お疲れ様です。
今日は「Reflexライブラリ」について部分いたします。
Reflex
ReflexはPythonのみでフルスタックWebアプリケーションを作成できるライブラリです。
主な特徴:
- Pure Python - WebアプリケーションのフロントエンドとバックエンドをPythonのみで実装できるため、Javascriptを学ぶ必要がありません。
- 高い柔軟性 - Reflexは簡単に始められて、複雑なアプリケーションまで作成できます。
- 即時デプロイ - ビルド後、すぐにデプロイが可能です。単純なCLIコマンドを使ったアプリケーションのデプロイや、自身のサーバーへのホストができます。
Reflexがどのように動作しているかを知るには、アーキテクチャページをご覧ください。
⚙️ インストール
ターミナルを開いて以下のコマンドを実行してください。(Python 3.8以上が必要です。):
pip install reflex
🥳 最初のアプリケーションを作ろう
reflex
をインストールすると、reflex
のCLIツールが自動でインストールされます。
新しいプロジェクトを作成して、インストールが成功しているかを確認しましょう。(my_app_name
を自身のプロジェクト名に書き換えて実行ください。):
mkdir my_app_name
cd my_app_name
reflex init
上記のコマンドを実行すると、新しいフォルダにテンプレートアプリを作成します。
下記のコマンドを実行すると、開発モードでアプリを開始します。
reflex run
http://localhost:3000 にアクセスしてアプリの動作を見ることができます。
my_app_name/my_app_name.py
のソースコードを編集してみましょう!Reflexはfast refreshなので、ソースを保存した直後に変更がWebページに反映されます。
🫧 実装例
実装例を見てみましょう: DALL·Eを中心とした画像生成UIを作成しました。説明を簡単にするためにここではOpenAI APIを呼んでいますが、ローカルで動作している機械学習モデルに置き換えることも可能です。
画像生成UIのソースコードの全貌を見てみましょう。下記のように、単一のPythonファイルで作れます!
import reflex as rx
import openai
openai_client = openai.OpenAI()
class State(rx.State):
"""アプリのステート"""
prompt = ""
image_url = ""
processing = False
complete = False
def get_image(self):
"""プロンプトからイメージを取得する"""
if self.prompt == "":
return rx.window_alert("Prompt Empty")
self.processing, self.complete = True, False
yield
response = openai_client.images.generate(
prompt=self.prompt, n=1, size="1024x1024"
)
self.image_url = response.data[0].url
self.processing, self.complete = False, True
def index():
return rx.center(
rx.vstack(
rx.heading("DALL-E", font_size="1.5em"),
rx.input(
placeholder="Enter a prompt..",
on_blur=State.set_prompt,
width="25em",
),
rx.button("Generate Image", on_click=State.get_image, width="25em"),
rx.cond(
State.processing,
rx.chakra.circular_progress(is_indeterminate=True),
rx.cond(
State.complete,
rx.image(src=State.image_url, width="20em"),
),
),
align="center",
),
width="100%",
height="100vh",
)
# ステートとページをアプリに追加
app = rx.App()
app.add_page(index, title="Reflex:DALL-E")
それぞれの実装を見てみましょう
Reflex UI
UIから見てみましょう。
def index():
return rx.center(
...
)
index
関数において、アプリのフロントエンドを定義しています。
フロントエンドを実装するにあたり、center
、vstack
、input
、button
など異なるコンポーネントを使用しています。コンポーネントはお互いにネストが可能であり、複雑なレイアウトを作成できます。また、keyword argsを使うことで、CSSの機能をすべて使ったスタイルが可能です。
Reflexは60を超える内臓コンポーネントがあるため、すぐに始められます。私たちは、積極的にコンポーネントを追加していますが、簡単に自身のコンポーネントを追加することも可能です。
ステート
Reflexはステートの関数を用いてUIを表示します。
class State(rx.State):
"""アプリのステート"""
prompt = ""
image_url = ""
processing = False
complete = False
ステートでは、アプリで変更が可能な全ての変数(varsと呼びます)と、varsの変更が可能な関数を定義します。
この例では、ステートをprompt
とimage_url
で構成しています。そして、ブール型のprocessing
とcomplete
を用いて、プログレスサークルと画像の表示を切り替えています。
イベントハンドラ
def get_image(self):
"""プロンプトからイメージを取得する"""
if self.prompt == "":
return rx.window_alert("Prompt Empty")
self.processing, self.complete = True, False
yield
response = openai_client.images.generate(
prompt=self.prompt, n=1, size="1024x1024"
)
self.image_url = response.data[0].url
self.processing, self.complete = False, True
ステートにおいて、ステートのvarsを変更できるイベントハンドラ関数を定義しています。イベントハンドラはReflexにおいて、ステートのvarsを変更する方法です。ボタンクリックやテキストボックスの入力など、ユーザのアクションに応じてイベントハンドラが呼ばれます。
DALL·E.アプリには、OpenAI APIからイメージを取得するget_image
関数があります。イベントハンドラの最後でUIの更新がかかるため、関数の途中にyield
を入れることで先にUIを更新しています。
ルーティング
最後に、アプリを定義します。
app = rx.App()
アプリにページを追加し、ドキュメントルートをindexコンポーネントにルーティングしています。更に、ページのプレビューやブラウザタブに表示されるタイトルを記載しています。
app.add_page(index, title="DALL-E")
ページを追加することで、マルチページアプリケーションを作成できます。
📑 リソース
📑 Docs | 🗞️ Blog | 📱 Component Library | 🖼️ Gallery | 🛸 Deployment
✅ ステータス
2022年12月に、ReflexはPyneconeという名前でローンチしました。
2024年2月に、ホスティングサービスをアルファ版でリリースしました!アルファ版では、だれでもReflexアプリケーションを無料でデプロイできます。今後の予定はロードマップにおいて見れます。
Reflexは毎週、新しいリリースや機能追加を行っています!最新情報を逃さないために、 Starや Watchをお願いします。
コントリビュート
様々なサイズのコントリビュートを歓迎しています!Reflexコミュニティに入るための方法を、いくつかリストアップします。
- Discordに参加: Discordは、Reflexプロジェクトの相談や、コントリビュートについての話し合いをするための、最適な場所です。
- GitHub Discussions: GitHub Discussionsでは、追加したい機能や、複雑で解明が必要な事柄についての議論に適している場所です。
- GitHub Issues: Issuesはバグの報告に適している場所です。また、課題を解決したPRのサブミットにチャレンジしていただくことも、可能です。
スキルや経験に関わらず、私たちはコントリビュータを積極的に探しています。コントリビュートするために、CONTIBUTING.mdをご覧ください。
ライセンス
Reflexはオープンソースであり、Apache License 2.0に基づいてライセンス供与されます。
今日は以上です。
ありがとうございました。
よろしくお願いいたします。