AWS Batch でデフォルトインスタンスタイプオプションがサポート開始
AWS Batch で新しいインスタンスタイプオプション default-x86_64 と default-arm64 が追加されました。
新カテゴリの特長
・default_x86_64:x86ベースの最新世代インスタンスファミリーに自動的にマッピング。
・default_arm64:Graviton(Armベース)インスタンスに自動的にマッピング。
インスタンスの選定が自動化され、より良い価格性能比が期待できる。
新しいインスタンスがリージョンに追加されると、自動的にカテゴリに反映される。
default_x86_64 や default_arm64 は通常のインスタンスタイプと同様に入力可能。
Amazon S3 が保存されたデータセットのコンテンツを検証する新しい方法を導入
Amazon S3 で多くのオブジェクトを対象に、データの整合性を検証する新機能を提供開始しました。S3 Batch Operations を使用して、数十億の保存されたファイルが破損していないか、効率的にチェックサムの確認ができます。
チェックサムの役割
・データの破損や改ざんを検出するために、オブジェクトのチェックサム値を計算・比較
・S3は、アップロード時にクライアントが送信したチェックサムと、サーバー側で独自に計算したチェックサムを照合
対応しているチェックサムアルゴリズム
以下のアルゴリズムが利用可能です:
CRC-64/NVME(デフォルト)
CRC-32
CRC-32C
SHA-1
SHA-256
MD5
S3バケットにオブジェクトのアップロード時に、プロパティからチェックサムの指定が可能。
Amazon Aurora MySQL 3.10 を長期サポート (LTS) リリースとして発表
Amazon Aurora MySQL 3.10 が LTS (長期サポート) リリースとして提供開始されました。LTS を利用すると、データベースクラスターを最低 3 年間、もしくはメジャーバージョンの標準サポート終了まで、同じバージョンを継続利用できます。
LTS(長期サポート)とは
・最低3年間のサポートが保証されているマイナーバージョン。
・頻繁なアップグレードが不要で、安定性重視の運用に適している。
・セキュリティや運用上の重要な修正を含むパッチが定期的に提供される。
・パッチには新機能は含まれず、安定性と互換性を重視。
・Auroraが自動でマネージドアップグレードを行うこともある(メンテナンスウィンドウ内)。
Amazon QuickSight が計算フィールドの制限を拡張
Amazon QuickSight で計算フィールドの上限が拡張されました。分析 (Analysis) あたり 500 個から 2000 個に、データセットあたり 200 個から 500 個に拡張しています。
Amazon EC2 I7i インスタンスが追加の AWS リージョンで利用可能に
Amazon EC2 I7i インスタンスが東京、シドニー、フランクフルト、ロンドン、マレーシアリージョンで新たに利用できるようになりました。第 5 世代 Intel Xeon プロセッサと AWS Nitro SSD を搭載し、前世代 I4i と比べて最大 23% のコンピュート性能向上と 50% のストレージ性能向上を実現しています。
対応ワークロード例
・トランザクション処理が多い リレーショナルデータベース(MySQL, Oracle, SQL Server)
・NoSQLデータベース(MongoDB, Cassandra, Redisなど)
・リアルタイム分析(Spark, Kafka, Splunk)
・AI/MLトレーニングの前処理
・検索エンジンやインデックス作成
・ブロックチェーン分析
AWS Billing and Cost Management でカスタマイズ可能なダッシュボードを提供開始
AWS が Billing and Cost Management でカスタマイズ可能なダッシュボード機能を提供開始しました。これまで複数の画面で確認していた AWS の料金データを一つのダッシュボードで統合表示できるようになります。
主な特徴
・複数のコスト指標を1ページで同時に表示・比較可能。
・AWS Cost ExplorerやSavings Plans / Reserved Instancesの利用率・カバレッジなどのデータを組み合わせて表示。
・チーム間でダッシュボードを共有し、組織全体で統一されたコスト管理が可能。
ダッシュボードの構成要素
・ウィジェット(Widgets)
・ダッシュボードは最大 20個のウィジェットで構成可能。
- カスタムウィジェット
・コストウィジェット:サービス別の支出を可視化
・使用量ウィジェット:AWS全体のリソース使用量を表示
