0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

IBM Log Analysis から IBM Cloud Logs へのマイグレーション・ツールを使ってみた

Posted at

はじめに

IBM Log Analysis サービスが2025年3月30日をもって廃止され、サポートされなくなります。(参考1) 後継サービスであるIBM Cloud Logへの移行を可能にするマイグレーション・ツールを使ってみました。

移行シナリオ

今回は図のように、シンプルな移行シナリオをテストしました。

  • 東京リージョンでプラットフォーム・ログが有効化されたIBM Log AnalysisサービスのインスタンスをIBM Cloud Logsへ移行
  • マイグレーション・ツール実行時に、新規のIBM Cloud Logsインスタンスを作成
  • マイグレーション・ツールのオプション指定により、既存のIBM Log Analysisサービスのインスタンスと新規作成のIBM Cloud Logsインスタンス両方にプラットフォーム・ログを送信するよう構成
  • IBM Code Engine上でジョブを起動し、出力されるプラットフォーム・ログが両方のインスタンスに出力されることを確認
    Migration.png
    図1. 移行シナリオ概要

移行の実施

この記事では、移行の前提条件を満たしているものとして手順が書かれています。

  • リソース・グループ、IBM Log Analysis、IBM Cloud Logs 等への必要な権限がユーザーに付与されていること
  • マイグレーション・ツールがユーザーのローカルPC等にインストールされ、CLIでログインしていること
    • スタンドアロンIBM Cloud CLIのインストール(参考2)
    • マイグレーションツールのインストール(参考3)

マイグレーション手順に沿って、今回の移行シナリオに応じたステップを実行します。

ステップ1: マイグレーション・ツールのコマンドをテスト実行

% ibmcloud logging migrate create-resources --scope instance --instance-crn (移行対象のIBM Log AnalysisサービスのCRN) --platform --ingestion-key (移行対象のIBM Log AnalysisのIngestion Key) --instance-name (新規作成するIBM Cloud Logsインスタンスに付ける名前) --instance-resource-group-id (新規作成するIBM Cloud Logsインスタンスをデプロイするリソース・グループのID) --terraform
Plugin Version : 0.1.22
OK
The migration process has completed successfully. You can find the information in the (現在のディレクトリ)/migration-test directory.
  • コマンド・オプション --platform を使うことで、既存のIBM Log Analysisインスタンスと新規作成のIBM Cloud Logsインスタンス両方にプラットフォーム・ログを送信するよう構成します。
  • Ingestion Keyは、IBM Log Analysisインスタンスのダッシュボード > Settings > Organization > API Keys から参照や設定可能です。
  • コマンドを実行すると、migration-testというディレクトリの下にTerraform用のファイルが出力されます。ファイルの出力を確認してから、実際に適用します。

ステップ2: マイグレーション・ツールのコマンド実行と適用

% ibmcloud logging migrate create-resources --scope instance --instance-crn (移行対象のIBM Log AnalysisサービスのCRN) --platform --ingestion-key (移行対象のIBM Log Analysisのingestion key) --instance-name (新規作成するIBM Cloud Logsインスタンスに付ける名前) --instance-resource-group-id (新規作成するIBM Cloud Logsインスタンスをデプロイするリソース・グループのID) --api
Plugin Version : 0.1.22
OK
The migration process has completed successfully. You can find the information in the (現在のディレクトリ)/migration-test directory.
  • コマンド・オプション --api を使うことで、ステップ1のようにTerraform用のファイルが出力されるだけでなく、IBM Cloud Logsインスタンスが作成されるなど設定が適用されます。
  • コマンド結果のコンソール出力は、ステップ1と同様になります。

ステップ3: マイグレーション結果の確認

IBM Cloud Log インスタンスが作成されたことを確認します。

LogAnalysis.png
図2. 既存のLog Analysisインスタンス

CloudLogs.png
図3. 新規作成されたCloud Logsインスタンス

既存のIBM Log Analysisインスタンスと新規に作成されたIBM Cloud Logsインスタンス両方にプラットフォーム・ログが出力されていることを確認します。(以下の図で詳細はマスクされています)

LogAnalysis_msg.png
図4. 既存のLog Analysisインスタンスへ出力されたメッセージ

CloudLogs-msg.png
図5. 新規作成されたCloud Logsインスタンスへ出力されたメッセージ

両方のインスタンスにプラットフォーム・ログが出力されたことを確認できました。既存のIBM Log Analysisインスタンスで、マイグレーション・ツール実行前と実行後に同じアプリケーションのプラットフォーム・ログのフォーマットが以下のように変わっていました。(詳細はマスクされています) 今回は、このようなフォーマット相違の原因を突き詰める調査は行いませんでした。

移行前
Oct 9 10:00:00 Code Engine app1-x5cqd info Successfully created jobRun.
移行後
Oct 10 10:00:01 loc-0a457355-b01c-4ea7-8f47-ed5342c122e3-0 app1-w564a info Successfully created jobRun.

既存のIBM Log Analysisインスタンスで、移行前と同じログを見つけるにはパターンを変えた検索の必要な場合が出てきます。

まとめ

IBM Log Analysis から IBM Cloud Logs へのマイグレーション・ツールを使ってみて、ツール自体は問題なく動作しました。ただし、既存のIBM Log Analysisインスタンスでログのフォーマットが変わっていたことは、ログ検索などで留意点になると考えられます。


参考資料

  1. IBM Log Analysis または IBM Cloud Activity Tracker から IBM Cloud Logs へのマイグレーション
    http://ibm.biz/loganalysisdeprecation
  2. スタンドアロンIBM Cloud CLI のインストール
    https://cloud.ibm.com/docs/cli?topic=cli-install-ibmcloud-cli
  3. マイグレーション・ツールのインストール
    https://cloud.ibm.com/docs/cloud-logs?topic=cloud-logs-migration-tool#migration-installing
  4. マイグレーション手順
    https://cloud.ibm.com/docs/cloud-logs?topic=cloud-logs-migration-platform-logs#la-migration-steps
0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?