NetAppでSales Specialistをしている小寺です。
今日は、Workload Factoryについてご紹介します。
NetApp Workload Factoryとは
Workload Factory を使用すると、Amazon FSx for NetApp ONTAPを管理することができ、ワークロード毎にAWSのサービスと連携することができます。
主に以下の機能が提供されています。
VMwareの移行
Migration AdvisorでオンプレvSphere環境を分析し、推奨VMレイアウトを生成。
FSx for ONTAPを外部データストアとして利用可能。
データベースライフサイクル管理
SQL ServerなどのDBをFSx for ONTAPに移行し、ストレージのメリットを活用できます。
ベストプラクティスに基づく導入、クローン作成、IaCによる自動化、継続的な監視・最適化でパフォーマンスとコスト効率を向上。
AIチャットボット開発
FSx for ONTAPをチャットボットのデータソースやAIエンジンDBのストレージとして利用。
非構造化データをエンタープライズチャットボットに統合可能。
コスト削減計算ツール
現在のEBS/EFS/FSx for Windows File Server環境を分析し、FSx for ONTAP移行によるコスト削減を試算。
「What-if」シナリオで将来の導入計画も評価可能。
質問するAIアシスタント(Ask Me)
FSx for ONTAPの管理・操作に関する質問に対応できます。
MCP(Model Context Protocol)を利用し、外部環境と安全に連携してAPIクエリを実行し、ストレージ環境に合わせた回答が提供されます。
NetApp Consoleと何が違うの?
NetApp Consoleは、NetAppが提供しているGUIベースで、ストレージやデータ管理が可能です。データ保護、バックアップ、ディザスタリカバリ、データ移行などのサービスを一元的に操作できます。
Workload Factoryは、AWSに特化していますが、NetApp Consoleはマルチクラウド対応しており、AWS以外にAzure、GCPのNetAppサービスと連携ができます。
ログインするには
(1) Workload Factory コンソールをクリックします。
(2) NetApp Support Site アカウントをお持ちの場合、紐づけされたメールアドレスでログイン可能です。
(3) ログイン後の状態です。
どうやってAWSアカウントと連携するの
管理ツールであるWorkload FactoryからAWSアカウントへアクセスするために、2つの方法があります。
クレデンシャル(認証情報)とリンクです。リンクって名称は
クレデンシャル(認証情報)
Workload Factory がAWSアカウント内でクラウドインフラストラクチャのリソース(例:EC2インスタンス、ネットワーキング、IAMロールなど)を展開・管理するために必要な権限を提供します。
AWSマネジメントコンソールで作成したIAMロールとポリシーをWorkload Factoryアカウントに手動で追加するか、CloudFormationを起動して構成することができます。これにより、Workload FactoryはAWS環境全体で特定の操作を実行できるようになります。
メニューの「Administration」から「Credentials」を選びます。

リンク
Workload Factoryアカウントと、1つ以上の特定のAmazon FSx for NetApp ONTAPファイルシステム間に信頼関係と接続を確立します。
Amazon FSx for ONTAP API経由では利用できない、高度なONTAP固有の管理操作(例:ONTAP REST APIコマンドの直接実行)を可能にします。リンクはAWS Lambdaを利用します。
メニューの「Administration」から「Links」を選びます。

リンクを作るとAWS Lambdaを利用してイベントに応じてコードを実行し、そのコードに必要なコンピューティングリソースを自動的に管理します。作成したリンクは、AWSアカウントに関連付けられます。Lambdaは呼び出された分だけ当然ですが、コストがかかります。
ここまでだと、クレデンシャル(認証情報)との違いが分かりにくいですよね。
リンクの関連付けにより、 Amazon FSx for ONTAP API 経由では利用できない特定の機能を FSx for ONTAPファイルシステムから直接監視および管理ができるようになります。
特定の機能とは、こちらから確認できます。
新しくリンクを作ったり、関連付けを行うには、「Administration」の「Links」からではなく、「Storage」の「FSx for ONTAP」UIから対応します。
まずはFSx for ONTAPが作成されていることが前提です。作成されていないときは以下のような表示になります。

Workload Factoryの概要とAWSアカウントへの接続の方式について紹介しました。
リンクの使いどころと実際の接続については、別途お伝えしたいと思います!

