はじめに
案件にて、モノを作る上で、既製品のパーツですまない場合が多々あり。売っているパーツや金物をベースに組み合わせでなんとかなる場合もありますが、そうでない場合は何かをベースに穴を開けたり加工したり。それなりに大変。
どのみち買いに行かなきゃいけない。注文したり。
で、どこかに作ってもらうと、まー時間がかかったりコストが高かったり。
大抵、時間が無い案件を抱えることが多い自分は、趣味の延長もあってフライス盤
、そしてCNCを手にいれ、木、スチール、アルミやアクリルを削ってパーツを作っていたりしていました。しかしメンテナスやら調整等、端材や削りカス、切断油の始末に追われ、削速度もかなりかかり、時間ない中、ワンオフのパーツを作るには結果メンタルも削がれておりました。
(それはそれで時間があったら楽しい作業ではあるのですが。)
そんな中、積層な3Dプリンターが格安で売られるようになってきて、削る方から積んでく方にシフトしてきたのですが、ここ最近、使うソフトや機器やフローが確立し自分の中でストレスを抱えることなく爆速に作れるようになってきたのでその変をまとめてみました。
使っているハード
- AnkerMake M5
使っているソフト
- AnkerMake Studio
- Autodesk FUSION 360
まず、AnkerMake M5ですが、自分が使ってきた3Dプリンターの中で5台目にあたるモノ。
最初は、前職で購入してもらったデルタ型3Dプリンターでした。Kickstarter系なクラファンで購入でき、自分らで組み立てるやつでした。調子が良い時もあれば、失敗も多く、結構安定させて使うのが面倒でした。
その次は、UVレジンを固める光造形3Dプリンター。UVレーザーで結構細かいモノも出せるというのが売りで。こちらもクラファンもので、光造形3Dプリンターらしいい繊細なものは出せるのですが、かなり安定性が悪くかなり格闘しました。またUVレジンなので割れやすく、パーツとして使うにはちょっと難しいところ。さらにUVレジンの液体の匂いやら、ベタベタっぷりがまー後始末やらメンテナンスやら面倒でした。
その次は、箱型の積層のデュアル押出機のやつで、PA12-CF カーボンファイバーナイロンフィラメントが使えるのが売り。硬度なパーツが作れる、かつ水溶性のサポート材で水につけとけばサポート材がとけて、面倒なサポートをムシる必要がない。かつ箱型なので温度管理もできて安定したプリントができるというヤツ。さらに大きなワークスペースで大きいものが作れると!
しかし実際に使ってみると、ステージのキャリブレーションが結構面倒で隙間カードを使ってアナログに手動で調整。その設定がイマイチだと毛むくじゃらを生み出してくれてました。出来上がりは良いけど、失敗多くてメンタルやられてました。
その次は、また光造形3Dプリンター。パーツ用でなく造形用。今だ箱から出してない...
そして今、絶賛活躍しているのがAnkerMake M5。あのアンカーの3Dプリンターです。PY
のメンバーからのすすめもあり、アマゾンのセールの影響もあり購入!まじ良いです。キャリブレーションは自動。フィラメントが切れても、失敗なく次のに交換でき、カメラがついているので途中の状態も確認できて、今まで失敗したことがなく、そして早い!。
電源入れてたら、即プリントができるんですよ(温めはいるけど)。当たり前に思うかもしれませんが、この何も調整がいらない、かつ爆速でプリントできるおかげで、格段にパーツ作りが早くなりました。
どう爆速にデータを作るか。
そうすると、今度はどれだけ早くパーツのデータを作るかになるのですが、
現在はAutodesk Fusionを愛用しております。
雑にスケッチで平面図をおこして、そこらから厚みを持たせ整えていくという流れ。
もしサイズを調整したいとなれば、その過程まで戻ってそこから再度作ることなく、
スケッチの編集、フィーチャー編集で値を変えると、それが最後の行程に反映されるので直しが楽。
なので、プリントしては現物に合わせて後から整えていく感じもいけます。
今回作るものはこちら。
ミスミのアルミフレームに取り付けるアタッチメントです。
作業工程は、
スケッチ -> 押し出し(結合 & 切り出し) -> フィレット
これだけ。
そして、場合によってはスケッチ編集、フィーチャー編集
想像で、上から見た形をスケッチしていきます。直接値を入力できます。
壁なる部分が20mm x 100mmで、
隙間部分が、30mm x 100mm
ミスミのアルミフレームが30mmなので、その分30mm x 100mm足して
さらに、横壁の20mm x 50mmを描きます。
ついで、アルミフレームをM6(6mm)の六角穴付キャップボルトで止めるので、0.5mmの余裕を持たせ6.5mmの丸を描き、
さらにキャップ部分をパーツの中に埋め込みたいので、キャップ部分が余裕に入る11mmの丸を描きます。
まずは一番低いところを選んで、ぐいっと20mm持ち上げ(ネジの穴になる部分は選択せずに、キャップ部分は選択)
今度は、キャップ部分を埋め込みたいので、その部分を中側に押し込みます。するとその部分が削れます。
基本的には押し出しで、足したり、引いたりすると、多少は頭使いますが、楽ちんに造形ができると思います。
もちろん、横の図面(スケッチ)を作って、横から足したり、引いたりもできます。
次はもう仕上げに入ります。(この部分はスキップしても大丈かなと。)
フィレットを選択。角をとるツールです。
まず凹み部分の辺を選択。90度だと、力が加わった時に割れやすくなります。なのでちょっと丸くしてあげます。
次は凸の辺を選択して角を取ります。これやるだけで出来上がりのクォリティが上がります
いい感じ!
続いて、AnkerMake Studioを起動
先ほど保存したSTLを開きます
これだと横壁に負荷をかけた時、積層部分から亀裂が入りやすくもあり
刷る向きを工夫すふと強度を出すこともできたりします。
縦にすると、積層的にLの角凹みが繋がるので割れづらくなります
あとは、設定はデフォのままスライスして、エクスポートして、保存したgcodeをUSBメモリーなどにコピーして
M5に刺して、選択し、プリントスタートです!
(もしサポート材が必要な形ならExpertをONにして、「Generate Support Matriale」をオンにしてください)
刷ってみたけどサイズがイマイチだったら。
例としてネジのキャップ部分を拡大しようと思います。
フッター部分の作業履歴はところのスケッチアイコンを右クリックでスケッチの編集
出来上がり!
思い立ってデータ完成まで5分
刷るのにのに1時間半(終わる寸前の、時間の駆け引き3分)
最後に
積層過程で失敗することもなくなり、
パーツの作り方も、図面置いて、足す引くという過程で作り、サイズを微調整して精度を高めるという流れは、現物合わせでトライアンドエラーもやりやすく、おすすめできる組み合わせと、フローと思われます。
以上、ありがとうございました!