・Savings Plans / Reserved Instances の利用率・カバレッジウィジェット - プリセットウィジェット:
・月別サービスコスト
・アカウント別月次コスト
・EC2稼働時間コスト
・日次コスト
・AWS Marketplaceコスト
共有機能
・AWS Resource Access Manager (RAM) を使って、ダッシュボードを他アカウントと共有可能。
・「閲覧のみ」または「編集可能」の権限を設定できる。
・共有されるのはウィジェットの構成とレイアウトのみで、コストデータそのものは共有されない。
AWS IoT Core でカスタマー管理キーをサポート開始
AWS IoT Core で顧客管理キー (CMK) のサポートが開始されました。これまでは AWS 管理のキーのみでしたが、AWS KMS を使って独自の暗号化キーで IoT データを暗号化できるようになります。
注意事項
・CMKを有効化すると、IoT Coreのすべてのリソースがそのキーで暗号化されます。
・一部のAPI操作(例:GetPolicy)では、KMSのkms:Decrypt権限が必要になります。
・一方で、ListやDelete系のAPIはKMS権限が不要です
KMSキーの作成
作成後、AWS IoT CoreでCMKを有効化のみCLIで操作が必要
AWS Billing and Cost Management MCP サーバーの発表
AWS が Billing and Cost Management MCP サーバーをリリースしました。過去の支出を分析し、コスト最適化ができそうな箇所を見つける、新しいシステムのコストを見積もることが可能です。
自然言語でのコスト分析
「先月のサービス別コストは?」「節約の提案は?」などの質問を自然言語でAIに聞くだけで、リアルタイムのコストデータに基づいた回答が得られます。
統合されたデータアクセス
MCP Serverは以下のAWSサービスと連携:
AWS Cost Explorer
AWS Cost Optimization Hub
AWS Compute Optimizer
AWS Savings Plans
AWS Budgets
Amazon S3 Storage Lens
AWS Cost Anomaly Detection
リアルタイムでの可視化と最適化
AIがユーザーの質問を解析し、複数のサービスからデータを取得・統合して、わかりやすいレポート形式で回答します。
利用にあたって
・MCP ServerはAWS CLIやAmazon Q CLIなどのツール経由での利用が前提
・利用にはAPI呼び出しコストが発生するため、料金にも注意が必要
Amazon RDS for Db2 でリードレプリカがサポート開始
Amazon RDS for DB2 で read replica (読み取り専用レプリカ) 機能が利用可能になりました。最大 3 つまでのレプリカを作成でき、メインのデータベースに負荷をかけずに読み取り専用のアプリケーションを動かせます。
Read-only Replica(読み取り専用レプリカ)の特長
・読み取り負荷の分散に使用
・ユーザー接続が可能
・IBM Db2のHADR(High Availability Disaster Recovery)技術を使用
・環境変数 DB2_HADR_ROS が ON
・隔離レベルは「Uncommitted Read」
パフォーマンス重視の設定で、多少の整合性リスクを許容して高速な読み取りを可能にします。
主に分析やモニタリング用途に適しています。
Amazon RDS for PostgreSQL で遅延リードレプリカがサポート開始
Amazon RDS for PostgreSQL で遅延リードレプリカ機能が利用可能になりました。この機能により、ソースデータベースから、レプリカデータベースにデータをレプリケーションする際に、最大 24 時間の範囲のなかでレプリケーションの遅延を設定できます。
利用のメリット
・誤削除・誤更新などの論理的ミスからの復旧が可能
・データ破損の拡散防止
・バックアップ戦略の補完としてのリカバリポイント提供
・遅延時間の柔軟な設定(最大24時間)
対象のバージョン
PostgreSQL 14.19以降
PostgreSQL 15.14以降
PostgreSQL 16.10以降
PostgreSQL 17.6以降
設定方法
・パラメーターグループの作成または編集
recovery_min_apply_delay パラメーターを設定(例:3600000ms = 1時間)
許容範囲:0 ~ 86400000ms(0~24時間)
・対象のリードレプリカにパラメーターグループを適用
・インスタンスを再起動(既存グループの変更なら不要)




