こっちもあるよ
はじめに
最近Proxmox Backup Server(以下pbs)が4.0に更新され、テクニカルプレビューですがS3互換ストレージがデータストアとして使えるようになりました。
そこで、廉価なS3互換ストレージのBackblaze B2を使用して、ローカルRAIDのデータストアに入りきらないドデカVMをバックアップします。
Backblaze B2
一度は見たことがあるHDDの故障率レポートを毎年出してくれている会社です。
月額$0.006/GB・Ingress無料・Egressは保存量の3倍まで無料と、S3と比べてかなり廉価にオブジェクトストレージを使用できます。
ストレージ設定
バケット作成
マイページからCreate a Backetします。
シークレットキー生成
Application Keysから新規シークレットを作成します。
シークレットを生成したら、keyIDとapplicationKeyを控えておきます。
PBS設定
エンドポイント設定
Web UIの設定 -> S3 Endpointsで追加をクリックし、次のように設定します。
- S3 Endpoint ID: 任意の名前
- Endpoint:
{{bucket}}.s3.{{region}}.backblazeb2.com - ポート: 入力しない
- Path Style: チェックしない
- Region: 自分のバケットリージョン
- AccessKey: 先ほど取得した
keyID - シークレット鍵: 先ほど取得した
applicationKey - Fingerprint: 入力しない
さらに詳細設定を開き、Provider QuirksをSkip If-None-Match headerにします。
ローカルキャッシュディレクトリ
PBSくんはクラウド利用料がたいへんなことにならないよう、ローカルキャッシュを使用します。
ローカルキャッシュについて
意訳
S3データストアは、設定済みのS3エンドポイントを使用して作成できます。
すべてのコンテンツをS3オブジェクトストアに保存するものの、パフォーマンス向上とリクエスト数削減のためにローカルの永続キャッシュを必要とします。
通常のデータストア設定と同様に、データストア作成時にローカルファイルシステムのパスを指定する必要があります。
ただし通常のデータストアとは異なり、ローカルキャッシュのサイズを制限できます。
キャッシュ対象にはデータチャンクも含まれるため、64GiBから128GiBが推奨されます。
専用ディスク、パーティション、クォータ付きZFSデータセットをローカルキャッシュとして使用するのが最適です。
ただし既存の通常データストアを転用することはできません。
また現時点では、キャッシュ専用に揮発性メモリを使用することはできません。
適当な場所にローカルキャッシュディレクトリを作成します。
# mkdir /mnt/s3_local_cache
データストア設定
データストア追加を押し次のように設定します。
- 名前: 任意の名前
- Datastore Type:
S3 (tech preview) - Local Cache: 先ほど作成したキャッシュディレクトリ
- S3 Endpoint ID: 先ほど設定した
S3 Endpoint※スペルミスしてますが気にしない - GCスケジュール: お好み
- Pruneeスケジュール お好み
- Bucket: 先ほど作成したバケット
追加します。
おしまい
あとは通常のPBSと使用方法は同じです。
お疲れさまでした。




