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はじめに

ProxmoxにNASを追加してLVMとして使えるようにしてみましたので、備忘録をかねて書いてみました。

自分はubuntuのミラーサーバを立ててみたいなと思ったときに、ストレージが足りなくなると思ったので追加しました。せっかくなので、最後にミラーサーバの立て方も紹介しているので見ていってください。

手順

NAS側の設定

NASはSynologyのDS220jを使用しています。

まずは、iSCSIの場所をつくっていきます。
SynologyのDSMからSAN Managerを起動します。

SAN Manager > iSCSI > 作成
スクリーンショット 2024-07-01 140732.png

作成ボタンを押して適当にポチポチしていってください。(名前と容量以外はデフォルトで大丈夫だと思います。)

スクリーンショット 2024-07-01 202149.png

こんな感じでできると思いますので、Proxmoxに追加したいと思います。
(あとで使うので、IQNは覚えといてください。)

では、いよいよProxmoxに追加していきます。

複数ノードで使用する場合は、作ったiSCSIストレージの編集から赤で囲った場所を許可してください。
スクリーンショット 2024-07-01 202523.png

Proxmoxのフォーラムにも上がっていますが、SynologyのNASを接続するとProxmoxのコントロールパネルのグラフが表示されなくなることがあります。(自分もなりました。)そのために、SynologyのIPv6を無効にするなどしておいた方がいいかもしれません。
詳細はフォーラムを見てみてください。(うんちゃまさんのTwitterで一番最初に見つかりました、ありがとうございました。)

ちなみに、DMS > コントロールパネル > ネットワーク > ネットワークインターフェース の編集でIPv6を無効にしたら自分は解決しました。

Proxmox側の設定

まず、すべてのノードにopen-iscsiをインストールします。

 apt-get install open-iscsi

データセンター > ストレージ > 追加 > iSCSIを選択してください。
スクリーンショット 2024-07-01 135607.png 

IDは任意のID を、PortalにはNASのIPアドレスを、ターゲットは先ほど覚えたIQNが選択されていることを確認して、LUNsを直接使用のチェックを外して追加してください。
スクリーンショット 2024-07-01 203233.png

ここで無事接続されるとSAN Manager > iSCSIで以下の画像のようになって黄色の部分にProxmoxのノードのIPアドレスが表示されていると思います。
スクリーンショット 2024-07-02 015600.png

次に、追加したiSCSI上にLVMを作成します。(iSCSIを直接使っている記事もありましたが、公式がLVMを勧めていたので、それに合わせます。)

データセンター > ストレージ > 追加 > LVMを選択してください。
スクリーンショット 2024-07-02 004404.png

IDは任意のIDを、ベースモジュールは先ほど追加したiSCSIを選択、ベースボリュームは1つしかないと思うのでそれを選択、ボリュームグループは任意のモジュールグループを指定して追加してください。
image.png

これで、今後は普通にVMを作成する際のディスクの指定で今作成したLVMを指定すると使えます。
image.png

自分の使い方の紹介:ミラーサーバの立て方

まず、ストレージを多めにVMを作成してubuntuをインストールします。(お好きなように設定してください。)

ストレージの設定の一例

ストレージの設定もいろいろあるので何でもいいですが、一番説明しやすいものを紹介しておきます。(若干ないように自信がないです。)

ubuntuのインストールの時のストレージの設定で、
Storage Configuration > DEVICE > free spaceを選択して
スクリーンショット 2024-07-02 011715.png
マウント先を /var/spool/apt-mirror にしてください。
スクリーンショット 2024-07-02 011831.png
結果。
スクリーンショット 2024-07-02 011845.png

まず、NGINXをインストールします。(好みでNGINXを使っていますが、Apacheでも何でもいいです。)

# apt-get update
# apt-get install nginx

設定ファイルを作成します。

/etc/nginx/sites-available/mirror.conf
server {
        listen 80;
        server_name サーバ名;

        location /ubuntu {
                alias /var/spool/apt-mirror/mirror/archive.ubuntu.com/ubuntu/;
                autoindex on;
        }
}

設定を反映

# ln -s /etc/nginx/sites-available/mirror.conf /etc/nginx/sites-enabled/mirror.conf
# systemctl restart nginx.service

本題、apt-mirrorをインストールしていく。

# apt update
# apt install apt-mirror bzip2

本来はこれでいいのだが、@を含むデータでエラーが発生するとかいう問題があるらしいので、GitHubから拾ってくる。

$ git clone https://github.com/apt-mirror/apt-mirror.git
Cloning into 'apt-mirror'...
remote: Enumerating objects: 494, done.
remote: Counting objects: 100% (191/191), done.
remote: Compressing objects: 100% (59/59), done.
remote: Total 494 (delta 156), reused 157 (delta 132), pack-reused 303
Receiving objects: 100% (494/494), 160.57 KiB | 6.42 MiB/s, done.
Resolving deltas: 100% (274/274), done.

GitHubからのものを元のと置き換える

# mv /usr/bin/apt-mirror /usr/bin/apt-mirror.ori   # 元のファイルを避難
# cp apt-mirror/apt-mirror /usr/bin/               # 移動
# chown root:root /usr/bin/apt-mirror              # 権限を変更

設定ファイルをいじっていく。
(ミラー先は/etc/apt/sources.listを参考にするなり、理研などを使わせていただくのでも...)
自分の設定ファイルは以下の通りです。

/etc/apt/mirror.list
############# config ##################
#
# set base_path    /var/spool/apt-mirror
#
# set mirror_path  $base_path/mirror
# set skel_path    $base_path/skel
# set var_path     $base_path/var
# set cleanscript $var_path/clean.sh
# set defaultarch  <running host architecture>
# set postmirror_script $var_path/postmirror.sh
# set run_postmirror 0
#set nthreads     20
set nthreads     8           # 適宜変更
set _tilde 0
#
############# end config ##############

deb http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy main restricted universe multiverse
deb http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-security main restricted universe multiverse
deb http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-updates main restricted universe multiverse
deb http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-proposed main restricted universe multiverse
deb http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-backports main restricted universe multiverse
deb-i386 http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy main restricted universe multiverse
deb-i386 http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-updates main restricted universe multiverse

#deb-src http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy main restricted universe multiverse
#deb-src http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-security main restricted universe multiverse
#deb-src http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-updates main restricted universe multiverse
#deb-src http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-proposed main restricted universe multiverse
#deb-src http://archive.ubuntu.com/ubuntu jammy-backports main restricted universe multiverse

clean http://archive.ubuntu.com/ubuntu

このまま実行すると最後に/var/spool/apt-mirror/var/postmirror.shに関するエラーが発生しますが、特に実害がないです(笑)が、GitHubのコードをコピペしたら解決します。

最後に、勝手に更新されるようにcronを設定(コメントアウト)して準備は完了です、

/etc/cron.d/apt-mirror
0 4     * * *   apt-mirror      /usr/bin/apt-mirror > /var/spool/apt-mirror/var/cron.log

あとは、最初のダウンロードをすれば完成です。(結構時間かかります。)

$ sudo -u apt-mirror apt-mirror
Downloading 15 release files using 8 threads...

~~~以下省略~~~

案外簡単にミラーサーバが立てられたと思います。自分の設定だと463GB程度使っています。NASがあるのであればそんなに負担にもならないと思います。

実際メリットあるかと聞かれると、「まぁ、家に帰ればミラーサーバあるしな」の生ハムの原木の話しかないと思いますが、ぜひ一家に一台立ててみてもいいのではないでしょうか(笑)

参考にさせていただいたサイト

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