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scikit-learn で学ぶ機械学習の基礎

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本記事の内容

「Pythonではじめる機械学習」のオライリー本を読んだので備忘録。
副題の通り、scikit-learn の使い方や特徴量エンジニアリング、モデルの評価、パイプラインまでが一通り分かる本。
一般的な内容は6章まででよいかも。

前提知識

いきなり番外編

scikit-learn を使った機械学習の基本的な流れ。

scikit-learn 推定器API

  1. データの準備
    image.png
  2. モデルの選択(import)
  3. ハイパーパラメータの選択(インスタンス化)
  4. 訓練データによる学習(fit)
  5. 新しいデータに適用(predict)
  6. モデルの評価(metrics)

教師あり学習

各モデルの特徴・長所・短所・パラメーター

k-NN

モデルの構築は訓練データセットを格納するだけなので、シンプルで高速。
予測は最近傍の点を用いる。そのため、訓練データセットが大きくなる(サンプル数、特徴量)と遅くなる。

重要なパラメータ

  • n_neighbors:近傍点の数
  • データポイント間の距離測度:ユークリッド距離(default)でよい

特徴・注意点

  • 前処理(スケーリング、エンコーディング)が必要
  • 上手く機能しないケース:
     多数の特徴量を持つデータセット
     疎なデータセット
  • モデルを理解しやすい反面、多数の特徴量を扱えないので、ほぼ使われない
     (特徴量が少ない時に、ベースラインとして程度)

線形モデル

多数の特徴量をもつデータセットに対して、非常に強力。
特に、特徴量の数 > サンプル数 の時に性能を発揮する(完全に分離できる)。

正則化

  • L1正則化:Lasso
    重要な特徴量以外は係数を0にする

  • L2正則化:Ridge
    デフォルト

重要なパラメータ
正則化パラメータ(対数スケールで探索)

  • 回帰モデル:alpha
  • 分類モデル:C

特徴・注意点

  • 訓練・予測が高速
  • 非常に大きいデータセットにも適用可能(それ用のsolverやクラスがある)
  • 疎なデータセットにも機能する

ナイーブベイズ クラス分類器

クラスに対する統計値を個々の特徴量ごとに集めて学習する(分類のみ・回帰なし)

3種類の実装

  • GaussianNB
    任意の連続値データ・高次元データに対して

  • BernoulliNB
    2値データ・疎なカウントデータ

  • MultinomialNB
    カウントデータ(例:単語の出現数)・疎なカウントデータ、大きなドキュメントなどに有効

特徴・注意点
長所・短所は線形モデルと共通する。
非常に(線形モデルよりも)高速。そのため、非常に大規模なデータセットに対するベースラインとなるモデル。

決定木

分類・回帰、どちらにも用いられる。
Yes/No で答えられる質問で構成された階層的な木構造。

重要なパラメータ
複雑さの制御をするため、2種類の枝刈りパラメータが存在する。

  • 事前枝刈り:木の生成を早めに止める(どれか1つで十分)
    max_depth : 木の深さの最大値
    max_leaf_nodes : 葉の数の最大値
    min_samples_leaf : 葉のサンプルの最小値

  • 事後枝刈り:一度木を構築してから、情報の少ないノードを削除する
    (sklearnには実装されていない)

特徴・注意点

  • 前処理(スケーリング、エンコーディング)不要
  • 特徴量の重要性を可視化できる(feature_importance_
  • 過剰適合しやすく、汎化性能が低い => その場合は、アンサンブル法が有用
  • 決定木による回帰モデルは外挿できない:訓練データの外のレンジに対しては予測ができない

決定木のアンサンブル法(1/2): バギング(RandomForest)

多数の決定木の確率予測を平均し、最も確率の高いラベルが予測値となる。
木の生成の際に、少しずつ条件を振る。
多数の弱学習器の組み合わせ。(多数決)

  • ブートストラップサンプリング:元のデータポイントから、復元抽出でn_samples回選び出す(同じサイズで一部が欠けたデータセットになる)
  • 個々のノードで、特徴量のサブセットをランダムに(max_features 個)選び、その中から最適なテストを選ぶ

重要なパラメータ

  • n_estimators : 大きければ大きいほどよいが、時間とメモリの制約がある
  • max_features : 特徴量選択の乱数性を決定。小さくなると過剰適合が低減するが、分岐に使う特徴量の選択肢が少なくなり、決定木をかなり深く作らないと適合しない:1 ~ n_features
  • max_depth : 事前枝刈りパラメータ

