LwIP(LightWeight IP)のRXファミリMCU FITのGCCサンプルコードを作ってみた(RX65N)
背景
ルネサスエレクトロニクスは、RXファミリMCU向けにLwIPのドライバ(FITモジュール)を公開している。
以下2つのドライバとEthernet FIT、CMT FIT、セキュリティのFIT(TSIP FIT)をダウンロードして使える。
Tips
従来RX MCU等には、ルネサス製独自のTCP IPプロトコルスタックであるT4-Tinyというドライバが提供されていたが、後継のTCP IPプロトコルスタックとしてLwIP FITドライバが公開されている。
下側(2つ目)のZIPパッケージにExampleが付いているが、提供されているプロジェクトはCC-RX(有償コンパイラ)用であるため、無償で使えるGCCのプロジェクトに置き換える。
※ドライバはCC-RXとGCCに対応しています。
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RX Family Lightweight IP (lwIP) Module Using Firmware Integration Technology:
LwIPのOSSのコードをパッケージしたもの
https://www.renesas.com/search?keywords=R20AN0789 -
RX Family lwIP (lightweight IP) Driver Firmware Integration Technology:
RX MCU用のポーティングレイアをパッケージしたもの(ZIPにExampleあり)
https://www.renesas.com/ja/search?keywords=R20AN0788
FITモジュールのインストール方法は以下を参照。
参考:RXファミリ Firmware Integration Technology モジュールの手動導入方法
結果
以下GitlabにRX65N(CKRX65N v2 Kit)をターゲットにしたGCC版のLwIPサンプルコードを公開することができた。
GCC対応 RX MCU用LwIPサンプルコード
GCCでRXファミリ向けのLwIPを試してみたい方は以下をダウンロードしてください。
動作確認方法はReadmeを参照してください。
■ダウンロード先:https://github.com/kkktkkkt/Renesas_RX_LWIP_FIT
警告
ドライバのバージョンが古い場合があります。最新のドライバはルネサスエレクトロニクスのWebかGithubよりダウンロードしてください。
サンプルコードの変更点について
サンプルコードは以下2点をCC-RX版から変更している。
- コンパイラをCC-RXからGCCに変更
- LDファイルをデフォルトから修正
- 拡張RAM領域にBSSセクションの一部を移動
- Ethernet FIT用のRAMエリアを確保)
ライセンスについて
BSD-3-Clause licenseです。
流用元のルネサスエレクトロニクスのライセンスがBSD-3-Clause licenseであるため、同じライセンスにて公開しています。