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Talend + JDBC Driver で Microsoft Access のマスターを Salesforce Sales Cloud に同期

Last updated at 2019-01-07Posted at 2018-12-30

はじめに

本資料は CData Software 社の JDBC Driver 及び、Talend 社の Talend Open Studio を利用してコーディングを行うことなく、Microsoft Access から Salesforce Sales Cloud (以下、Salesforce) 上のデータを更新する手法を説明しています。

データ更新を行うシナリオとして、上図のように Talend + JDBC Driver にて Access のマスタデータを取得し、Salesforce の User オブジェクトの住所、氏名、携帯番号を更新する例を説明します。

検証環境

以下の環境にて検証を行っています。

Windows 10 Home バージョン 1803
Microsoft Access for Office 365 (64bit)
Java SE Runtime Environment 8 (1.8.0_181)
Talend Open Studio for Data Integration 6.5.1
CData JDBC Driver

CData JDBC Driver for Salesforce 2018J
CData JDBC Driver for Access 2018J

Microsoft Access (以下、Access) 及び、Java SE Runtime Environment 8 についてはインストール済みという前提で今後の説明を進めさせていただきます。
また、Access に関しては下記から Office 365 を取得し、1か月間に限り無料試用することも可能です。

https://products.office.com/ja-jp/try

CData JDBC Driver for Salesforce インストール

以下のサイトから Salesforce 用の CData JDBC Driver をダウンロードします。

https://www.cdata.com/jp/drivers/salesforce/download/jdbc/

ダウンロードしたファイルを任意の場所に展開し、コマンドプロンプトにて下記のコマンドを実行してください。
インストーラーが起動しますので、必要な設問に回答し、インストールを完了させてください。

CData JDBC Driver for Access インストール

以下のサイトから Access 用の CData JDBC Driver をダウンロードします。

https://www.cdata.com/jp/drivers/access/download/jdbc/

ダウンロードしたファイルを任意の場所に展開し、コマンドプロンプトにて下記のコマンドを実行してください。
インストーラーが起動しますので、必要な設問に回答し、インストールを完了させてください。

Talend Open Studio インストール

Talend Open Studio の最新バージョンは 7.1.1 ですが、この版ではDB接続のタイプとして "General JDBC" が存在しないため、以下のサイトから Talend Open Studio for Data Integration 6.5.1 をダウンロードし、任意の場所に展開してください。

https://ja.osdn.net/projects/sfnet_talend-studio/downloads/Talend%20Open%20Studio/6.5.1/TOS_DI-20180116_1512-V6.5.1.zip/

Salesforce Sales Cloud 開発者アカウントの取得

Salesforce Sales Cloud 開発者アカウント、および、セキュリティトークン取得方法
を参考に、Salesforce 開発者アカウント、および、セキュリティトークン取得方法を取得してください。
Salesforce には無償で利用できるライセンスとして「30日間の無償評価版」と、「開発者ライセンス」の2種類がありますが、「30日間の無償評価版」は、APIの利用制限があるため、「開発者ライセンス」を取得します。

Access から Salesforce のデータ更新事前準備

1.　Talend Open Studio を起動します。先ほど展開したフォルダ配下の TOS_DI-20180116_1512-V6.5.1\TOS_DI-win-x86_64.exe を起動します。

2.　下記の画面が表示されますので、"x" を押してください。

3.　下記の画面が表示されますので、"リポジトリ" の "ジョブ" を右クリックし、"ジョブの作成" を選択してください。

4.　下記の画面が表示されますので、"名" を入力(ここでは "TrialSalesforce1" とします)し、"Finish" ボタンを押してください。

5.　下記のように画面が表示されます。

6.　次に Salesforce 用の JDBC接続を作成します。"リポジトリ" の "DB接続" を右クリックし、"DB接続の作成" を選択してください。

7.　下記の画面が表示されますので、"名" を入力(ここでは "JDBC_Salesforce" とします)し、"Next" ボタンを押してください。

8.　下記の画面が表示されますので、"DBタイプ" として "General JDBC" を選択してください。

9.　下記の画面が表示されますので、それぞれ次のように設定してください。

JDBC URL: [Salesforce Sales Cloud 開発者アカウントの取得](#salesforce-sales-cloud-開発者アカウントの取得) にて作成した"ユーザ"、"パスワード"、"APIトークン"を用いて下記の文字列を作成し、設定してください。 ```jdbc:salesforce:User=ユーザ;Password=パスワード;SecurityToken=トークン;```
ドライバJar: "外部モジュール" を選択し、"追加" ボタンを押し、先の [CData JDBC Driver for Salesforce インストール](#cdata-jdbc-driver-for-salesforce-インストール) でインストールしたパスから lib\cdata.jdbc.salesforce.jar を選択した後、"OK" ボタンを押してください。
クラス名: "cdata.jdbc.salesforce.SalesforceDriver" を選択してください。
ユーザー名: [Salesforce Sales Cloud 開発者アカウントの取得](#salesforce-sales-cloud-開発者アカウントの取得) にて設定したユーザを入力してください。
パスワード: [Salesforce Sales Cloud 開発者アカウントの取得](#salesforce-sales-cloud-開発者アカウントの取得) にて設定したパスワードを入力してください。

