AWS Schema Conversion Tool (SCT)
- DBスキーマ(テーブル定義、ビュー、ストアドプロシージャなど)を変換するツール
- 特に「異種データベース間移行」で重要(例:Oracle → Amazon Aurora, SQL Server → PostgreSQL)
- 互換性のないオブジェクトはレポート化して、手動対応が必要な部分を可視化
特徴
- GUIベースのツール(ローカルPCにインストールして利用)
- 異なるDBエンジン間の差異を吸収する
- 単純コピーではなく「構造の変換」がメイン
AWS Database Migration Service (DMS)
- データ自体を移行するサービス
- SCTで変換したスキーマに、実際のデータを移す役割
- 移行中もソースDBを稼働させ続けられる(ダウンタイム最小化)
特徴
- フルロード:既存データを一括移行
- CDC(Change Data Capture):移行後にソースDBで発生した変更をターゲットに反映
- ソースとターゲット間でリアルタイム同期が可能
- 対応DBが広い(RDS, Aurora, DynamoDB, Redshift, S3, on-premise DBなど)
SCT + DMS の使い分け
-
同種DB移行(例:RDS MySQL → Aurora MySQL)
- SCTは不要(スキーマ互換性あり)
- DMSだけで移行可能
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異種DB移行(例:Oracle → Aurora PostgreSQL)
- SCTでスキーマ変換
- DMSでデータ移行 + CDC同期
まとめ
サービス | 役割 | 主な用途 |
---|---|---|
SCT | スキーマ変換(構造を変える) | 異種DB間の移行 |
DMS | データ移行(データを動かす) | 移行中も稼働を続けたいDBの移行 |
ポイント
- 「SCTはスキーマ変換、DMSはデータ移行」 とセットで覚える
- DMSは稼働中DBを止めずに移行できる(CDC対応)
- 同種移行ならSCT不要、異種移行ならSCT必須