はじめに
LPIC102(必須システムサービス分野)で問われやすいコマンドや要点などをまとめた記事です。
寝る前の10分でざっと読んで各単元の復習に活かすも良し、試験直前に読んで最後の詰め込みに使うも良しです。
このシートがLPIC102を受けられる方の支えになれば幸いです。
チートシート
コマンドとオプション
コマンド | 説明 |
---|---|
date | システムクロックの参照や設定 書式:date MMDDhhmm[[CC]YY][.ss] |
hwclock | ハードウェアクロックの参照や設定 -r:ハードウェアクロックを表示 -w (--systohc):システムクロックの時刻をハードウェアクロックに設定 -s (--hctosys):ハードウェアクロックの時刻をシステムクロックに設定 |
timedatectl | systemdを採用したディストリビューションで日付・時刻・タイムゾーンを設定 status:日付時刻や状態表示(デフォルト) set-timezone:タイムゾーンを設定 list-timezones:タイムゾーンを一覧表示 |
ntpdate | 指定したNTPサーバから現在時刻を取得 |
ntpq | NTPサーバの状態を照会 -i:対話モードで起動(デフォルト) -p:同期進捗や状態を確認 |
chronyc | chronydの管理を行う |
journalctl | systemdを採用したシステムにおいてログを閲覧 -f(--follow):ログの末尾を常に表示 -n(--lines):行数を指定 -u(--unit):特定のユニットのログを出力 -b(--boot):ブート時のメッセージを表示する -l(--full):画面表示可能なログを全て表示 -a(--all):画面表示できない文字も含めて表示 -r(--reverse):最新のログから出力 -o:アウトプット方式を指定 -D(--directory):指定したディレクトリのログを表示 --no-pager:ページャを使用せずに全てのログを出力 --vaccum-time:特定の期間より古いアーカイブジャーナルを削除 --vaccum-size:総容量が指定したサイズを下回るまで古いエントリを削除 |
logger | 手動でsyslogdにメッセージを送信 |
systemd-cat | 指定したコマンドの実行結果をsystemd-journaldのジャーナルファイルに書き込む |
logrotate | ログファイルのローテーション機能を実行 |
sendmail | sendmail, Postfix, eximに共通に存在し、メール送信等に使われる |
メールの送信、受信メールの表示を行う | |
mailq | sendmailで送信待ちのメールを一覧表示 |
newaliases | /etc/aliasesを編集後、設定を反映させるために使用 |
lp | CUPSの標準的な印刷コマンドで、印刷ジョブを生成しプリントキューに登録 |
lpstat | CUPSの標準的な印刷コマンドで、プリントキューにある印刷ジョブを表示 |
cancel | CUPSの標準的な印刷コマンドで、プリントキューの印刷ジョブを削除 |
lpr | LPDと互換性のあるレガシーなコマンドで、プリントキューに印刷ジョブを登録し、指定したファイルを印刷 -#:部数指定(スペースは開けずに指定する) |
lpq | LPDと互換性のあるレガシーなコマンドで、プリントキューの内容の表示 |
lprm | LPDと互換性のあるレガシーなコマンドで、プリントキューにある印刷ジョブを削除 -p:プリンタを指定(スペースは開けずに指定する) -:全印刷ジョブを削除 |
ディレクトリ・ファイル
ファイル | 説明 |
---|---|
/etc/ntp.conf | NTPサーバの設定ファイル |
/etc/chrony.conf | Chronyの設定ファイル |
/etc/rsyslog.conf | rsyslogの設定ファイル |
/etc/logrotate.conf | ログローテーションの設定ファイル |
/etc/systemd/journald.conf | systemd-journaldデーモンの設定ファイル |
/var/log/journal/ | systemd-journaldのログを永続的に保存するディレクトリ |
/run/log/journal/ | systemd-journaldのログを一時的に保存するディレクトリ(再起動で削除される) |
systemd.journal | systemd-journaldのバイナリ形式のジャーナルファイル |
/var/spool/mqueue | sendmailの送信待ちメールを保存するディレクトリ |
/var/spool/mail | sendmailの受信メールを保存するディレクトリ |
/etc/aliases | sendmailでメール転送をするための別名を設定するファイル |
~/.forward | sendmailで自分宛のメールを別のアドレスに転送するために設定するファイル |
/etc/cups/ | 印刷サービスCUPSの設定ファイルが置かれるディレクトリ |
/etc/cups/printers.conf | CUPSの印刷システムで、プリンタの設定ファイル |
/etc/cups/cupsd.conf | 印刷サービスCUPSのデーモン「cupsd」の設定ファイル |
/etc/chrony.confの設定項目
設定項目 | 説明 |
---|---|
server | 時刻を取得するNTPサーバを指定 サーバ/クライアントの関係 |
peer | 時刻を取得するNTPサーバを指定 同じstratum(階層)同士 |
pool | 複数のNTPサーバを集約した名前を指定 |
rtcsync | 定期的にシステムクロックをハードウェアクロックに反映 |
driftfile | 自身の時刻のずれを記録するファイルを指定 |
timedatectlのサブコマンド
サブコマンド | 説明 |
---|---|
status | 現在の状態を表示 |
set-time | 時刻・日付を設定 ※書式はdateコマンドと異なる |
set-timezone | タイムゾーンを設定 |
list-timezones | タイムゾーンを一覧表示 |
set-ntp yes/no | NTPを使うかどうかを設定 |
chronydのサブコマンド
サブコマンド | 説明 |
---|---|
activity | NTPサーバのオンライン/オフライン数を表示 |
sources | 時刻ソースの情報を表示 |
sourcestats | 時刻ソースの統計情報を表示 |
tracking | トラッキングを確認 |
ファシリティ一覧
ファシリティ | 説明 |
---|---|
auth(authpriv) | 認証システム(login等)による出力 |
cron | cronによる出力 |
daemon | 各種デーモンによる出力 |
kernel | カーネルによる出力 |
user | ユーザーアプリケーションによる出力 |
local0~local7 | ローカルシステムの設定 |
代表的なMTA(Mail Transfer Agent)
MTA | 説明 |
---|---|
sendmail | 古くから使われる標準のMTA。 1つのプログラムで全ての機能を実行できるが、セキュリティ面や処理速度の面で問題がある。 |
Postfix | 主にRed Hat Entrerprise LinuxやCentOSで使われる |
exim | 主にDebian CNU/LinuxやUbuntuで使われる |