特徴・注意点

  • 前処理(スケーリング、エンコーディング)不要
  • パラメータもほぼデフォルトでOK
  • n_jobs パラメータでコア数を指定:n_jobs = -1 で全てのコアを使う
  • テキストデータなど、非常に高次元で疎なデータには上手く機能しない傾向 => その場合は、線形モデル

決定木のアンサンブル法(2/2): ブースティング(GradientBoosting)

直前の決定木の誤りを、次の木が修正するように学習する。
デフォルトでは乱数性は無いが、代わりに、強力な事前枝刈り(深さ:1 ~ 5)が用いられる。
多数の弱学習器(浅い木)の組み合わせ。

重要なパラメータ
パラメータ次第で性能が非常によい。

  • learning_rate:学習率(それまでの木の誤りをどれくらい強く補正するか) => 大きくすると複雑に
  • n_estimators:木の数 => 増やすと複雑に(時間とメモリ量で決めて、最適な学習率を探索)
  • max_depth:非常に小さく、5以上になることはあまり無い

デフォルトでは、深さ3の木が100本、学習率は0.1

特徴・注意点

  • 前処理(スケーリング、エンコーディング)不要
  • テキストデータなど、非常に高次元で疎なデータには上手く機能しない傾向 => その場合は、線形モデル
  • 訓練に時間がかかる
  • パラメータの調整が重要

カーネル法を用いた Support Vector Machine

カーネル法:非線形特徴量(i.e. feature x ** 2)をデータ表現に加えることで、線形モデルで扱えるようにする手法。

  • 多項式カーネル (polynomial kernel) : 特定の次数までの全ての多項式
  • 放射基底関数 (radial basis function : RBF) : 無限次元の特徴空間(ガウシアンカーネル)へマップ

重要なパラメータ
パラメータチューニングが重要(モデルの複雑度を調整)

  • C:正則化パラメータ
  • gamma:ガウシアンカーネルの幅の逆数(kernel = RBF の場合)

特徴・注意点

  • 特徴量の多寡に関わらず機能する
  • サンプル数が大きくなると(> 100 K ~)、うまく機能しない(メモリ使用量)
  • 前処理(スケーリング)が必要

教師なし学習

アルゴリズムの制約から、新しいデータセットに対して適用できないものが散見される(t-SNE, Agglomerative Clustering, DBSCAN)

次元削減、特徴量抽出、多様体学習

教師あり学習の前処理的な使い方も可能。

  • fit_transform # 本記事の内容
    「Pythonではじめる機械学習」のオライリー本を読んだので備忘録。
    副題の通り、scikit-learn の使い方や特徴量エンジニアリング、モデルの評価、パイプラインまでが一通り分かる本。
    6章までで十分。

前提知識

教師あり学習

各モデルの特徴・長所・短所・パラメーター

k-NN

モデルの構築は訓練データセットを格納するだけなので、シンプルで高速。
予測は最近傍の点を用いる。そのため、訓練データセットが大きくなる(サンプル数、特徴量)と遅くなる。

重要なパラメータ

  • n_neighbors:近傍点の数
  • データポイント間の距離測度:ユークリッド距離(default)でよい

特徴・注意点

  • 前処理(スケーリング、エンコーディング)が必要
  • 上手く機能しないケース:
     多数の特徴量を持つデータセット
     疎なデータセット
  • モデルを理解しやすい反面、多数の特徴量を扱えないので、ほぼ使われない
     (特徴量が少ない時に、ベースラインとして程度)

線形モデル

多数の特徴量をもつデータセットに対して、非常に強力。
特に、特徴量の数 > サンプル数 の時に性能を発揮する(完全に分離できる)。

正則化

  • L1正則化:Lasso
    重要な特徴量以外は係数を0にする

  • L2正則化:Ridge
    デフォルト

重要なパラメータ
正則化パラメータ(対数スケールで探索)

  • 回帰モデル:alpha
  • 分類モデル:C

特徴・注意点

  • 訓練・予測が高速
  • 非常に大きいデータセットにも適用可能(それ用のsolverやクラスがある)
  • 疎なデータセットにも機能する

ナイーブベイズ クラス分類器

クラスに対する統計値を個々の特徴量ごとに集めて学習する(分類のみ・回帰なし)

