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OpenBSD 6.9 のインストール

Last updated at Posted at 2021-05-04
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はじめに

2021年5月1日に OpenBSD 6.9 がリリースされました。
OpenBSD 6.5 のインストール」から間があいたので、今回は一からのインストールを行うことにしました。
また日本語デスクトップ環境の設定を行います。


1. OpenBSD 6.9 のインストール手順

今回行った OpenBSD 6.9 のインストール手順を説明します。
今回は20GBのディスクを仮想マシンに割り当てました。


1. (1) インストールメディアで Install 実行

OpenBSD の適当なミラーサイトから install69.iso をダウンロードしてきます。

コンピュータを install69.iso で起動して、(I)nstall を実行します。
openbsd69_001.PNG


キーボード・レイアウトは jp を指定しました。
また xenodm をログインマネージャとして使うので yes と答えてます。
openbsd69_002.PNG
いくつかの質問に答えた後、ディスク構成の設定に移ります。


ディスク構成は20GBだとデフォルトでは以下のように割り当てられるようです。
openbsd69_003.PNG


ここで (E)dit auto layout を選択して、ディスク構成の変更を行います。
これまでの経験から、今回は20GBをこんな風に割り当てることにしました。

/           200M
swap        1G
/tmp        200M
/var        200M
/usr        2G
/usr/X11R6  500M
/usr/local  6G
/usr/src    3G
/usr/obj    4G
/home       2G

Label editor では ? を入力するとヘルプが表示されます。
openbsd69_004.PNG


R コマンドでサイズ変更するパーティションを選択して、サイズを指定します。
openbsd69_005.PNG


変更が完了したら p m コマンドで表示して確認します。
openbsd69_006.PNG


OKだったら w コマンドで Label を書き込みます。
x コマンドで Label editor を終了すると、変更した内容がディスクに反映されます。
openbsd69_007.PNG


ディスク設定が完了したらインストールするセットを選択し、インストールが始まります。
openbsd69_008.PNG


時刻を設定の後、各種設定が保存され、カーネルの再リンクが始まります。
openbsd69_009.PNG


インストールが完了したら reboot します。
openbsd69_010.PNG


rebootすると xenodm のログイン画面が表示されました。
openbsd69_011.PNG


OSインストールの公式FAQは https://www.openbsd.org/faq/index.htmlInstallation Guide を参照


1. (2) OSパッチ適用とパッケージの更新

root でログインし、OSパッチ適用とパッケージ更新をします。

パッケージのインストール元を指定するための /etc/installurl を設定します。インストール後のデフォルトのままでもよいですが、日本のミラーサイトを設定しました。

/etc/installurl
https://ftp.riken.jp/pub/OpenBSD

日本のミラーサイトとしては、上の例以外にも https://www.openbsd.org/ftp.html に Japan として記載のある https://ftp.jaist.ac.jp/pub/OpenBSDhttps://www.ftp.ne.jp/pub/OpenBSD があります。


コンピュータがファイアーウォールの内側にありプロキシ経由でないとインターネットに接続できないネットワーク環境なら、環境変数 http_proxy と https_proxy にプロキシを指定しておきます。

# export http_proxy=proxy.mydomain.com:8080
# export https_proxy=proxy.mydomain.com:8080

OSパッチを適用します。

# syspatch

パッケージを更新します。

# pkg_add -u

以上でOSパッチ適用とパッケージ更新は完了です。


OSパッチについてはOpenBSD 6.9 Errata を参照

パッケージの公式FAQは https://www.openbsd.org/faq/index.htmlPackage Management を参照


1. (3) ディスプレイの大きさの設定

私は OpenBSD を VMWare の仮想マシンにインストールしていて、デフォルトのままだとログインマネージャを表示した時のディスプレイのサイズが大きすぎて不便なので以下の設定を行いました。

/etc/X11/xorg.conf
Section "Monitor"
  Identifier    "Configured Monitor"
  HorizSync     1-10000
  VertRefresh   1-10000
  Modeline      "832x624" 100 832 932 1032 1132 624 724 824 924 -HSync +Vsync
EndSection

Section "Screen"
  Identifier    "Default Screen"
  Monitor       "Configured Monitor"
  Device        "Configured Video Device"
  DefaultDepth  24
  SubSection    "Display"
    Depth       24
    Modes       "832x624"
  EndSubSection
EndSection

以下の記事を参考にさせていただきました。
VMware上のLinux(X-Window)で画面解像度を自由に設定する
(現在はアクセスできないようです)


設定ファイルの編集が完了したら rootアカウントで reboot します。以下のように小さなサイズでログイン画面が表示されるようになりました。
openbsd69_013.PNG


2. 日本語デスクトップ環境の導入

基本的なインストールができたので、日本語のデスクトップ環境として Xfce4 を導入します。


2. (1) 必要なパッケージのインストール

Xfce4、consolekit2、入力ツール(scim-anthy)、日本語フォント(M+フォント)をインストールします。

# pkg_add xfce xfce-extras consolekit2 scim-anthy
# pkg_add mixfont-mplus-ipa-20060520p7 mplus-fonts-063a

見つからないパッケージは pkg_info -Q mplus のようにしてキーワードで検索ができます。


2. (2) .xsession の作成

Xfce4 のデスクトップにログインするユーザでログインして、ログインディレクトリ配下の .xsession を作成します。
以下の設定でユーザがログインマネージャからログインした後に Xfce4 が起動されます。

$HOME/.xsession
export LANG=ja_JP.UTF-8
export XMODIFIERS="@im=SCIM"
export GTK_IM_MODULE=xim
export QT_IM_MODULE=xim
scim -d
exec ck-launch-session startxfce4

日本語デスクトップ環境が使えるようになっていることを確認できました。
openbsd69_012.PNG


まとめ

OpenBSD 6.9 のインストールを行い、日本語デスクトップ環境を設定しました。
ディスク構成をデフォルトから変更しました。
6.5の手順から特に変わっておらず問題なくインストールできました。

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