まえがき
ふとしたことからJSTQBのCTAL-TM(ALTM)の勉強〜受験することになったので、
これから受験する人の参考になればと勉強方法や試験の様子をまとめました。
- 前半は知らない人向けの資格紹介
- 後半は受験者向けの勉強方法・試験所感
という構成になっています。
要約
- 受験結果:合格!
- 勉強時間:約24時間/約4ヶ月
- 難易度:結構難しい!
- おすすめ教材:
- 意識したこと:
- 知識レベル(K2〜K4)に合わせた勉強
- わいがやで理解を深める
JSTQB CTAL-TMとは
略語ばかりで知らない人に優しくない名称ですよね…。
- JSTQB = Japan Software Testing Qualifications Board
- 日本におけるソフトウェアテスト技術者資格認定の運営組織( 公式ページ )
- 国際組織のISTQBに加盟しています
- CTAL-TM = Certified Tester Advanced Level Test Management
- ISTQBの資格はFoundation Level(FL)、Advanced Level(AL)、Expert Level(EL)の3段階に分かれていて、その2段階目
- Advanced Levelの試験はTest Management以外にTest Analyst、Technical Test Analyst
- AL-TMでは
- 国際的に通用するソフトウェアテストの手法や技法の 専門的知識 を身につけたい方
- テスト全体のマネジメントや計画・提案などテストを取り仕切るスキルを持っていることが証明されます。
※長いので以後はALTMという略称を使います。
JSTQB認定テスト技術者資格とは、ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)による、ソフトウェア技術者のテスト技術を認定する資格です。
だそうです。
対象者
「ソフトウェアテストのマネジメントに携わるあらゆる人」ということで、
TMシラバス日本語版 Version3.0.J01には下記のようなロールが書かれていました。(分類は筆者)
- テスト・品質関係者
- テスト担当者
- テストコンサルタント
- テストマネージャー
- ユーザー受け入れテスト担当者
- 品質マネージャー
- 開発チームのマネージャー
- スクラムマスター
- プロジェクトマネージャー
- プロダクトオーナー
- ソフトウェア開発マネージャー
- 開発関係者
- ビジネスアナリスト
- ITディレクター
- マネジメントコンサルタント
「(テスト)マネージャーだけが(テスト)マネジメントするわけじゃない(他のロールでも多少やってる)」からテストマネージャーじゃなくても学びましょう、ということですね。
「非開発者も開発プロセスや実装のことを学ぼう」「開発チームもビジネスやデザインのことを学ぼう」というのと同じかなと思います。
受験資格
こちらも ピアソンの説明ページ より引用ですが、下記2つが必要です。
- JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Level 資格試験の合格者、又は JSTQB (日本) 以外の Foundation Level 資格試験の合格者
- 業務経験3年以上(業務経歴申請書の提出あり)
経歴申請書はWebで自分で作成する形で、審査もすぐ通りました。(昔は上司に書いてもらって…とか面倒だった気がする)
試験形式
- CBT(コンピューターベーストテスティング)
- 50問/120分/65%以上で合格
シラバスv3.0になって試験が軽量化されました!
CBTの予約はWebで好きな時に好きな日程を選べるのでよいですね。
(自分は試験場を固定にしていたせいか空きが少なく予約に苦労しましたが…)
ISTQB_Exam-Structure-Tables という用語で検索すると「どこから何問出るか(問題構成)」が見られます。
例) https://istqb.org/wp-content/uploads/sdm-uploads/ISTQB_Exam-Structure-Tables_v1.15.pdf
(「満遍なく出る」ということが分かるだけではありますが…見ておくと気持ちが楽かも)
受験の経緯
2025のAdvent Calendar の小ネタ 新しくなったJSTQB ALTMシラバスを読んだら育成のヒントが詰まっていた話 でも書きましたが JSTQB Conference in 2025 Autumn で解説を聞いたのをきっかけに受験しました。
受験動機としては下記のような感じ。
- 自分&同僚のテストマネジメントスキルアップ時に体系があるとやりやすい
- ここはできてる/弱いとか判別して特定領域だけ勉強したり
- 個人や自社の経験ではなく、汎用的で網羅的な知識・スキルとして学べる
- 国際資格だし取っておいたら役立つかも
勉強方法
一人で頑張れる気がしなかったので、社内で一緒に勉強してくれる人を募集して毎週勉強会を設定したり、先に試験を予約したりと逃げ場をなくして臨みました(笑)
勉強時間はこんな感じ。
| やったこと | 時間 |
|---|---|
| 社内勉強会(1h/週 x 15回) | 15h |
| シラバス通読(勉強会に合わせて不定期に) | 6h |
| 問題演習(前日2h、当日1h ) | 3h |
| 合計勉強時間 | 24h |
勉強会は前半はシラバス通読会、後半は問題演習会にしてました。
勉強期間は2025/10月中旬〜2026/2月中旬の約4ヶ月でした。
社内勉強会(シラバス通読)
まずはシラバスを読もう!ということで1回あたり10ページくらいの範囲を決めて読んでいました。
- 各自事前にシラバスを読んでおく
- 各自分からなかったところ、腑に落ちなかったところを議事録に書いておく
- 当日は書かれた内容について議論※する
※実務と照らし合わせたり、試験に向けて覚え方を考えたり
v3.0のシラバスは前半が重い構成になっているので、モチベーションが高い序盤に重いところをこなせてよかったです。
社内勉強会(問題演習)
シラバスを読み終わってからは受験に向けて問題演習をしていました。
- 問題を準備する
- 時間を決めて各自解く
- 解答・解説を見ながら議論する
- (勉強会の時間が余っていたら1に戻る)
問題の準備は下記の3つを使っていました。
- JSTQB ALTM v3.0 例題を日本語化
- JSTQB Advanced Level テストマネージャ問題集 ※非公式
- 生成AI(Gemini, NotebookLM)
ISTQB ALTM version 3.0 例題 日本語
上記ページのリンクからGoogleフォームで公式の例題に回答でき、採点と解説もしてもらえます。
これがなかったら合格できてなかったと思います!感謝!
