本記事の目的
以前までの記事で、弊社 Sionic AI の STORM Act を使用して、AIエージェントを自然言語で開発する手法をご紹介しました。
今回は、ノートに描いた手書きメモをSTORM Actに渡し、パワポ資料を検索して質問に答えるAIエージェントを作成します。資料に答えがない場合の応答も含め、構築から動作確認までをご紹介します。
作成手順
手書きのメモ
メモに書いたのは、「質問を受け取る」「パワポ資料を調べる」「回答する」という流れと、「資料にない質問には回答を控える」という条件です。
STORM Act に AIエージェント作成を依頼
以前ご紹介した記事を参考に、
ワークフロー作成 => AIで最初から作成する
を実施します。
こんな感じのワークフローを作りたいんだけど、イメージ伝わる?
STORM Act からの質問

ある程度イメージは伝わったようですが、いくつか質問を受けました。
- パワポ資料はもうStormのナレッジに登録してありますか? まだなら、ファイルをこのチャットに添付してもらえれば登録の準備もお手伝いできます。
- ゴメンなさいの文言は決まっていますか?(例:「申し訳ありません、その内容は資料に記載がないためお答えできません。」)特になければ、こちらで丁寧な定型文を用意します。
パワポは後で登録します。文言はお任せします。
AIからの回答は必ずしも一定ではありません。
同じ入力・同じ条件でも多少のブレがありますので、AIからの質問に適宜対応してあげてください。
仮のワークフロー
AIが設計後、仮のワークフローが示されます。
とりあえず、進めてみたいので「反映する」を選択します。
ワークフローの最初の版が完成
完成したワークフローです。
メモの「パワポの資料を調べる」が検索ノードに、「回答する」がLLMノードに対応するワークフローが生成されました。
資料登録前の動作確認
ワークフロー作成時に「パワポは後で登録します。」と言ったんですが、登録してませんでしたね。
資料の添付
続いて資料を登録し、同じ質問への回答がどう変わるか確認します。
今回、仮想のIT製品の資料を用意しました。
STORM Actとのチャットにパワポファイルを添付します。
パワポ「01_forgeshield_ips.pptx」をナレッジ置き場「[KATA] 設計図からエージェント作成」に登録しました。読み込みも終わっています。
登録前は置き場が空だったので、ほかの資料と混ざる心配はありません。試しに「ForgeShield IPSとは何ですか」で検索したところ、製品概要のスライド(1〜2枚目)が見つかりました。インライン型の侵入防止アプライアンスであることや、シグネチャと機械学習を組み合わせた検知の説明などが拾えています。
ワークフローは変えていません。これで作ったワークフローがこのパワポを調べて答えるようになります。資料にない質問には「ごめんなさい」の文言が返ります。ForgeShield IPSについて実際に質問して、答え方を確かめてみてください。
うまく登録されたようです。
資料の登録・変換結果を確認
左側のペインから「知識」を選択すると、先ほど STORM Act に渡したパワポが知識に登録され「学習完了」になっていることが確認できます。
この資料をクリックして「変換結果を確認」を押してみます。
登録された資料が変換された結果を確認します。
ページごとに、構造化されたデータ(AIにとって扱いやすい形に変換したデータ)になっていることが確認できます。
資料登録後の動作確認
動作しました。
登録したパワポのシステム構成図を理解して回答してくれているのが確認できます。
もう少し入り組んだ質問
先ほどの動作確認は、単に登録した文章を検索して転記するような簡単な内容でした。
もう少し、AI に推論させるような質問をしたいと思います。
お客様にヒアリングした結果、運用していくうえで問い合わせの対応をしてほしいとのことでした。運用中の問い合わせに対応できる保守プランを希望しています。予算上限は3年間の総額で1,100万円です。どのような提案ができますか?
単に情報を転記しているのではなく、情報をもとにAI側で検討した結果を示しています。
資料の10ページ目にある保守費用をもとに、問い合わせ対応が可能な保守プランを比較し、3年間の保守費用を算出してくれました。一方、本体価格などの情報が不足しているため、総額が予算内に収まるかは判断できないことも示しています。
資料に情報がない質問
資料登録前の動作確認では、資料がそもそも存在しないので、回答を控えている動作を確認できました。
ここでは、資料はあるが該当の情報がない場合の動作も確認します。
また、お客様は、運用の代行も希望されているのですが、提案できる案はありますか?
資料を登録した状態でも、該当する情報がない質問には回答を控えることを確認できました。
まとめ
今回は、手書きの簡単なメモからでも AI エージェントが作成できる手順をご説明いたしました。
AIエージェントを構築するうえで、簡単に取り組めることが伝わったのではないかと思います。
STORM プラットフォームには、1か月の無料トライアルがありますので、ぜひ、試してみてください。














