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Cloud Intelligence Dashboards についてまとめてみた

Last updated at Posted at 2025-08-29

はじめに

みなさんこんにちは!突然ですがFinOpsをご存知でしょうか?
FinOpsとは、クラウドコストを継続的に最適化し、組織全体でコスト意識を高めながらビジネス価値の最大化を目指すためのフレームワークや文化的な実践方法を指します。今回は、FinOpsを実践する上で最初のステップとなる「クラウドコストの可視化」を実現するツール、Cloud Intelligence Dashboardsについてまとめていきます。

Cloud Intelligence Dashboardsとは

AWSが維持するオープンソースのフレームワークであり、クラウドコストやサービス利用状況の可視化、最適化の機会を提供する複数のダッシュボードを指します。CloudFormationテンプレートやコマンドラインツールを利用して、簡単にデプロイできます。例えば、CUDOSのデモダッシュボードは以下の通りです。

image1.drawio.png

ダッシュボードの種類

大きく分けて3つの分類のダッシュボードがあります。

  • Foundational Dashboards
  • Advanced Dashboards
  • Additional Dashboards

Foundational Dashboards

Cost and Usage Report(CUR)の情報に基づくダッシュボードです。まずはこのダッシュボードをデプロイすることを推奨しています。以下3つのダッシュボードがあります。

# ダッシュボード名 概要 デモダッシュボードのリンク
1 CUDOS Dashboard リソースレベルの粒度にドリルダウンする機能を提供するダッシュボード。 https://cid.workshops.aws.dev/demo/?dashboard=cudos
2 Cost Intelligence Dashboard エグゼクティブ、財務/調達向けのダッシュボード。AWSサービスに関する技術的な知識や理解はほとんど必要ない。 https://cid.workshops.aws.dev/demo?dashboard=cid
3 The KPI and Modernization Dashboard オンデマンド、スポット、Graviton の使用率など、最適化の目標を設定し追跡できるダッシュボード。 https://cid.workshops.aws.dev/demo?dashboard=kpi

Advanced Dashboards

Trusted Advisor、Compute Optimizerからの推奨事項など、より高度な情報を表示できるダッシュボードです。別途、Data Collectionストックのデプロイが必要となります。一例として以下ダッシュボードがあります。

# ダッシュボード名 概要 デモダッシュボードのリンク
1 Trusted Advisor Organizational (TAO) Dashboard Trusted Advisorによる推奨事項を表示するダッシュボード。 https://cid.workshops.aws.dev/demo?dashboard=tao
2 Compute Optimizer Dashboard Compute Optimizerのライトサイジングなどの推奨事項を表示し、追跡するダッシュボード。 https://cid.workshops.aws.dev/demo?dashboard=compute-optimizer-dashboard

Additional Dashboards

CURとは異なる追加のデータソースが必要なものやニッチなユースケースに対応したダッシュボードです。一例として以下ダッシュボードがあります。

# ダッシュボード名 概要 デモダッシュボードのリンク
1 CORA Dashboard (Cost Optimization Recommended Actions Dashboard)  AWS コスト最適化ハブのライトサイジング、アイドルリソース、Savings Plans購入の推奨事項などを表示するダッシュボード。 https://cid.workshops.aws.dev/demo?dashboard=cora
2 FOCUS Dashboard クラウドコストや使用状況に関するデータセットの共通規格であるFOCUSを使用したダッシュボード。 https://cid.workshops.aws.dev/demo?dashboard=focus-dashboard&sheet=default

データソース

Cloud Intelligence Dashboardsでは、ほとんどのダッシュボードでData ExportsまたはData Collectionのどちらかで取得したデータをソースとして使用しています。いずれもCloudFormationテンプレートが用意されているので簡単にデータを取得することができます。

Data Exports

CUR、FOCUS、コスト最適化ハブなど、Data Exportの機能を用いて情報を取得します。構成図は以下の通りです。ソースアカウント(Source Account)で取得した情報をS3バケットに出力し、データ収集アカウントのS3バケットへレプリケーションします。データ収集アカウント(Data Collection Account)では、レプリケーションした情報をGlueやAthenaで加工し、QuickSightで可視化します。

image2.drawio.png

構成図はこちらより引用

Data Collection

Trusted Advisor、Compute Optimizer、各種リソースの設定情報など、Data Exportで取得できない情報を取得します。構成図は以下のようになっております。データ収集アカウントから、ソースアカウントに対してStep Finctionsを実行し、情報を取得してS3バケットに出力します。Data Exportsと同様に、GlueやAthenaで加工し、QuickSightで可視化します。デフォルトはAWS Organizationを使用し、管理アカウントとメンバアカウントの両方から情報を取得していますが、メンバアカウントの情報だけを取得するCloud Formationも提供されています。

image3.drawio.png
構成図はこちらより引用

メンバアカウントの情報だけを取得する場合、取得する情報は以下に限定されますので注意してください。例えば、Compute Optimizerの情報は取得されません。

  • Inventory
  • ECS Chargeback
  • RDS Usage
  • Transit Gateway
  • Trusted Advisor
  • Support Cases

終わりに

いかがでしたでしょうか。今回はCloud Intelligence Dashboardsについてまとめました。さまざまなダッシュボードがCloudFormationテンプレートで提供されており、迅速にクラウドコストや最適化の推奨事項を可視化できる点が魅力的だと感じました。皆さんもこのダッシュボードを使ってみてはいかがでしょうか。この記事が参考になりましたら、「いいね」や「記事のストック」をしていただけると嬉しいです。


  • AWS は、米国その他の諸国における Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
  • その他、記載されている会社名および商品・製品・サービス名は、各社の商標または登録商標です。
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