概要
IBM API Connectに関するメモ書きです。
すべてバージョン5.0.x系、VMアプライアンスの話になります。
2018/12時点の内容です。
本記事の内容はあくまで個人の経験に基づくものであり、環境固有の内容も含まれる可能性があります。参考にされる場合は必ず公式マニュアル、サポート情報などもあわせて確認して下さい。
マニュアルなど
日本語版は情報が古かったり間違っていたりすることがあるので英語版のサイトを参照すること推奨です。
IBM Knowledge Center
→基本的な内容やマニュアルはここから辿れば見つかります。
IBM Developer Answers
→IBM版のStackOverflow的な感じです。困ったときに助かる情報がある場合も。
IBM API Connect & DataPower Japan Community
→API Connectの日本語コミュニティです。あまり更新されてませんが、wikiなどに欲しい情報があることもあるかもしれません。
IBM Support
→サポート情報が検索できます。
特定のバージョンで修正される不具合が知りたい場合
IBM Supportで「IBM API Connect V5.0.x.x is available」で検索すると、そのバージョンで修正される不具合の一覧が出てきます。
例:
IBM API Connect V5.0.8.4 is available
IBM API Connect V5.0.8.4-iFix is available
IBM API Connect V5.0.8.3 is available
iFixは重要度の大きい問題が発生した場合に出荷される先行修正です。
個人的にはiFixが出ている場合はそちらを適用するほうが無難かとは思います。
不具合の詳細な内容を知りたい場合
IBM SupportでLI+数字5桁のAPAR番号で検索すると、詳細ページが出てきます。ただし、すべての問題に詳細ページがあるとは限りません。
Fixダウンロード
Fix Central
→ここから検索してダウンロードします。
バージョンを飛ばして適用する場合、基本的には最新の1つを適用すれば大丈夫です。
開発者ポータルのDevian→Ubuntuの移行は特定のバージョンでないとできません。(多分5.0.8.1~5.0.8.3)
監査ログの構成など
API Connect 運用管理ガイド
→この資料がわかりやすいです。
よく使うコマンド
API Connect
net show all
→ネットワーク系の設定をすべて表示
debug tail file /var/log/messages
→メッセージログの末尾を表示
stat show all
→システムステータスを表示(ディスク残量とかCPU使用率とかプロセスとか)
config save apiconfig ftp [ftp-host] user [ftp-user] file [filename]
→FTPサーバーにバックアップを取得する。壊れた時はこれがないと復旧できないので定期的に取得しておくと良いと思います。
debug postmortem generate fulllogs
debug postmortem export ftp [ftp-host] user [ftp-user] file [filename]
→調査ログを生成してFTPサーバーに転送します。
サポートに調査依頼するときはだいたい要求されます。結構処理は重いです。
出来上がったファイルをローカルに持ってきて解凍すると普通には見られないログが見られたりします。
system show status
→モジュールの起動状態を確認できます。
サーバー再起動後に正常に起動しているかどうかの確認などに使用。
クラスタ構成でプライマリ以外に先にFixを適用したときに実行するとすべて「down」になってますが、プライマリのバージョンがあがるのを待機しているだけなので問題ありません。その他の場合でstartingとdownを行き来している場合はメッセージログを確認してみると良いかもしれません。
system show version
→現在のバージョンを表示します。
開発者ポータル
list_sites
→開発者ポータル上に構成されているサイトの一覧を表示します。
status
→ステータスチェックを表示します。
backup_site [url]
→開発者ポータルのサイト単位バックアップを取得します。
backup_devportal
→開発者ポータル全体のバックアップを取得します。
かなり容量を食うのでどこかに退避したらできたバックアップファイルは削除したほうがよさそうです。
その他豆知識
レート制限の「週」がリセットされるタイミング
何故か木曜日の0:00
カタログを増やすデメリット
カタログ単位に開発者ポータルを作成することになりますが、開発者ポータルのサイト数が増えれば増えるほど、Fix適用に時間がかかるようになります。
アクセスログの二次利用
APIアクセスログ(分析ログ)はREST APIで吐き出せるので、別システムで二次利用するのに便利です。
カタログにおける製品「置換」と「取り替え」の違い
置換:置換前の製品は廃棄されます。既存のサブスクライブが置換後の製品に引き継がれます。
取り替え:取り替え前の製品は非推奨になって残ります。既存のサブスクライブは取り替え後の製品に引き継がれません。
DataPowerGatewayからping疎通、TCP接続を確認
DataPowerのWebコンソールにログインし、管理→トラブルシューティングの画面から可能。
DataPowerGatewayでパケットキャプチャ
DataPowerのWebコンソールにログインし、管理→トラブルシューティングの画面を開く。
→キャプチャしたいインタフェースを指定してパケット・キャプチャーの開始
(時間指定or連続 ※連続にした場合は必ず停止すること)
で開始します。
→停止したいインタフェースを選択してパケットキャプチャーの停止、で停止します。
停止後、ダウンロードのリンクからキャプチャファイルがダウンロードできるのでWireShark等で参照します。なお、連続稼働させていると10M程度でキャプチャファイルがローテートしてしまいますが、ファイル管理>temporary直下にキャプチャファイルが保存されているのでそちらからダウンロードすれば見ることができます。