3種類の実装

  • GaussianNB
    任意の連続値データ・高次元データに対して

  • BernoulliNB
    2値データ・疎なカウントデータ

  • MultinomialNB
    カウントデータ(例:単語の出現数)・疎なカウントデータ、大きなドキュメントなどに有効

特徴・注意点
長所・短所は線形モデルと共通する。
非常に(線形モデルよりも)高速。そのため、非常に大規模なデータセットに対するベースラインとなるモデル。

決定木

分類・回帰、どちらにも用いられる。
Yes/No で答えられる質問で構成された階層的な木構造。

重要なパラメータ
複雑さの制御をするため、2種類の枝刈りパラメータが存在する。

  • 事前枝刈り:木の生成を早めに止める(どれか1つで十分)
    max_depth : 木の深さの最大値
    max_leaf_nodes : 葉の数の最大値
    min_samples_leaf : 葉のサンプルの最小値

  • 事後枝刈り:一度木を構築してから、情報の少ないノードを削除する
    (sklearnには実装されていない)

特徴・注意点

  • 前処理(スケーリング、エンコーディング)不要
  • 特徴量の重要性を可視化できる(feature_importance_
  • 過剰適合しやすく、汎化性能が低い => その場合は、アンサンブル法が有用
  • 決定木による回帰モデルは外挿できない:訓練データの外のレンジに対しては予測ができない

決定木のアンサンブル法(1/2): バギング(RandomForest)

多数の決定木の確率予測を平均し、最も確率の高いラベルが予測値となる。
木の生成の際に、少しずつ条件を振る。
多数の弱学習器の組み合わせ。(多数決)

  • ブートストラップサンプリング:元のデータポイントから、復元抽出でn_samples回選び出す(同じサイズで一部が欠けたデータセットになる)
  • 個々のノードで、特徴量のサブセットをランダムに(max_features 個)選び、その中から最適なテストを選ぶ

重要なパラメータ

  • n_estimators : 大きければ大きいほどよいが、時間とメモリの制約がある
  • max_features : 特徴量選択の乱数性を決定。小さくなると過剰適合が低減するが、分岐に使う特徴量の選択肢が少なくなり、決定木をかなり深く作らないと適合しない:1 ~ n_features
  • max_depth : 事前枝刈りパラメータ

特徴・注意点

  • 前処理(スケーリング、エンコーディング)不要
  • パラメータもほぼデフォルトでOK
  • n_jobs パラメータでコア数を指定:n_jobs = -1 で全てのコアを使う
  • テキストデータなど、非常に高次元で疎なデータには上手く機能しない傾向 => その場合は、線形モデル

決定木のアンサンブル法(2/2): ブースティング(GradientBoosting)

直前の決定木の誤りを、次の木が修正するように学習する。
デフォルトでは乱数性は無いが、代わりに、強力な事前枝刈り(深さ:1 ~ 5)が用いられる。
多数の弱学習器(浅い木)の組み合わせ。

重要なパラメータ
パラメータ次第で性能が非常によい。

  • learning_rate:学習率(それまでの木の誤りをどれくらい強く補正するか) => 大きくすると複雑に
  • n_estimators:木の数 => 増やすと複雑に(時間とメモリ量で決めて、最適な学習率を探索)
  • max_depth:非常に小さく、5以上になることはあまり無い

デフォルトでは、深さ3の木が100本、学習率は0.1

特徴・注意点

  • 前処理(スケーリング、エンコーディング)不要
  • テキストデータなど、非常に高次元で疎なデータには上手く機能しない傾向 => その場合は、線形モデル
  • 訓練に時間がかかる
  • パラメータの調整が重要

カーネル法を用いた Support Vector Machine

カーネル法:非線形特徴量(i.e. feature x ** 2)をデータ表現に加えることで、線形モデルで扱えるようにする手法。

  • 多項式カーネル (polynomial kernel) : 特定の次数までの全ての多項式
  • 放射基底関数 (radial basis function : RBF) : 無限次元の特徴空間(ガウシアンカーネル)へマップ

重要なパラメータ
パラメータチューニングが重要(モデルの複雑度を調整)

  • C:正則化パラメータ
  • gamma:ガウシアンカーネルの幅の逆数(kernel = RBF の場合)

