AIにコードの修正について質問して、回答をもらう。
説明を読むと、なんとなく納得できる。
それでも、もう一度聞きたくなる。
「本当にこれで合っていますか?」
「この修正で問題ないですか?」
「ほかに間違いはありませんか?」
確認することは大切です。特に、自分が十分に理解できていないコードなら、慎重になるのも自然だと思います。
ただ、何度も聞き直すことについて、一つ気になることがあります。
自分が欲しいのは、修正が正しいと判断するための情報なのか。それとも、「大丈夫」と言ってもらえる安心なのか。
まだ業務でAIを活用できている場面は多くありませんが、今回はコード修正を例に、この違いについて考えてみます。
「分からない」と「不安」は重なっている
例えば、AIにコードの修正案を出してもらったとします。
変更箇所の説明を読むと、修正の意図は分かる。
でも、そのコードを使ってよいかと聞かれると、自信がない。
このときの不安には、いくつかの理由が考えられます。
- 修正された処理を十分に理解できていない
- 別の入力でも正しく動くか分からない
- 修正箇所以外への影響を確認できていない
どれも「本当に大丈夫?」という言葉にできますが、必要な確認はそれぞれ違います。
処理が分からないなら、説明を聞く。
入力による動作の違いが気になるなら、条件を変えて試す。
影響が心配なら、修正した処理を使っている箇所を確認する。
不安の中身が少し分かるだけで、次にやることも具体的になると思います。
同じ答えをもらっても、確かめたことは増えていない
「この修正で問題ありませんか?」と聞き、AIから「問題ありません」と返ってくる。
その返事で、少し安心できるかもしれません。
ただ、新しい根拠や確認結果が増えていなければ、修正の正しさについて分かったことは、質問する前とあまり変わっていません。
例えば、空の値を渡したときの動作が気になっているなら、
「本当に正しいですか?」
と繰り返すより、
「この修正後のコードに空の値を渡すと、どの処理を通りますか?」
と聞く方が、確認したいことに近づけます。
さらに、その説明をもとに実際に動かしてみれば、回答と動作を照らし合わせられます。
安心できる返事をもらうことと、判断できる材料が増えることは、必ずしも同じではない。
ここは意識しておきたいです。
安心したくて聞くことも、悪いわけではない
自分の知識だけでは、修正が正しいか判断しきれない。
見落としていることがありそうだけれど、何を見落としているのかも分からない。
学んでいる途中なら、そういう場面もあると思います。
だから、「安心したくて質問していた」と気づいたとしても、それを否定する必要はないと思っています。
質問を減らすことが目的ではありません。
理解できていないのに、無理に自分だけで判断する必要もありません。
ただ、同じ質問を続けても不安が変わらないなら、聞き方や確かめ方を変える余地はありそうです。
例えば、AIにこう伝えることもできます。
修正内容をまだ十分に理解できていません。変更前後で処理がどう変わったのかと、動作確認すべき入力例を説明してください。
「大丈夫かどうか」を聞くところから、自分でも確かめられる形にしてもらうところへ進めると、質問の意味も変わってくると思います。
聞き直す前に、何が足りないかを考える
次に「本当に大丈夫?」と聞きたくなったら、まずは次の三つを整理してみたいです。
1. どこが分からないのか
修正された行の意味が分からないのか。
なぜその変更で不具合が直るのか分からないのか。
ほかの処理への影響が分からないのか。
うまく説明できなくても、「ここまでは分かるけれど、ここからが分からない」と区切るだけで、質問は具体的になります。
2. 何を試せば確かめられるのか
例えば、特定の入力で起きる不具合を修正するなら、
- 不具合が起きていた入力で、期待した結果になるか
- もともと正しく動いていた入力でも、引き続き動くか
- 関係する境界値や空の値では、どう動くか
といった確認が考えられます。
必要なテストはコードや仕様によって変わりますが、確認したいことを実際の入力と期待する結果にすると、何をすればよいかが見えやすくなります。
3. まだ自分で判断できないことは何か
動かしてみても、それだけでは判断できないこともあります。
期待する動作そのものが曖昧だったり、影響範囲を追いきれなかったりする場合です。
そのときは、確認した内容と残っている疑問を整理して、人に相談することも必要だと思います。
「なんとなく不安です」だけでなく、「ここまでは確認できましたが、この部分を判断できません」と伝えられれば、相談する内容も明確になります。
「大丈夫」と言われることから、自分で確かめることへ
AIに何度も聞き直すこと自体が、悪いわけではありません。
説明が分からなければ聞き直してよいし、新しい疑問が出たなら、さらに質問する意味があります。
ただ、同じ回答をもらっても不安が残るときは、一度考えてみたいです。
「何が確認できれば、自分はこの修正を理解し、次に進めるのだろう?」
すぐに自信を持つのは難しくても、修正前後の違いを一つ理解することや、気になる入力を一つ試すことはできるかもしれません。
AIとのやり取りを、そうした具体的な確認につなげていきたいです。
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