Lambdaで異なるリージョンにSNS Publishするときはリージョンを指定する

Lambdaで異なるリージョンにSNS Publishする

　LambdaではPython3.6を使用しています。
　バージニア北部リージョンから、東京リージョンのSNSにPublishします。
　バージニアのLambdaコードはこちら。

lambda_function

from __future__ import print_function
import boto3
import json
import os

def lambda_handler(event, context):
    region = os.environ.get("REGION")
    sns = boto3.client("sns", region_name=region)
    print(region)
    print(sns)
    response = sns.publish(
        TopicArn=os.environ.get("SNS_ARN"),
        Subject="テスト",
        Message="Lambdaで異なるリージョンにSNS Publishしてみた"
    )
    print(response)
    return response

　環境変数REGIONに送信先SNSのリージョンを、SNS_ARNにSNSトピックARNを設定しています。
　空のテストを作成し、テストを実行します。
　数分後、以下のとおりメールの受信を確認できました。

　リージョンを指定しない場合、An error occurred (InvalidParameter) when calling the Publish operation: Invalid parameter: TopicArnとエラーになります。

なぜリージョンを指定する必要があるのか

　リージョンを指定しない場合、boto3のデフォルトリージョンはLambdaのリージョンとなるからです。
　これは、AWSがLambdaの環境変数でリージョンを定義しているからです。
　Lambdaでos.environ(環境変数)をprintで表示し、抜粋したものが以下のJSONです。
　一番下にAWS_REGIONがあり、バージニア北部リージョンが指定されています。

{
    "PATH": "/var/lang/bin:/usr/local/bin:/usr/bin/:/bin:/opt/bin",
    "LD_LIBRARY_PATH": "/var/lang/lib:/lib64:/usr/lib64:/var/runtime:/var/runtime/lib:/var/task:/var/task/lib:/opt/lib",
    "LANG": "en_US.UTF-8",
    "TZ": ":UTC", 
    "_HANDLER": "lambda_function.lambda_handler", 
    "LAMBDA_TASK_ROOT": "/var/task", 
    "LAMBDA_RUNTIME_DIR": "/var/runtime", 
    "AWS_REGION": "us-east-1", 
}

　クライアントのリージョンを指定していない場合、今回はデフォルトのクライアントのリージョンはバージニア北部リージョンになります。
　そのため、TopicArnで適切にリージョンを指定しても、クライアントのリージョンと異なるためエラーが出てしまいます。

　boto3.client()を実行する際にパラメーターとして資格情報（リージョン）を渡すことで、環境変数より優先されて使用されます（https://boto3.amazonaws.com/v1/documentation/api/latest/guide/credentials.html#guide-credentials）。