Flutter 学習メモ（Flutterの基本・例外処理）

お願い
本記事の内容に誤りや改善点がございましたら、コメント等でご指摘いただけますと幸いです。
なお、本記事は個人の学習記録として作成したものです。業務でご利用の際は、公式ドキュメントもあわせてご確認ください。

1. はじめに

会社でFlutterを使うことになりましたが、まったくの初心者だったため、学習の一環として気になったFlutterの特徴を整理しました。

補足
Dartの特徴で気になったところは下記の記事でまとめました。
Flutter 学習メモ（Dartの基本仕様）（Java経験者向け）
Flutterのディレクトリ構成、Widgetツリーは下記の記事でまとめました。
Flutter 学習メモ（Flutterの基本・ディレクトリ構成, Widgetツリー）

2. 例外処理

2-1. 基本的な例外処理

• try-catch

try {
  // 例外が発生する可能性のある処理
  int result = 10 ~/ 0; // ゼロ除算
} catch (e, stackTrace) {
  print('エラーが発生しました: $e');
  print('スタックトレース:');
  print(stackTrace);
} finally {
  // 例外の有無に関わらず実行される処理
  print('処理を終了します');
}

2-2. カスタム例外

Exceptionインターフェースを実装することで、独自の例外クラスを作成できる

class NetworkException implements Exception {
  final String message;
  NetworkException(this.message);

  @override
  String toString() => 'NetworkException: $message';
}

2-3. Flutterが提供する例外処理

• FlutterError.onError
  UI関連のエラーをキャッチ

void main() {
  FlutterError.onError = (FlutterErrorDetails details) {
    FlutterError.dumpErrorToConsole(details); // デバッグコンソールに出力
    // ログ送信やエラーレポート出力処理など
  };

  runApp(MyApp());
}

• PlatformDispatcher.instance.onError
  アプリ全体の未処理例外をキャッチ

void main() {
  // Flutterフレームワーク内のエラーをキャッチ
  FlutterError.onError = (FlutterErrorDetails details) {
    FlutterError.dumpErrorToConsole(details);
    // ログ送信やエラーレポート処理など
  };

  // 非同期処理などの未処理例外をキャッチ
  PlatformDispatcher.instance.onError = (Object error, StackTrace stack) {
    print("捕捉した例外: $error");
    print("スタックトレース: $stack");
    return true; // true を返すと再スローされない
  };

  runApp(MyApp());
}

3. サンプルコード

3-1. ディレクトリ構成

lib/
├── c05_exception_ex/                     ← 基本的な例外処理
│     ├── exception_logic.dart            ← 例外処理のロジッククラス
│     ├── main.dart                       ← エントリーポイント
│     └── network_exception.dart          ← カスタム例外 
│
└── c06_flutter_exception_ex/             ← Flutterの例外処理
      ├── exception_logic.dart            ← 例外を発生させる処理
      └── main.dart                       ← エントリーポイント & 例外処理のロジッククラス

3-2. 実行方法

『2-1. 基本的な例外処理』『2-2. カスタム例外』のサンプル (c05_basic_exception_ex)

1. ターミナルでプロジェクトルートに移動

   cd flutter_sample
   

2. 実行

   dart run lib\c05_basic_exception_ex\main.dart
   

3. コンソールに例外処理のログが出力されます。

『2-3. Flutterが提供する例外処理』のサンプル (c06_flutter_exception_ex)

1. ターミナルでプロジェクトルートに移動

   cd flutter_sample
   

2. 実行

   flutter run lib\c06_flutter_exception_ex\main.dart
   

3. アプリが起動したら、ボタンを押す。コンソールに例外処理のログが出力されます。