特徴・注意点

  • 特徴量の多寡に関わらず機能する
  • サンプル数が大きくなると(> 100 K ~)、うまく機能しない(メモリ使用量)
  • 前処理(スケーリング)が必要

教師なし学習

アルゴリズムの制約から、新しいデータセットに対して適用できないものが散見される(t-SNE, Agglomerative Clustering, DBSCAN)

次元削減、特徴量抽出、多様体学習

  • 次元削減:高次元データの可視化 for EDA, 教師あり学習の前処理として
  • 特徴量抽出:元のデータ表現よりも解析に適した表現(ピクセル輝度ではなく顔認識)。教師あり学習の前処理として
  • 多様体学習:主に非線形データの可視化(2次元の散布図)に用いられる for EDA

fit_transform のみ

PCA の最適な成分数の見極めには、エルボー法もあるが、分散がどの程度保存されたかを見る方法もある。
image.png

クラスタリング

クラスタ中心の数を特徴量以上にすることによって、情報を膨らませ、かつ、上手く分離することが可能。
例:two_moons => 10 のクラスタセンター

  • fit_predict => 属するクラスタを予測
  • fit_transform => 各 Cluster center からの距離を計算

特徴量エンジニアリング

カテゴリ変数のエンコーディング

  • pandas.get_dummies
  • sklearn.preprocessing.OneHotEncoder

連続値データの特徴量エンジニアリング

  • ビニング:階級を定義して離散化。 np.digitize
  • 交互作用特徴量:interaction feature 平たく言うと、複数の特徴量のかけ算
  • 多項式特徴量:polynomial feature 平たく言うと、各特徴量の累乗

これらは、特徴量(カラム)を増やすため、線形モデルには効果絶大だが、決定木のように元々モデル自身が複雑なものには効果がない。

単変量非線形変換

入力データに分布の偏りが見られる場合、一様分布に変換することで、性能が良くなる。
例えば、データ(特徴量)の分布に非対称性、特にポアソン分布のような偏りが見られる場合、対数をとることで、ヒストグラムが一様になり、非常に大きい外れ値は無くなる。
これにより線形モデルの性能が改善される。
ただし、線形モデルなどには効果絶大だが、決定木のようにスケールに依存しないものには効果がない。

自動特徴量選択

特徴量を追加し、複雑なモデルを構築すると、計算量に時間がかかるし、モデルの理解も難しい。
そこで、予測に最も有用な特徴量のみを残したい。
制約としては、教師ありデータセットにしか適用できない。
基本的な戦略は、以下3つ。
どれも、以下のパッケージに含まれる。
from sklearn.feature_selection import

  • 単変量統計:モデルと完全に独立。ターゲットに関係が深そうな特徴量をp値で探す。 (SelectPercentile)
  • モデルベース特徴量:モデルが分析した結果を用いる。モデルの feature_importance_ 属性を用いる。 (SelectFromModel)
  • 反復特徴量選択:再帰的特徴量削減(RFE)により、重要度が低い特徴量を1つずつ削除。モデルが分析。モデルの feature_importance_ 属性を用いる。(RFE)

専門家知識

線形モデルでも、特徴量の工夫次第で、複雑なモデルと同程度のスコアが出せる。
特にドメインの専門知識でなくとも、曜日や祝日の情報だけでも、大幅に改善することがある。

モデルの評価・改良

いきなり番外編

本書には記載がないが、「Pythonデータサイエンスハンドブック」の方で記載のあった内容を備忘録。

スコアの改善に向けて

ザックリ言うと、以下2つのアプローチ

1. モデルの改善

モデルの最適な柔軟性(複雑度)を考慮する。(最適なモデル選択がされている前提。)
より複雑度の(高い/低い)モデルが良いか判断するのに検証曲線が役立ち、その想定に応じて、ハイパーパラメータチューニングを行っていく。

検証曲線(validation curve):モデルの複雑度とスコアの関係
image.png

2. インプットの改善(水増し作戦)

2-1. 学習サンプルを増やす(特徴行列の行を増加)
スコア改善のヒントを得るために、学習曲線を理解する。

学習曲線(learning curve):学習セットのサイズとスコアの関係
image.png
モデルが収束するのに十分なサンプルデータ量があるかどうか。
ある => モデルの複雑度を調整する。特徴量を追加する。
ない => さらなるサンプルデータを準備する。

