はじめに
「今やっている作業を中断して、こっちを先にやるべき?」
「複数のタスクが同時に来たけど、どれから手をつければ…?」
エンジニアとして働いていると、こんな場面に遭遇することは日常茶飯事です。
- サーバーの監視アラート対応
- 構築中の環境設定作業
- ドキュメント作成・更新
- チーム内の問い合わせ対応
- 自己学習・スキルアップ
タスクが積み重なるほど、判断に迷い、焦りが出てきます。
シンプルな優先順位の付け方をお伝えします。
結論は「影響範囲で決める」というたった1つのルールです。
この考え方でマルチタスクに迷わず判断できるようになると思います。
結論:優先順位は「影響範囲」で決める
タスク優先順位を決めるシンプルな基準は、「そのタスクが誰に影響を与えるか」です。
影響範囲が広いほど優先度が高くなります。
具体的には以下の3段階で判断します。
優先度【高】:顧客に影響が出るタスク
即対応すべきタスク
- 本番環境の障害対応
- 顧客向けサービスの停止・遅延に関わる作業
- SLA(サービスレベルアグリーメント)に影響する対応
- 顧客からの緊急問い合わせ
理由: SES業界では、顧客との信頼関係が最も重要な資産です。
顧客に影響が出るタスクを後回しにすると、契約継続やプロジェクト全体に悪影響を
及ぼす可能性があります。
優先度【中】:他チームに影響が出るタスク
計画的に対応すべきタスク
- 他チームが待っている成果物の作成
- 他チームが依存する設定変更
- 引き継ぎ資料の作成
理由: 自分の遅延が他チームの作業をブロックしてしまうと、プロジェクト全体の
スケジュールに影響します。
ただし、顧客への直接的な影響ではないため、緊急度は一段階下がります。
優先度【低】:自チーム・自分だけに影響が出るタスク
余裕があるときに対応するタスク
- 内部ドキュメントの整理
- 個人のスキルアップ・資格勉強
- 社内向け手順書の改善
- 自分だけが使うスクリプトの最適化
理由: 重要ではありますが、緊急性が低いタスクです。
他の優先度が高いタスクが落ち着いたタイミングで取り組むのが適切です。
なぜ「影響範囲」で優先順位を決めるのか
- 判断がシンプル:「誰に影響するか?」という1つの質問で優先度が決められる
- 説明がしやすい:顧客に対して、なぜそのタスクを優先したか論理的に説明が出来る
- チーム全体で共有しやすい:基準が明確なので、チーム内で認識合わせられる
具体的な適用例:障害対応が発生した場合
シナリオ:
あなたは設定変更作業中に、以下の3つのタスクが同時に発生しました。
- 本番環境でアラートが発生(サービス影響の可能性あり)
- 他チームから「検証環境のサーバに接続ができない」と問い合わせ
- 上司から「今週中に内部資料を更新しておいて」と依頼
優先順位の判断:
| タスク | 影響範囲 | 優先度 |
|---|---|---|
| 本番環境のアラート対応 | 顧客 | 高 |
| 検証環境のDB接続問題 | 他チーム | 中 |
| 内部資料の更新 | 自分・自チーム | 低 |
対応順序:
- まず本番環境のアラートを確認し、顧客影響の有無を判断
- 顧客影響がなければ、開発チームの問題を対応
- 内部資料は今週中の期限なので、空き時間に対応
※もちろん関係者に調整をする必要があります!!!
マルチタスク時の落とし穴と対策
落とし穴1:同時並行で作業を進めてしまう
複数のタスクを同時に進めようとすると、集中力が分散してミスを誘発します。
切り替えのたびに「どこまで終わったか」「次に何をするか」を思い出す負荷がかかり
注意力が削られていきます。
対策: 優先順位を決めたら、1つずつ順番に片付ける(シングルタスク)
落とし穴2:優先度が同じタスクで迷う
同じ優先度のタスクが複数ある場合、どちらを先にやるか迷ってしまいます。
対策:以下の基準で決める
- 期限が近い方を優先
- 工数が少ない方を先に終わらせる(Quick Win)
- 他者を待たせている方を優先
落とし穴3:「急ぎ」と言われると全て対応してしまう
「急ぎでお願い」と言われると、つい今の作業を中断してしまいがちです。
対策:「今対応している作業の影響範囲」と「依頼された作業の影響範囲」を
比較して判断する
まとめ:今日から実践できるアクションプラン
エンジニアがマルチタスクを効果的にこなすための優先順位付けは、
以下の3段階で考えます。
今日から実践できるアクション:
1. タスクが発生したら「誰に影響するか?」を最初に考える
2. 割り込みタスクが来たら「影響範囲」と「期限」を必ず確認する
3. 優先順位を決めたら1つずつ集中して片付ける
この考え方を習慣化すれば、どんなにタスクが積み重なっても
落ち着いて判断できるようになります。
ぜひ明日から実践してみてください!