はじめに
Microsoft Office 365 スコープ認証方式、対話型トークン・ユーザー名とパスワード・アプリケーションIDとシークレットの3方式の設定方法を紹介します。
Microsoft Office 365 スコープは、パッケージバージョン2.2.7以前と2.2.7より後でUIが変わります。
※本文中の画像はMicrosoft365アクティビティパッケージバージョン 2.5.8です
※Microsoft Office 365 スコープはクラシックアクティビティになります
これから利用を検討される場合は、モダンアクティビティの利用を推奨します
事前準備
Microsoft 365 アクティビティパッケージのセットアップを完了してください。
対話型トークン認証の設定方法
Microsoft Office 365 スコープのプロパティ/詳細オプションを表示させる。
①対話型トークン>OAuthアプリケーション: UIPATH or CUSTOMを選択する
※UIPATH:UIAPTH提供のアプリを利用する場合
CUSTOM:独自のMicrosoft Entra ID(旧AzureAD)アプリを利用する場合
なお、CUSTOMを利用する場合は、アプリケーションIDが必要です
②認証>認証の種類: [対話型トークン]を選択する
補足
設定後、初回実行時にMicrosoftのログイン認証が求められます。
認証が通ると、認証トークンが%AppData%\UiPath\authenticationに保存されます。
認証トークンの有効期間は、OAuthアプリケーションの選択により変わります。
UIPATH:30日 ※UiPath仕様
CUSTOM:90日 ※Microsoft Entra ID仕様
ユーザー名とパスワード認証の設定方法
Microsoft Entra IDの設定
・アプリケーションID/テナント情報を取得する
・多要素認証を停止する
・利用アプリのマニフェスト内"allowPublicClient"を"ture"に変更する
ユーザー名とパスワード認証の設定
Microsoft Office 365 スコープのプロパティ/詳細オプションを表示させる。
①ユーザー名およびパスワード(無人)>ユーザー名とパスワードを入力する
※"セキュリティで保護されたパスワード"を利用する場合は、パスワード欄の入力は不要
②認証>アプリケーションID/テナントを入力する
③認証>認証の種類:ユーザー名とパスワードを選択する
アプリケーション ID とシークレット認証の設定方法
Microsoft Entra IDの設定
・アプリケーション権限でのMicrosoft Graph APIのアクセス許可を設定する
・アプリケーションID/テナントを取得する
・クライアントシークレットを作成し、クライアントシークレットの"値"を取得する
アプリケーション ID とシークレット認証の設定
Microsoft Office 365 スコープのプロパティ/詳細オプションを表示させる。
①アプリケーションID及びシークレット(無人)>アプリケーション シークレットに値を入力する
②認証>アプリケーションID/テナントを入力する
③認証>認証の種類:アプリケーションIDとシークレットを選択する
参考情報
利用可能な認証方式を紹介します。凡例:AR Attended, UR Unattended
認証の種類 | ユーザー | アプリケーション(バックグラウンド実行) | AR | UR | UR (MFA が有効) | 権限 | 詳細 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
対話型トークン | 〇 | - | 〇 | - | - | 委任権限 | 独自の Azure AD アプリ (OAuthApplication = Custom) または UiPath が提供するアプリ (OAuthApplication = UiPath) を登録して使用できます。 |
統合 Windows 認証 (IWA) | 〇 | - | - | 〇 | - | 委任権限 | 登録済みの Azure アプリケーションが IWA をサポートするよう設定されている場合、かつフェデレーション ユーザーに対してのみ動作します。多要素認証 (MFA) では機能しません。 |
ユーザー名とパスワード | 〇 | - | - | 〇 | - | 委任権限 | レガシな方法を使用する理由がある場合以外では推奨されません (モダン認証の原則に反します)。多要素認証 (MFA) では機能しません。 |
アプリケーション ID とシークレット | - | 〇 | - | 〇 | 〇 | アプリケーション権限 | 無人オートメーションの実行向き。または、サインインしているユーザーを使用せず、アプリケーションとして (バックグラウンド サービス/デーモン) Microsoft Graph API にアクセスする場合にお勧めです。 |
アプリケーション ID および証明書 | - | 〇 | - | 〇 | 〇 | アプリケーション権限 | v1.9.0 以降で利用可能です。アプリケーション ID とシークレットによく似ています。唯一の違いは、シークレットとしてクライアント シークレットの文字列の代わりに証明書を使用する点です。 |
参照元:Microsoft Office 365 スコープ 認証の種類