ARKit対応デバイスと普及率、iOSのバージョン制約のまとめ

ARKitだけにフォーカスしてデバイスやiOSのバージョンについてまとめます。

ARKit対応デバイス(2018年12月現在)

iOS11以上にした時にARKitが使えるデバイスは以下です。A9チップ以降のモデルで使用することができます。

iPhone

• iPhone XR
• iPhone XS
• iPhone XS Max
• iPhone X
• iPhone 8
• iPhone 8 Plus
• iPhone 7
• iPhone 7 Plus
• iPhone SE
• iPhone 6S
• iPhone 6S Plus

iPad

• 11インチ iPad Pro
• 12.9インチ iPad Pro(第3世代)
• 12.9インチ iPad Pro(第2世代)
• 12.9インチ iPad Pro(第1世代)
• 10.5インチ iPad Pro
• 9.7インチ iPad Pro
• iPad(第6世代)
• iPad(第5世代)

iPod

対応デバイスなし

出典： https://developer.apple.com/library/archive/documentation/DeviceInformation/Reference/iOSDeviceCompatibility/DeviceCompatibilityMatrix/DeviceCompatibilityMatrix.html

iPhoneのARKit対応デバイス普及率

2018年8月時点Mixpanelが調査した最新のアメリカの様子です。iPhoneデバイスの約83%がiOS11にすればARKitに対応するという状況です。

出典：https://mixpanel.com/blog/2018/09/10/12-graphs-and-9-questions-about-the-2018-apple-launch/

ARKit対応デバイスのiOS11普及率

Apple調べでは2018年10月29日時点で過去４年間で発売されたデバイスの93%がiOS11以上だとしています。ARKit対応デバイス最古のiPhone6Sの発売日が2015年9月25日なので、ARKit対応端末のiOS11~普及率として計算して概ね問題ないでしょう。

出典： https://developer.apple.com/support/app-store/

MixPanelの12月1日時点のiOSの普及率データは、iPhone全体ですが94%がiOS11以上ということで、ほぼほぼみんなiOS11以上にしていることが分かります。

出典： https://mixpanel.com/trends/#report/ios_12/from_date:-31,report_unit:day,to_date:0

iPhone全体におけるARKit対応端末の割合(予測)

上記の通り、

• 2018年8月のARKit対応デバイスはiPhone全体の83%の普及率
• 2018年10月の過去4年間のiOSデバイスのiOS11~普及率は93%

ということで、

83% * 93% = 77.2%

2018年12月現在、約77%のiOSデバイスがARKitに対応していると言えるでしょう。(iPhone6, 6Plusが93%に入りますが、データ計測からさらに２ヶ月経っているのでプラマイゼロくらいと考えて計算しています。)

ARKit顔認識対応端末

iPhoneX, XS, XSMax,XR,2018年10月発売のiPadProではARKitのインカメでFaceTrackingが使えるのに対してそれ以外の端末では使えません。

端末	ARKit顔認識対応
iPhoneX,XS,XSMax,XR,iPadPro(11-inch),iPadPro(12.9-inch,3rd generation)	○
iPhone6S,6SPlus,SE,7,7Plus,8,8Plus,	×

参考: https://developer.apple.com/documentation/arkit/creating_face-based_ar_experiences

iOS11.3以上のみ使えるARKitの機能

ARKit1.5の機能は11.3以上のみで使えます。

• supportedVideoFormatsが変更できるように
  https://qiita.com/shu223/items/86ef45b4b5c0bba0276f

• 壁などの垂直面の認識

• 「非」矩形な平面検出
  https://qiita.com/shu223/items/beb89e5dde1aeb94e8d5

• 原点の変更
  https://developer.apple.com/documentation/arkit/arsession/2942278-setworldorigin

• 2D画像の検出機能

• sessionShouldAttemptRelocalization
  https://developer.apple.com/documentation/arkit/arsessionobserver/2941046-sessionshouldattemptrelocalizati

参考: https://developer.apple.com/library/archive/releasenotes/General/RN-iOS-11.3/index.html#//apple_ref/doc/uid/TP40017699

iOS12以上のみ使える機能

• 環境光や景色の反射
• 物体認識
• 空間マップ保存
• 顔認識に舌と目線を追加
• 各種トラッキングの精度向上

詳しくはARKit 2.0の何が凄いのか
に書きました。

まとめ

• 約77%のiPhoneユーザーがARKitを使える
• iOS11.3以上、12以上で使える機能が異なるので依存には注意