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PowerShellからAWSを操作するための設定

Last updated at Posted at 2024-03-28

概要

この記事で行うこと

普段AWSコンソール画面から行っているEC2インスタンスの作成、起動、CloudWatchやRoute53などの操作をPowerShellからできるようにするための設定方法を記録します。

PowerShellへAWSPowerShellモジュールをインストール&インポートすることにより、操作が可能になります。

AWS CLIにてAWSの操作が可能ですが、そのPowerShell版となります。
AWS CLIとの違いや、どちらのツールを使うのが良いか悩んだ場合は、こちらの記事が参考になるかと思います。
ちなみに以下のように書かれていました。

普段からPowerShellを使い慣れておりPowerShellの流儀に合わせたい場合はAWS Tools for PowerShellを採用してください。
逆にAWS CLIの方を使い慣れているのであれば無理をしてまでAWS Tools for PowerShellを選択する必要はありません。皆さんが使い慣れてるツールを選びやりたいことを実現してください。

なぜそうしたいか

AWSコンソール画面はレイアウトに変更が入ったりします。
作業手順書を作成しても、レイアウトが変わると手順書が古くなってしまいます。
PowerShellでAWSの操作ができるようになることで、これらのレイアウト変更に振り回されなくなります。

また、手順をPowerShellのスクリプトとして作成することで、繰り返し作業の負担軽減や、手作業によるミスの回避などが期待できます。

Windowsでの設定

AWSPowerShellをインストールする

AWSPowerShellをインストールすることにより、基本的なAWS操作が可能になります。
より細かい操作のためのモジュールのインストールやバージョン管理を行いたい場合は、AWS.Tools.InstallerとAWS.Tools.Commonのインストールが必要らしいです。
これらのインストール方法は後述します。

PowerShell
Install-Module -Name AWSPowerShell

AWSPowerShellをインポートする

先ほどインストールしたAWSPowerShellをインポートします。

PowerShell
Import-Module AWSPowerShell

※このままだとPowerShellを立ち上げるたびにインポートする必要があります。

PowerShellにおける、Install-ModuleとImport-Moduleについて

PowerShellではモジュールを使用する際、インストールとインポートの二つの手順を実施する必要があります。
Install-Moduleは初回のみ実行する必要があります。
Import-Moduleは、PowerShellが開始されるたびに実行する必要があります。

ただし、この挙動はモジュールによって異なる事があるようで、インストールと同時にインポートされるモジュールもあるようです。
正確な挙動はモジュールごとに確認するのが確実です。

PowerShellの起動時に自動的にAWSPowerShellモジュールをロードするように設定する

これは必要に応じて実施する。

次のコマンドを実施して、PowerShellプロファイルを作成/編集する

PowerShell
notepad $PROFILE.CurrentUserAllHosts

プロファイルが編集状態になるので、以下の行を追加、保存する。
Import-Module AWSPowerShell

AWS.Tools.Installerのインストール

AWS.Tools.Installerは、AWS.Toolsモジュールを管理するためのツールです。
必要になったらインストールするくらいで良いと思います。
基本的な操作だけであれば、AWSPowerShellのみで足りる認識です。
詳しくは以下を参照

Windows PowerShell 用 AWS Tools

AWSPowerShellをインストールした後に、AWS.Tools.InstallerとAWS.Tools.Commonをインストールしたところ、次のようなワーニングが表示されました。

警告: AWS Tools for PowerShell の複数のバリアント (AWSPowerShell、AWSPowerShell.NetCore または AWS.Tools) が現在インストールされています。詳細については、「Get-Module -Name AWSPowerShell,AWSPowerShell.NetCore,AWS.Tools.Common -ListAvailable」を実行してください。コマンドレットの自動インポートの問題を回避するには、1 つのバリアントのみをインストールすることをお勧めします。
AWS.Tools は、AWS Tools for PowerShell の新しいモジュール化バージョンで、PowerShell Core 6 以降および Windows Powershell 5.1 以降 (.NET Framework 4.7.2 以降がインストールされている場合) と互換性があります。
AWSPowerShell.NetCore は、単一の大きなモジュールですべての AWS サービスをサポートするモノリシック バリアントで、PowerShell Core 6 以降および Windows Powershell 3 以降 (.NET Framework 4.7.2 以降がインストールされている場合) と互換性があります。
AWSPowerShell は、Windows PowerShell 2 を実行しているか、.NET Framework 4.7.2 (またはそれ以降) に更新できない古いシステム用のレガシー モジュールです。

AWSPowerShellをインストールせずとも、AWS.Tools.InstallerとAWS.Tools.Commonで適切なモジュールをインストールすれば同じようにスクリプトが動いたので、どちらか片方を使用するようにしたほうが良さそうです。