- 公式の例題を日本語訳しているので本番の問題形式に慣れられる
- 採点してもらえるので合格しそうか分かる
こちらのサイトを見つけたのが受験の少し前だったので十分やり込む時間は取れませんでしたが、二周して正答率を上げられたのはよかったと思います。
JSTQB Advanced Level テストマネージャ問題集
JSTQB Advanced Level テストマネージャ問題集
無料でダウンロードできます。(要BOOTHアカウント)
旧シラバス準拠&量が多いので気になるところだけ解いてみる感じでしたが、受けた人が書いている(はず)なのでこちらも参考になりました。
生成AI(Gemini, NotebookLM)
Gemini, NotebookLM にシラバスを渡して「問題を作って」的なことをやりました。
K2(理解=知識問題)については使えるかな…という感じ。
K3,K4(分析・適用)はシチュエーションと関係ない問題が出たりとプロンプトを工夫しないといけなさそうで、その時間があるなら前述の例題や問題集をやる方がよさそうでした。
勉強のポイント
知識レベル(K2〜K4)に合わせた学習
一番大事だと思います!
- K2(理解)
- 知らないと解けないので、演習やってできなければシラバス該当箇所読み返し、暗記。
- K3(分析)/K4(適用)
- 問題が独特なので演習を繰り返して慣れる。解説を読んで解くためのポイントを見つける。
勉強会では「K4の配点が高い(3点)」という理由でK4→K3の順で解き始めたのですが、途中で「経験が使えるK4より知ってないと解けないK2が弱点では…!?」と気付いてK2に切り替えたりしていました。
とはいえK4はK4で難しく、
- シチュエーションに合わせて最適な行動を選ぶような問題はシラバスの記載と経験が一致しないことがある
- 問題文の単語を拾いすぎて優先度や重要度の判断を間違ってしまうことがある
という感じで、模範解答を選ぶには慣れが必要だなと思いました。
計算問題は練習しておこう
品質コストを計算する問題は慣れておいた方がいいと思います!
自分は演習で何度かやってから受験したのですが、
- (普段使っていないなら)計算式を覚える必要がある
- 内部予防コストとか外部予防コストとかあんまり計算しないよね…
- 桁数が多いので計算ミスしやすい
- 受験当日1回目に出た答えが選択肢になくて焦った…(計算し直した)
教材は印刷がおすすめ
シラバスと非認定問題集は印刷して電子ファイルと併用していましたが、使いやすくてよかったです。勉強時にあっち見たりこっち見たりとジャンプが多いので紙がおすすめ。
ページ数が多いので1枚に2ページ入れる設定にして印刷していました。
受験当日
CBTは初めてだったので色々緊張しました…!
- 事前に写真撮影などあるので早めに行くこと(替え玉受験対策?)
- 何も持ち込めない(ハンカチも不可)&乾燥しているのでマスクするといいかも
- ホワイトボードとペンの貸与あり
- 解答時に「後で見直す」欄があるので自信がないやつはチェックしておく(試験時間内であれば、チェックしてない問題も全問再解答できます)
- 最後にアンケートで申し込みがスムーズにできたか?とか聞かれるので手こずったところがあれば覚えておくとよさそう(自分は思い出せず)
時間配分
自分は下記のような感じでした。
- 一次解答 75分
- 見直し(16問)20分
- 出題傾向確認10分
- 15分残しくらい
問題傾向
覚えている範囲で下記のような感じでした。
- リスクベースドテストの問題は多い
- 故障モードとかフォルトツリーとかのリスク分析技法についての知識問題や戦略の選択まで
- SMART, IDEAL, TMMi, ベルビンなどモデル系の問題も多い
- コンテキストに合わせたテストメトリクスを答える問題が3問くらい
- 品質コスト計算問題も2問
- 「このメンバーから誰を選ぶ?」みたいなアサイン問題も2問くらい
- チケットステータスフローの設計に関する問題も2問
合否発表
「結果出たよ」のメールが来ます。
結果画面までの動線がちょっと分かりにくいので、メール内の案内を読みましょう。
おわりに
合格率が低い( 3割程度っぽい)ので正直1回で合格は無理かなーと思っていました。
最後のひと押しで受験二日前〜当日の三日間詰め込んだのがよかった…はず。
これから受験する方の参考になれば幸いです。