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Tauri入門 — 軽量で安全なデスクトップアプリ開発(2025年版)

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Tauriとは?

Tauri は、Web技術(HTML, CSS, JavaScript, フレームワーク: React, Vue, Svelte など)で書いたUIを、軽量かつ安全なネイティブデスクトップアプリに変換できるオープンソースフレームワークです。
バックエンドには Rust を採用しており、Electron と比べてアプリサイズやメモリ消費が少なく、セキュリティも強化されています。

なぜ Tauri が注目されているのか

  1. 軽量
    Electron アプリが数百MBになるのに対し、Tauri アプリは数MB〜数十MB程度とコンパクト。

  2. セキュリティ
    WebView + Rust バックエンドという構成により、攻撃面を最小化。
    ネイティブAPI呼び出しは許可制(ホワイトリスト方式)で安全性が高い。

  3. パフォーマンス
    Rust でシステムレベルの処理を効率的に実行可能。
    Web側は軽量WebViewを利用するため、リソース使用量を抑えやすい。

  4. エコシステムの拡大
    2025年現在、v2 系が安定化しており、プラグインやテンプレートが豊富に。
    Next.js や Vue などのフロントエンドフレームワークとの統合も進んでいます。

仕組みの概要

Tauri アプリは次の構成になっています:

  • フロントエンド: 任意のWebフレームワーク(React, Vue, Svelte, VanillaJS...)
  • WebView: OSネイティブのWebレンダリングエンジン(macOS: WebKit、Windows: WebView2、Linux: WebKitGTK)
  • バックエンド: Rust で書かれた Tauri Core が API / ネイティブ機能を提供

簡単なセットアップ(例: React + Tauri)

# 1. Node.js プロジェクトを作成
npm create vite@latest my-tauri-app -- --template react

cd my-tauri-app

# 2. Tauri CLI を追加
npm install --save-dev @tauri-apps/cli
cargo install tauri-cli

# 3. プロジェクト初期化
npx tauri init

# 4. 開発サーバーを起動
npm run tauri dev

これで React アプリが Tauri 環境で立ち上がります 🎉

実務でのユースケース

  • 社内ツール: ブラウザ依存せずに動作するクロスプラットフォームアプリ
  • OSSアプリ: 軽量なエディタ、管理ツール
  • スタートアップ製品: 小規模で高性能なデスクトップクライアント

代表例:

  • Lapce(高速なRust製コードエディタ)
  • Sidekick(Tauriベースのブラウザ)

注意点

  • WebView依存: ブラウザ互換性やOSごとの差異が影響することがある
  • Rust学習コスト: ネイティブ連携をカスタムするにはRustの知識が必要
  • エコシステムの成熟度: Electronと比べると歴史が浅く、情報が少ない部分もある

まとめ

Tauri は「軽量・安全・クロスプラットフォーム」を実現する、Electron に代わる有力な選択肢です。
Webフロントエンドの知識を活かしつつ、Rustの力を借りて効率的にデスクトップアプリを作れる点が魅力です。

参考リンク

所属会社(エンジニア積極採用中)

株式会社ONE WEDGE

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