PowerShell
Install-Module -Name AWS.Tools.Installer

AWS.Tools.Commonのインストール

AWSのサービスにアクセスするための基本的な機能を提供します。
AWS.Tools.Installerと合わせて、必要に応じてインストールしてください。

PowerShell
Install-AWSToolsModule AWS.Tools.Common

インストールされているか確認する

ここまででインストールした一覧を確認します。

PowerShell
Get-Module -ListAvailable -Name AWS*

認証情報の設定と確認

認証情報の設定

AWSアカウントにアクセスするための認証設定を行う。

PowerShell
Set-AWSCredential -AccessKey "xxxxxxxxxxxxxxxx" -SecretKey "xxxxxxxxxxxxxxxx" -StoreAs "xxxx"

引数について

  • -AccessKey
    • アクセスキー
  • -SecretKey
    • シークレットキー
  • -StoreAs
    • AWSの認証情報を特定の名前で保存するためのオプション。複数の認証情報を保存して、アカウントを切り替えて使用することができる。

認証情報の確認

認証情報が正しく設定できたか確認する。

PowerShell
Get-AWSCredential -ListProfileDetail

リージョンの設定と確認

リージョンの設定

PowerShell
Set-DefaultAWSRegion -Region xxxxxxx

引数について

  • -Region
    • 使用するリージョンを指定する

この設定は、現在のセッションの間のみ保持されます。

リージョンの確認

PowerShell
Get-DefaultAWSRegion

AWSへの接続ができたか確認する

EC2インスタンス情報を取得する

以下のコマンドでエラーが出ないか確認する。

PowerShell
Get-EC2Instance

EC2インスタンスを作成する

New-EC2Instanceを使ってEC2インスタンスを作成するサンプルコードです。
以下の項目を入力値として受け取ります。

  • リージョン
  • AMIのID
  • インスタンスタイプ
  • キーペアの名前

適切な値を入力して、EC2が作成できるか試してみてください。
実行後にGet-EC2Instanceを実行して、EC2の一覧情報を取得すれば、先の実行結果との差分を確認できます。

PowerShell
$logFilePath = Join-Path -Path (Split-Path -Parent $MyInvocation.MyCommand.Definition) -ChildPath "logfile.txt"

if (-not (Test-Path $logFilePath)) {
    New-Item -Path $logFilePath -ItemType File
}

$region = Read-Host "Enter the region for the EC2 instance"
$imageId = Read-Host "Enter the ImageId for the EC2 instance"
$instanceType = Read-Host "Enter the InstanceType for the EC2 instance"
$keyName = Read-Host "Enter the KeyName for the EC2 instance"

try {
    Import-Module AWSPowerShell
    Set-DefaultAWSRegion -Region $region

    # Create instance name
    $timeStamp = (Get-Date).ToString("yyyyMMdd-HHmmss")
    $instanceName = "sample_instance_$timeStamp"

    # create tags for EC2 instance
    $tagSpecification_es2 = @{ `
            ResourceType = "instance"; `
            Tags         = @( `
            @{Key = "Name"; value = $instanceName } `
        ); `
    
    }

    # create EC2 instance
    $instance = New-EC2Instance `
        -ImageId $imageId `
        -InstanceType $instanceType `
        -KeyName $keyName `
        -BlockDeviceMapping @{ DeviceName = "/dev/sda1"; Ebs = @{ VolumeSize = 50; VolumeType = "gp2" } } `
        -TagSpecification $tagSpecification_es2
    
    $instance.Instances.InstanceId | Out-File -FilePath $logFilePath -Append
}
catch {
    # exception handling
    $errorMessage = $_.Exception.Message
    $errorLog = "Error occurred: $errorMessage"
    $errorLog | Out-File -FilePath $logFilePath -Append
}

アンインストール方法

アンインストールで詰まったのでメモ的に残します。
この方法がベストなのかは判断しかねるので、行う際は自己責任でお願いします。

AWS.Tools.Common のアンインストール

次のコマンドを実施します。

PowerShell
Uninstall-Module -Name AWS.Tools.Common

※AWS.Tools.Commonモジュールが使用されている場合、失敗する可能性があります。その場合はPowerShellを再起動してから試してみてください。

AWS.Tools.Installer のアンインストール

PowerShell
Uninstall-Module -Name AWS.Tools.Installer

こちらで削除失敗した時があったので、仕方なく以下の方法で、手動で削除しました。
次のコマンドを実施し、インストールされているフォルダを調べます。

PowerShell
Get-Module -ListAvailable -Name AWS*

直接削除します。

AWSPowerShellのアンインストール

PowerShell
Uninstall-Module -Name AWSPowerShell

参考URL

どのようなコマンドが実施可能かは、以下の情報を参照してください。
AWS Tools for PowerShell Cmdlet Reference

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