0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

NETCONの「カテゴリMISC, 問題名MISC-2」

Last updated at Posted at 2022-01-27

NETCON委員の竹田です。

先日、JANOG49で行われたNETCONの「カテゴリMISC, 問題名MISC-2」について解説したいと思います。

問題文

2つの拠点を持つオフィスがあり、R1とR2はそれぞれの拠点のインターネット向けのゲートウェイとなっており、
NATを使用してそれぞれの拠点のローカルIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換しようとしています。
しかし現状両拠点でNATがうまく動作していません。R1とR2で足りない設定を追加し、NATが正しく動くようにしてください。
Linux1(192.168.1.1)⇒R2(1.1.1.2)へのPing

Linux2(192.168.2.1)⇒R1(1.1.1.1)へのPing

がうまくいけば完了です。
また、拠点2のLinux2からLinux1に22222/tcpでSSHできるようにしたいと考えています。
R1に設定を追加して、Linux2から1.1.1.1に22222/tcpでSSHした際にLinux1に接続されるようにしてください。
image2021-12-9_20-45-51.png

解説

NATがテーマの問題となります。
まずは拠点のローカルIP⇒グローバルIPのNATがうまくいっていないので、これを解決していきます。
R1のConfigを見てみると以下のような設定がされています。

## インターネット向けIFの設定
interface GigabitEthernet1
 ip address 1.1.1.1 255.255.255.0
 no shutdown
 
## 拠点内部向けIFの設定
interface GigabitEthernet2
 ip address 192.168.1.254 255.255.255.0
 ip nat inside
 no shutdown
 
## NATする送信元IPアドレスを指定するaccess-list
access-list 1 permit 192.168.1.0 0.0.0.255
 
## NAPTの設定
ip nat inside source list 1 interface GigabitEthernet1 overload

ぱっと見るとなんか動きそうな設定なのですが、1行だけ設定が足りません。
NATのoutsideとなるIFには明示的にip nat outsideの設定が必要なので、以下の設定を追加する必要があります。

R1追加Config

## インターネット向けIFの設定
interface GigabitEthernet1
 ip nat outside

R2も同様の設定を追加してあげると、拠点のローカルIP⇒グローバルIPのNATが2つの拠点でできるようになります。

R2追加Config

## インターネット向けIFの設定
interface GigabitEthernet1
 ip nat outside

つぎに、Linux2から1.1.1.1に22222/tcpでSSHした際にLinux1に接続されるようにポートフォワーディングする部分の解説となります。
R1にはポートフォワーディングの設定が入っていないので、追加してあげる必要があります。
追加設定は以下の1行だけです。

R1追加Configその2

## Gi1に着信した22222/tcpの通信の宛先IPを192.168.1.1にして22/tcpに変換する設定
ip nat inside source static tcp 192.168.1.1 22 interface GigabitEthernet1 22222

もしくは

ip nat inside source static tcp 192.168.1.1 22 1.1.1.1 22222

というように、インターフェースではなくIPアドレスを指定して記述する方法もあります。
以上となります。

あまりひねりのない問題でしたが、楽しんでいただけたでしょうか?
次の機会があれば、もう少し凝った問題を作ってみたいと思います!

おつかれさまでした!

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?