2-2. 特徴量を追加(特徴行列の列を増加)
特徴量エンジニアリング。離散化(ビニング)・交互作用(掛け算)・多項式(累乗)など。
より複雑度の高いモデルを使えるようになるため、スコアの改善が見込める場合が多い。

k分割交差検証

モデルの評価手法

from sklearn.model_selection import cross_val_score
デフォルト: k=5, cv= KFold (for regression) / StratifiedKFold (for classification)

Stratified : クラス分類タスクのテストデータを分割する際、正解クラスの分布(割合)を保つように分割

cross_val_score(model, data, target, cv=必要に応じて) :モデルは返さない、return は score のみ

cv の例:

  • 小さいデータセット: LeaveOneOut()
  • Kfold(n_splits=) : 回帰
  • StratifiedKFold(n_splits=) : 分類
  • GroupKFold(n_splits=) : 時系列、写真からの感情認識の際に同一人物をグルーピング
  • 大きいデータセット(回帰): ShuffleSplit(test_size=.3, train_size=.5, n_splits=1)
  • 大きいデータセット(分類): StratifiedShuffleSplit(test_size=.3, train_size=.5, n_splits=1)

グリッドサーチ

主にハイパーパラメータチューニングのため

GridSearchCV

メタEstimator = 他の Estimator を用いて作られる Estimator
GridSearchCV(model, param_grid, cv):cv のデフォルトは5

データセットの分割

リークに注意!
前処理も fit は training set のみに対して。

  • training set : Model fitting
  • validation set : Param selection
  • test set : Evaluation

パラメータ選択とモデル評価の流れ

image.png

param_grid はリストにできる

組み合わせによっては不要なパラメータもあるので、その際は必要なものだけ指定。

param_grid = [{
    'kernel': ['rbf'], 
    'C': np.logspace(-3, 2, 6),
    'gamma': np.logspace(-3, 2, 6)
}, {
    'kernel': ['linear'],
    'C': np.logspace(-3, 2, 6)
}]

heatmapでの可視化

grid_search = GridSearchCV(SVC(), param_grid, cv=5)
grid_search.fit(X_train, y_train)
scores = grid_search.cv_results_['mean_test_score'].reshape(6, 6)
sns.heatmap(scores, annot=True, xticklabels=param_grid['gamma'], yticklabels=param_grid['C'], ax=ax, square=True)
ax.set_xlabel('gamma'), ax.set_ylabel('C')

image.png

ネストした交差検証

scores = cross_val_score(GridSearchCV(SVC(), param_grid), iris.data, iris.target)

得られるのはスコアのみで、モデルが得られることはないため、未知のデータに適用するための予測モデルを探すために用いられることは、ほとんどない。
(最適なパラメータが何だったかも、得られない・・・)
選択されたモデルの、所与のデータセットに対する性能の評価には有用。

交差検証の評価基準

デフォルトの評価基準は accuracy だが、GridSearchCV、cross_val_score に scoring という引数があり、変更可能。

grid_search = GridSearchCV(SVC(), param_grid, scoring="roc_auc")
# または
cross_val_score(SVC(), digits.data, digits.target == 9, scoring='roc_auc')

評価基準とスコア

評価基準はビジネスアプリケーションを考慮する必要がある。

2クラス分類

偏ったデータセット(現実のデータ)では基準が重要。

混同行列(confusion matrix)

from sklearn.metrics import confusion_matrix
confusion_matrix(y_test, y_pred)

image.png
この順番が大事。

  • 正解率(accuracy):全体に対する正答の割合
    accuracy = (TP + TN) / (TP + FP + FN + TN)

  • 適合性(precision):1と予測した中で、実際に1であった割合
    precision = TP / (TP + FP)

  • 再現性(recall):実際に1であった中で、1と予測した割合
    recall = TP / (TP + FN)

  • F1スコア(f1 score):適合性と再現性の調和平均
    調和平均:逆数の算術平均の逆数

F1 score = \frac{2}{\frac{1}{precision} + \frac{1}{recall}}

classification_report
image.png

**キャリブレーション(較正)**は説明割愛

適合率-再現率カーブ (precision_recall_curve)

from sklearn.metrics import precision_recall_curve
precision, recall, thresholds = precision_recall_curve(y_test, svc.decision_function(X_test))
plt.plot(precision, recall, label='precision recall curve')

image.png
右上を目指す(トレードオフを良く表す)。
decision_function, predict_proba の閾値を調整して、適切な operating point を設定する。
曲線下の面積 : average_precision_score

