ルータの基本性能
- 異なるデータリンクを相互に接続する(同じデータリンクも可)
- 異なるネットワーク(サブネットワーク)を相互に接続する
- ブロードキャストドメインを分割する
- IPパケットの宛先となるネットワーク情報を収集して管理する
- 宛先に向かうための最適な経路を選択する
データリンクの接続(1)
- 異なるデータリンクプロトコルを相互に接続する
データリンクの接続(2)
- メーカーや機種により使えるデータリンクプロトコルは異なる
ネットワークの接続
- 異なるネットワークを相互に接続する
ブロードキャストドメインの分割
- ブロードキャスト通信はルータは超えられない
経路情報の管理
- 直接接続していないネットワークについても知る必要がある
- End-to-End通信のためには、目的地(B,C)と誰に転送すれば良いか(R2,R3)を知る必要がある
- 経路(経路情報): 目的地となるネットワークへの到達方法のこと
- ルーティング: 経路を学習し、管理表(ルーティングテーブル)にまとめること
- 学習方法は、StaticルーティングとDynamicルーティングの2種類がある
Staticルーティング
- 管理者が手動でルータに登録する
Dynamicルーティング
- 各ルータ上でルーティングプロトコルと呼ぶ専用のソフトを使う
Static VS Dynamic
Static | Dynamic | |
---|---|---|
経路の変更 | 手動 | 自動 |
管理上の負担 | 大きい | 小さい |
機種スペック | 低い | 高い |
- Staticは管理者が全て決めるので計算の必要がない
- Dynamicは複数候補から、ルータ自身が計算する
最適経路の選択
- 同じ宛先に複数の経路がある場合に最適な経路を選択する
- 選択基準は3つある
(1) Longest Prefix Match
- 略してLPM、最長一致ともいう
- 宛先IPアドレスを含む複数の経路のうち、最もPrefix長の長いものを選択する
(2) Distance(Preference)
- StaticルーティングやDynamicルーティングプロトコルごとに固有の値がある
- 小さい数字が優先される
(3) Metric(Cost)
- 宛先ネットワークまでの距離を示す
- 単位は無い
- 小さい数字が優先される
ループ構成とリスク
- Ethenetのようなループは起きない。TTLによって最終的にはIPパケットは破棄される
- 破棄される=通信ができない なので、ループしても問題なしということにはならない
- 冗長構成で異なるルーティングプロトコルを使っている場合に起こり得る
L3スイッチの特徴
- Layer3スイッチ(L3スイッチ)、マルチレイヤースイッチと呼ばれる
- ルーティングプロトコルをはじめ、るーた相当の機能を有する
- L2スイッチ同様に多くポートを備える
- データリンクプロトコルはEthermetのみとなっている
- 標準的なルータ機能は有するが、メーカーや機種により詳細は異なる
- ASICを使うことでルータよりも高速な処理を行うと言われていたが、最近はメリットというほど差はない
L3スイッチの動作
- 受信フレームの宛先MACアドレスを参照する
VLAN間通信(1)
- VLANは仮想的なL2スイッチを作成してグループに分ける
- VLANが異なると通信ができない
VLAN間通信(2)
- VLANが持つインターフェースでIPアドレスを設定できる
- 異なるVLAN間との通信を中継してくれる
VLAN間通信(3)
- L3スイッチを使う
- ルータを使う
デフォルトゲートウェイ(1)
- Default Gateway (DGW)と呼ばれる
- ホストがルーティングテーブルに宛先アドレスを持たない場合に転送を行う
- ルータやL3スイッチはDGWになることが多い
デフォルトゲートウェイ(2)
- IPアドレスはEnd-to-Endで変わることがない
- MACアドレスは途中で付け替えが行われる