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#0017(2024/01/17)インターネットゲートウェイとNATゲートウェイの違い

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インターネットゲートウェイとNATゲートウェイの違い

AWSのネットワーク設計において、インターネットゲートウェイ(Internet Gateway)NATゲートウェイ(NAT Gateway) は重要な役割を果たします。それぞれの機能とユースケースを理解することで、セキュアかつ効率的なネットワーク設計が可能になります。


1. インターネットゲートウェイ(Internet Gateway)

概要

インターネットゲートウェイは、VPC内のリソースがインターネットと通信するための出入口です。

特徴

  • 双方向通信:
    • インターネットからVPC内のパブリックIPアドレスを持つリソースへの通信を可能にします。
    • VPC内のリソースがインターネットにアクセス可能。
  • パブリックIPの必要性:
    • VPC内のリソースにパブリックIPまたは**Elastic IP(EIP)**が割り当てられている場合に機能します。
  • ルートテーブルの設定:
    • VPC内のサブネットからインターネットゲートウェイへのルートを設定する必要があります。
  • 無料で利用可能:
    • インターネットゲートウェイ自体に料金は発生しません。

ユースケース

  1. パブリックサブネットの構成:
    • WebサーバーやAPIサーバーなど、外部から直接アクセス可能なリソースをホスト。
  2. インターネットアクセスの提供:
    • VPC内のリソースが外部APIやサービスに接続する場合。

パブリックIPとElastic IP(EIP)の違い

項目 パブリックIP Elastic IP(EIP)
割り当て方法 EC2インスタンスの起動時に自動的に割り当てられる。 ユーザーが明示的に作成・割り当てを行う必要がある。
IPアドレスの固定性 インスタンスの停止・再起動で変更される可能性がある。 インスタンスが停止・再起動しても変更されない。
料金 無料 アタッチしていない場合、時間単位の料金が発生。
主な用途 一時的なパブリックアクセスが必要な場合に利用。 固定IPが必要な場合や、ドメインと紐付けたい場合に利用。

2. NATゲートウェイ(NAT Gateway)

概要

NATゲートウェイは、プライベートサブネット内のリソースがインターネットにアクセスできるようにするためのゲートウェイです。

特徴

  • 一方向通信:
    • プライベートサブネット内のリソースがインターネットにリクエストを送信可能。
    • 外部からプライベートリソースへの直接アクセスは不可。
  • Elastic IP(EIP)の割り当て:
    • NATゲートウェイにはEIPが必要で、これを使用して外部と通信します。
  • ルートテーブルの設定:
    • プライベートサブネットからNATゲートウェイへのルートを設定する必要があります。
  • 有料:
    • 時間単位の料金とデータ転送量に基づいて課金されます。

ユースケース

  1. プライベートサブネットのインターネットアクセス:
    • セキュリティのため、外部からアクセスできない内部リソースがインターネットに接続する場合(例: ソフトウェアアップデートやAPIアクセス)。
  2. 内部サーバーの保護:
    • データベースサーバーやアプリケーションサーバーなど、直接インターネットに公開したくないリソースの通信を管理。

3. インターネットゲートウェイとNATゲートウェイの比較表

項目 インターネットゲートウェイ NATゲートウェイ
通信方向 双方向(インターネット ↔ VPCリソース) 一方向(プライベートサブネット → インターネット)
対象サブネット パブリックサブネット プライベートサブネット
パブリックIPの必要性 必要(パブリックIPまたはElastic IP) NATゲートウェイにElastic IPが必要
外部からのアクセス 可能(適切に設定された場合) 不可能
料金 無料 有料(時間単位 + データ転送量)
主な用途 Webサーバー、APIサーバー、外部通信可能なリソース プライベートサブネット内のリソースの外部通信

4. ユースケースの具体例

インターネットゲートウェイの使用例

  • WebアプリケーションをホストするEC2インスタンスをパブリックサブネットに配置し、外部からのアクセスを許可する。
    • EC2インスタンスにパブリックIPを割り当て、セキュリティグループでHTTP/HTTPS通信を許可。

NATゲートウェイの使用例

  • プライベートサブネット内に配置したEC2インスタンス(例: データベースやバックエンドサーバー)が、インターネットに接続してソフトウェアアップデートや外部APIへのリクエストを送信する。

5. まとめ

選択ポイント インターネットゲートウェイ NATゲートウェイ
外部アクセスが必要 はい(外部からのアクセスを許可したい場合) いいえ(外部からのアクセスは不要)
内部リソースのセキュリティが重要 いいえ(直接アクセスが許容される場合) はい(外部からのアクセスを防ぎたい場合)
コストを考慮 無料で利用可能 有料(時間単位 + データ転送量)
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