクラス管理をした経験について書いていきます。
基本的な情報、研修について
まずは弊社の情報と研修・クラスの概要を
①社員数千人ほどのユーザ系SIer
②毎年の新卒は100人ほどで今年は120人強入社
③新卒は4月に1クラス30人のクラスに分けられ、クラス毎に1ヶ月間会社のことを学んだりビジネス研修を受講します。(5月からはクラスは解散して技術研修に入る)今年は4つのクラスができました。
④事前の募集に応募して選出された私は4つのクラスの中の一つを担当し、3週間クラス管理を行いました。
具体的に何をしたか
新卒研修の進行管理、新卒メンバーの勤怠管理、育成、提出物の確認、日報の確認、朝会、夕会の実施、研修の合間にまとめの話をすること(研修を実施する講師がいてその補助のような役割)、その他必要な雑務を行いました。
上記の中で最も多かったのがクラス30人の前で話すことでした。朝会、夕会で話をしたり、会社のことを学ぶ1時間のタームが終了したら、5〜10分くらいのまとめの話をしたりしました。それから先輩社員インタビューといって、1時間の自由時間が与えられてひたすら喋る、それを4クラス分やるなんてこともありました。
大勢の前で話すことが主な仕事で、その他の細々とした作業をしながら研修の運営、新人の育成を行う、、というのがやるべきことでした。
何を意識したか
①エフィカシーを高めること
エフィカシーとは、心理学用語で「自己効力感」と訳され、「自分ならできる」という自信や能力への感覚を指します。
私は人が成果を出すためにはエフィカシーを高めることこそ重要だと考えています。しかし、ついこの間まで大学生だった新卒には「自分は成果を出せる」という自信はないです。そのため深い自信を身につけさせられないかと考え、自信をつけさせるための声がけを本当に小さいところから意識しました。(遅刻しなかった、提出物を出せたなど)
②なるべく一人一人と対話すること
大人数(30人)を育成するためには全体を見るだけではなく、一人一人との対話が重要だと考えました。具体的には業務後に提出される日報に対して必ず一人一人に即したコメントを残すようにしました。(クラス管理の仕事として日報の承認は必須でコメントを残すことは任意)
③心構えを説くこと
仕事で成果を出すためには技術力・実務能力だけではなく、優れたマインドが必須です。社会人として真っ白な彼らにこそ成果を出すためのマインドを教える必要があると考え、マインド面の指導・対話を重視しました。
どうだったか
①ある時から一気に意識が上がった
2週目にビジネス研修という名刺の渡し方から実際の仕事の進め方まで学習する研修があるのですが、その時を境に一気に意識が上がったのが手に取るようにわかりました。1週目まではちょっと眠そうにしていたルーキーたちですが、講師から意見を求められれば一気に手が上がる、グループの学習ではめちゃくちゃ議論が盛り上がる、などの変化がありました。モメンタムが一気に上がったと感じました。
いい感じだったので「ただ質問するだけではなくいい質問を意識しよう、よりよい意見を出してみよう」など新卒たちに対して新しい注文を付けてみました。
②日報の質が上がった。
2週目あたりから日報に書く所感の質が一気に上がりました。前の週までは表面的に〇〇を頑張る的なものだったのが、思考のレイヤーが一気に深まったと感じました。メンバーに日報を書かせるカルチャーの会社はあると思いますが、社員の日報の質がその社員の調子のバロメータとなると思っています(発信の質や量、そもそも発信をしているかなど)
③去る時に深く感謝してくれた
最終日に全員に向けて挨拶をした後に、列を作って並んでくれて一人一人が挨拶に来てくれました。
④新卒の飲み会に呼んでくれた
ぶっちゃけこれが一番嬉しかったです笑
上記変化はもちろん僕だけのお陰ではなく新卒たちの複合的な努力のお陰ではありますが、少しは貢献できていたのかなと思っています。
厳しい対話をすることについて
先述したように私は育成においてエフィカシーを高めることが重要と考えていますが、当然厳しい対話も必要です。そして何よりも励ましと厳しさのバランスと順番が大事です。まずは「自分は成果を出せるんだ」という自己効力感の醸成→その後に厳しい対話も混ぜていくことが成長にとって必要です。
これに関してあるエピソードをご紹介します。
研修の期間中に部署説明会という新卒が配属希望を出すための材料となる時間がありました。流れとしては各部署の担当者が来て、自部署の説明をした後に最後に質疑応答をするというものです。その質疑応答の時間にあまり質問が出なかったんですよね。出たとしても「夜勤はあるか」とか「テレワークはできるか」など働き方に関するものばかりでした。(これはご時世的に仕方ないのかもしれません。気になってしまうのも分かります)
それに対して、「もっと仕事の内容に対して聞くべき、まずは自分が部署にどう貢献できるか考えて欲しい」的なことをちょっと強めに言ったんですね。結果的にその日の日報からほとんどの子が僕の話をしっかり聞いてくれていたのが分かりました。響いていなかったらどうしよう、、、と思っていましたが安心しました。この耳の痛い話をしたのは研修の後半の方でしたが、これが研修期間の前半に話をしてもおそらく心に響かなかったでしょう。
研修の前半では自己効力感を高めてもらいながら新卒達に信頼されるようにする、後半に言うべきことを言う、と考えていた僕にとって印象に残るエピソードでした。
このクラス管理の経験は僕にとってとても大きな経験となりました。