本記事では Microsoft Azure で提供されるボットサービスの作成と展開について紹介します。
Azure Bot Service 概要
Azure Bot Service は Microsoft Azure で提供されるボットソリューションで、以下のコンポーネントから成り立ちます。
- Bot Builder をはじめとする SDK とツール類
- Bot Connector (Bot Channels Registration)
- Bot のホスト先 (WebApps/Function) や充実したサンプル/ドキュメント
Azure Bot Service を使うメリットは色々ありますが、主には以下の通りです。
- Web チャット、Facebook Messenger や Slack、コルタナなど、複数のチャネルで動作するボットを同じコードで開発できる。
- 充実した SDK とサンプルで迅速な開発が可能。
- LUIS や Application Insights、Cosmos DB や Cognitive Service などボットに必要な機能が Azure には揃っている。
- Azure が提供するスケールや管理機能が活用できる。
- 複数の開発言語をサポートするため、実行環境を柔軟に選択できる。
Bot Builder をはじめとする SDK とツール類
ボット開発に必要な様々な機能を提供する SDK で、複数言語 (C#, Node.js, Java, Python) をサポートします。また目的別に分かれた CLI も提供されています。
詳細は本シリーズの Bot Builder のセクションを参照してください。
Bot Connector (Bot Channels Registration)
開発したボットと Facebook Messenger などのチャットのチャネルを接続するコンポーネントで、以下のような機能をサポートします。
- ボットや関連サービスの登録と管理
- チャネルの登録と管理
- クライアント API (DirectLine) とサーバー API (BotFramework API) の提供
- 設定や分析が容易なポータル機能
各種コンポーネント
以下は主要なコンポーネントのリンクです。全てオープンソースで公開されています。
ドキュメント
SDK とツール
Bot Framework Emulator
各種サンプル
Web App Bot を作ってみる
ここでは Web App Bot の作り方と使い方について紹介します。
Web App Bot 作成
1. Azure ポータル にログインして、「リソースの作成」をクリック。
2. 「Azure Bot」と入力して検索。
3. 「Web App Bot」を選択して、「作成」をクリック。
4. 「ボット名」や「アプリ名」など必要な個所を埋めて、「ボットテンプレートを」クリック。
5. 「Echo Bot」を選択して「選択」。他は適当に選択して「作成」をクリック。
6. リソースの作成が完了したら、作成したリソースグループを確認。
7. 「Web アプリ ボット」リソースをクリックし、「Web チャットでテスト」を選択。
8. 適当に入力して送信し、動作を確認。
チャネルの追加
次にチャネルと追加してみます。
1. メニューより「チャネル」を選択。
2. 任意のチャネルが追加可能だが、ここでは「Skype」を選択。
3. 自動で登録されるので、「キャンセル」をクリックして元の画面に戻る。
4. 「ボットの埋め込みコードを取得」をクリック。
5. Skype ボットのアドレスをコピー。
6. ブラウザにアドレスを張り付けると登録画面が表示されるので、「Add to Contacts」をクリック。
7. Skype アカウントにサインインすると、自分のスカイプの連絡先にボットが追加されるので、チャットを開始。Web チャットと同じ動作であることを確認。
まとめ
今回は Azure Bot Service の概要を簡単に紹介しました。次回は作成された Web App Bot について詳細を見ていきます。