ROCカーブ (roc_curve)

from sklearn.metrics import roc_curve
fpr, tpr, thresholds = roc_curve(y_test, svc.decision_function(X_test))
plt.plot(fpr, tpr, label='ROC curve')

image.png
左上を目指す。
曲線下の面積 : AUC (roc_auc_score)

多クラス分類

「特定のクラス」vs「それ以外」としてとらえ、2クラス分類を適用するだけ。
個々のクラスのf1値から、全体の値を出すには以下3通り。

  • macro : 個々のクラスを同じ様に重視。クラス毎のf値を平均
  • weight : クラスの支持度(サンプル数)で重みづけ(クラス分類レポートのデフォルト)
  • micro : 個々のサンプルを同じ様に重視。全クラスの総数で計算

回帰

R^2 決定係数
で十分

パイプライン処理

前処理を validation fold を含めて fit してはいけない(リーク)が、交差検証を用いてハイパーパラメータチューニングする際には非常に面倒になる。
これの解決策がパイプライン。
リストで指定した一連のEstimatorを順次処理できる。

パイプラインの構築

一連のステップをリストとして指定。
各ステップは、「名前」と「Estimatorのインスタンス」のタプルからなる。

from sklearn.pipeline import Pipeline
pipe = Pipeline([('scaler', MinMaxScaler()), ('svm', SVC())])
pipe.fit(X_train, y_train).score(X_test, y_test)

簡便なやり方

make_pipeline を用いると「名前」を指定する必要がない。
ステップ名はクラス名を小文字にしただけのものが使われる。同じクラスが複数ある場合は「-1」などの連番が末尾につく。このような場合は明示的に命名した方がよい。

from sklearn.pipeline import make_pipeline
pipe = make_pipeline(StandardScaler(), PCA())

パイプラインを用いたグリッドサーチ

GridSearchCV の引数でモデルを指定する部分にパイプラインを指定する。
パラメータグリッドを指定する際は、「ステップ名__パラメータ名」で指定する。

grid = GridSearchCV(pipe, param_grid)
grid.fit(X_train, y_train)

属性へのアクセス

# パイプライン全体を確認
pipe.steps

# pca の主成分を確認
pipe.named_steps['pca'].components_
# グリッドサーチの場合
grid = GridSearchCV(pipe, param_grid)
grid.fit(X_train, y_train)

# pca の主成分を確認
grid.best_estimator_.named_steps['pca'].components_

前処理とモデルに対するグリッドサーチ

パイプラインを用いることで、前処理のパラメータとモデルのハイパーパラメータの組み合わせに対するグリッドサーチが効率的にできる。
例:前処理2つ、線形回帰

pipe = make_pipeline(StandardScaler(), PolynomialFeatures(), Ridge())
param_grid = {
    'polynomialfeatures__degree': [1,2,3],
    'ridge_alpha': np.logspace(-3, 2, 6)
}
grid = GridSearchCV(pipe, param_grid)
grid.fit(X_train, y_train)

グリッドサーチによるモデル(および前処理)の選択

パイプラインとグリッドサーチを組み合わせることで、ハイパーパラメータのみでなく、モデル自体も最適なものをサーチすることが可能。
モデルに応じた前処理も何を用いるかを指定(交換)可能。
パラメータグリッドをディクショナリのリストにすればよい。

例:ランダムフォレストに前処理は不要 vs 線形モデル

pipe = Pipeline([('preprocessing', StandardScaler()), ('classifier', SVC())])
param_grid = [
    {
        'classifier': [SVC()],
        'preprocessing': [StandardScaler()],
        'classifier__gamma': np.logspace(-3, 2, 6),
        'classifier__C': np.logspace(-3, 2, 6)
    }, {
        'classifier': [RandomForestClassifier(n_estimators=100)],
        'preprocessing': [None],
        'classifier__max_features': [1, 2, 3]
    }
]
grid = GridSearchCV(pipe, param_grid)
grid.fit(X_train, y_train)

まとめ

この本1冊で scikit-learn の使い方が非常に良く分かる。
ライブラリのコントリビューターが著者なので、当然と言えば当然だが。。。
なお、本書の前に「Pythonデータサイエンスハンドブック」も通読したが、そちらも非常にオススメ。

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