はじめに
OSPOサブグループのメンバーの小泉です。本日は「Open Source Good Governance Handbook」1の紹介をしたいと思います。昨日の記事にも書かれているように、OSPOサブグループの最初の活動として、この文書の読解に取り組みました。(なので、OSPOとかの説明は改めてここではしませんよ。昨日の記事を見てくださいね。)
そもそも何?
ヨーロッパを中心とするOSPOアライアンスという団体が作った文書です。が、そもそも「OSPOアライアンス」が我々OpenChain Japan Work Groupと似たようなゆるい集まりのようですし、作成も公開されたGitLab上で行なっているようですから、著者とかを気にしすぎるのもちょっと違うかな、と思います。技術者の皆さん向けの言葉で例えると、OSPOアライアンスというコミュニティで"Open Source Good Governance Handbook"というOSSを作っている、という感じでしょうか。
OSPOに関連する団体は実は他にもありまして、その代表がTODO Groupです。そちらもやはり文書を公開していまして、すでに日本語訳もあったりします。またまた、技術者の皆さん向けの言葉で例えると、RDBMSにもMySQLとかPostgreSQLとかあって、それぞれコミュニティがあるよね、という感じでしょうか。TODO Groupの詳しい話は明日の記事でTODO GroupのOSPOプログラムマネージャーであるAnaさんが書いてくれると思いますので、そちらを楽しみにしていてください。
OSPOという言葉そのものが比較的最近出てきたものであり、(少なくとも私は)その中身をはっきりとは分かっていないので、「色々なところで色々な人がOSPOについてどのように言っているのか、まずは知りたい」という動機で私はOSPO SGに参加しています。
何が書いてあるの?
一言で言うと、OSPOとしてやるべきこと/やった方がよいことが書かれています。
構成としては、まず、大きな目標(Goal)が5つ掲げられていて、目標1つに章1つが割り当てられています。さらに各章(目標1つ)では5項目の活動(Activity)が挙げられています。なので、合計5x5=25項目活動が並んでいるということになります。
目標は以下の通りです。
- 使用
- 信頼
- 文化
- エンゲージメント
- 戦略
項目は、、、ここで列挙することはしません。興味のある方はぜひ原文の目次を見てください(英語ですけど)。
なので、自分(の組織)がOSPOという観点で、「活動」がどこまでできているのか、これから何の「活動」に取り組むと良いのか、大局的な観点から見ることができていい感じです。
ちなみに個人的には
- 使用
- 信頼
- 文化
- エンゲージメント
- 戦略
な感じでした。
もちろん我々はJapan Work Groupですから、さすがに上の英語をそのまま読んだわけではなくて、日本語に翻訳したものがあります。
ちょっと技術な話
上の日本語に翻訳したものは、「活動」ごとにmdファイルになっていて、特別なソフトを用意しなくてもすぐに読めます。とっても技術者フレンドリーです。が、一つ一つmdファイルをクリックして開かないといけないので、人類の多くにとっては優しくないですね。なので、PDFファイルも用意しておきます。
(元の英語の文書がmdファイルからPDFファイルを半自動で作っているのですが、その仕組みにタダ乗りしたかったので、実は意図的に分割したmdファイルにしているのです。)
PDFファイルなんですが、(伝統的な)文字の部分はちゃんとPDFファイルでも文字になっているので、読む分には支障はないと思います。が、絵文字・記号などは豆腐になってしまっているようです。誰かすごい人助けて!
おことわりなど
この文章の内容は、あくまで筆者個人の見解であり、筆者が所属している会社・団体を代表するものではありません。
また、もう少し公式っぽい"Open Source Good Governance Handbook"の紹介は第25回会合/第12回オンライン会合でのOSPO SGの紹介資料にあります。
in English
I am a member of the OSPO subgroup. Today, I would like to introduce "Open Source Good Governance Handbook". As mentioned in yesterday's article, the first activity of the OSPO subgroup was to read this document.
This is a document created by an organization called the OSPO Alliance, which is centered on Europe.
In a nutshell, it describes what OSPO should do.
As for the structure, first of all, there are 5 big goals (Goals), and 1 chapter is assigned to 1 goal. In addition, each chapter (= one goal) lists five activities. So, a total of 5x5=25 activity items are lined up.
The goals are as follows:
- Use
- Trust
- Culture
- Engagement
- Strategy
I do not list its activity items here. If you are interested, please take a look at the original table of contents.
From the perspective of me (or my organization) as an OSPO, it would be very good to be able to see from a broader perspective how far "activities" have been completed and what "activities" should be tackled in the future.
My PERSONAL impression is:
- Use
- Trust
- Culture
- Engagement
- Strategy
-
そもそもこれがこの文書の正式名称なのかどうかはよく分かりません。昨日の記事でも違う名称で言及されていませんでしたか。でも、そんなのOSSの世界ではよくあることです、「でもダウンロード/リンクしているものは、同じもの」って。 ↩