【まつもとゆきひろ氏 特別講演】20代エンジニアのためのプログラマー勉強法 に行ってきました。
下記は、自分なりにまとめものです。
学生の勉強
抽象化されており、詳細に踏み込まない。ゆえに理解がしやすい。
皆が勉強した背景知識を活用し、問題を簡潔に把握し、類似性をパターン化して抽出することができる。
しかし、抽象化は万能ではない。
keyword
アーキテクチャ宇宙飛行士
over simply(シンプルにしすぎ -> 重要な違いの漏れ)
国語と数学は同じ勉強法が有効か。
-> 否
学生と社会人は同じ勉強法が有効か。
-> 否
学生と社会人の勉強の違い
学生 | 社会人 | 備考 |
---|---|---|
満点がある | 満点がない | この違いがポイント |
苦手を克服する | 得意を伸ばす | 100点満点のある場合、90点を取れる科目より40点しか取れない科目を勉強した方が、総合点の向上につながるため |
記憶 | 把握 | 社会人は知識のインデックスを作っておく詳細は必要に応じて調べればよい |
試験会場 | 常在戦場 | |
一次元 | 多次元 | 学生は科目での評価、社会人はあらゆる場面での評価 |
メイン | サブ | 学生は勉強が本分である、社会人は仕事のために勉強する |
間接的 | 直接的 | 学生の勉強は役に立つか分からない、社会人の勉強はすぐに役に立つ |
安定 | 変化 | 特にIT技術の盛衰は激しい |
なぜ勉強するのか
いろんな理由があるはず。
ex.
- 仕事で成果を出したいから
- 高収入を得たいから
- 成功したいから
- 勉強する対象そのものが好きだから
最終的には 尊敬 と 尊重 が目的になっている気がする。
keyword
尊敬 = 人格を高いものと認めること
尊重 = ないがしろにしないこと(人格が高いかは関係ない)
しかし 知らない 人を 尊敬 も 尊重 もすることはできないため 知られる(アウトプットする) ことが大切。
知られる(アウトプットする) ことで 成功する ためには、キャズム(溝) を乗り越えなければならない。
keyword
キャズム理論
そのためには
- ニッチに進出すること
- 横展開すること
- ユニークさを表明して、埋没しないこと
が重要である。
つまるところ、社会人の勉強は、自分自身のマーケティングである。
なにを勉強するのか
勉強に限らず、始めることは簡単だが、続けることは難しい。
始める前に 考えること が大切。
keyword
内省 (self reflection)
- 自分についての棚卸し(inventory)
- 持っているもの/持っていないもの
- 得意なこと/苦手なこと
- 好きなこと/嫌いなこと
- どうなりたいか
- どこまで妥協できるか
自分が得意なこと、好きなことを勉強するのがよい。
得意なことがわからなければ、好きなことを勉強すればよい。
好きこそものの上手なれ。
未来や将来のことは、どれだけ考えたところで、どうせ外れる。
"自分の傾向" を考えるべき。
どう勉強するのか
モチベーション管理
- 好きなことを勉強する。好きなことは勝手に続けられる
- 漠然とではなく具体的な目的を持つ
- 「ひま」「やることがない」は危険信号
時間管理
- 時間管理 = 優先順位をつけること
- 人間は "優先順位が高い" と感じることに自然と時間を割く
- 勉強に時間が割くことができる状態を作る
アウトプット
- インプットだけでは、他者との差別化ができない
- アウトプットにより勉強した内容が定着する
- 最初はハードル(心理的障壁)が高いので、クオリティは棚上げして繰り返し行う
アドバイス
基礎を学ぶ
- コンピュータ・サイエンス
- コンピュータ・アーキテクチャ
英語を学ぶ
- 最低限読むことができるレベル
- 読むなら読む、話すなら話す場数をとにかく増やすこと
心地よい空間(comfort zone)を抜け出す
- 居座っても成長できない場所から意識的に出る
- 変化を恐れない訓練をしておく
自分を見下さない、誰かを見下さない
- そもそもプログラミングは人間に都合よくできている
- 誰かを見下してコミュニケーションを乱すことは、プログラミングに悪影響する
以上
最後に印象に残ったMatzさんの一言。
Q. ご自身が20代エンジニアに若返ったら何をしますか。
A. プログラミング言語を作りますかね。
好きなこと って強い。