10.　"Finish" ボタンを押してください。

11.　"リポジトリ" の "メタデータ"、"DB接続" の下に "JDBC_Salesforce" が作成されますので、右クリックし、"スキーマ情報の取得" を選択してください。

12.　下記の画面が表示されますので、"Next" ボタンを押してください。

13.　"名" を展開し、"User" テーブルをチェックし、"Next" ボタンを押してください。

14.　下記の画面が表示されますので、"Finish" ボタンを押してください。

15.　"リポジトリ" の "メタデータ"、"DB接続"、"JDBC_Salesforce"、"テーブル" の下に "User" オブジェクトが作成されていることを確認できます。

16.　15. の "User" オブジェクトを右クリックし、"クエリの編集" を選択してください。

17.　下記の画面が表示されますので、青枠の "SQLの実行" を押してください。

18.　"クエリの結果" にアカウントの一覧が表示されますので、Salesforce Sales Cloud 開発者アカウントの取得にて作成したアカウントの "Id" フィールドの値を記録してください。

19.　次に Access を起動し、下記の形で "User" テーブルを作成してください。

Id: 主キー; データ型: 短いテキスト; フィールドサイズ: 18; 値要求: はい; インデックス: はい(重複なし)
MobilePhone, State, City, LastName, FirstName: データ型: 短いテキスト; フィールドサイズ: 255; 値要求: いいえ; インデックス: いいえ

また、データとして下記の値を登録してください。

Id: 18. で記録した "Id" フィールドの値
MobilePhone: 任意の値 (ここでは "080-0000-0001" とします)
State: 任意の値 (ここでは "宮城県" とします)
City: 任意の値 (ここでは "仙台市青葉区" とします)
LastName: 任意の値 (ここでは "苗字" とします)
FirstName: 任意の値 (ここでは "名前" とします)

20.　Talend に戻り、Access 用の JDBC接続を作成します。"リポジトリ" の "DB接続" を右クリックし、"DB接続の作成" を選択してください。

21.　下記の画面が表示されますので、"名" を入力(ここでは "JDBC_Access" とします)し、"Next" ボタンを押してください。

22.　"DBタイプ" として "General JDBC" を選択し、それぞれ次のように設定してください。

JDBC URL: Access のデータファイルのパスを "DataSource" として下記の文字列を作成し、設定してください。下記の "DataSource" の値は例ですので、各自の環境に合わせて変更してください。また、パスの区切りは "\" ではなく、"\\" としてください。; ```jdbc:access:DataSource=C:\\works\\Database1.accdb;```
ドライバJar: "外部モジュール" を選択し、"追加" ボタンを押し、先の [CData JDBC Driver for Access インストール](#cdata-jdbc-driver-for-access-インストール) でインストールしたパスから lib\cdata.jdbc.access.jar を選択した後、"OK" ボタンを押してください。
クラス名: "cdata.jdbc.access.AccessDriver" を選択してください。

23.　"Finish" ボタンを押してください。

24.　"リポジトリ" の "メタデータ"、"DB接続" の下に "JDBC_Access" が作成されますので、右クリックし、"スキーマ情報の取得" を選択してください。

25.　下記の画面が表示されますので、"Next" ボタンを押してください。

26.　"名" を展開し、"User" テーブルをチェックし、"Next" ボタンを押してください。

27.　下記の画面が表示されますので、"Finish" ボタンを押してください。

28.　"リポジトリ" の "メタデータ"、"DB接続"、"JDBC_Access"、"テーブル" の下に "User" オブジェクトが作成されていることを確認できます。

事前準備はここまでとなります。

Access から Salesforce のデータ更新ジョブの作成

ここでは Access から Salesforce のデータ更新を行う事例として、Salesforce の User オブジェクトの住所、氏名、携帯番号を変更するジョブを作成します。

1.　Talend の "メタデータ"、"DB接続"、"JDBC_Access"、"テーブル"配下の "User" オブジェクトをジョブ "TrailSalesforce1" へドラッグ & ドロップすると、コンポーネント選択ダイアログが表示されますので、"tJDBCInput" を選択し、"OK"ボタンを押してください。

2.　次に、"メタデータ"、"DB接続"、"JDBC_Salesforce"、"テーブル"配下の "User" オブジェクトをジョブ "TrailSalesforce1" へドラッグ & ドロップし、コンポーネント選択ダイアログから "tJDBCOutput" を選択し、"OK"ボタンを押してください。

3.　"Palette" から "tMap" オブジェクトをジョブ "TrailSalesforce1" へドラッグ & ドロップしてください。

4.　"JDBC_Access" の "User" オブジェクトをクリックすると、下記のように変化するので、青枠の部分をクリックし、先ほど追加した "tMap" オブジェクトまでドラッグ & ドロップしてください。

5.　同様に "tMap" オブジェクトをクリックし、青枠の部分を "JDBC_Salesforce" の "User" オブジェクトまでドラッグ & ドロップしてください。出力名の入力を求められますので、"toSalesforce" と入力し、"OK" ボタンを押してください。その後、"ターゲットコンポーネントのスキーマを取得しますか ?" と問われますので、"Yes"ボタンを押してください。

6.　"JDBC_Salesforce" の "User" オブジェクトをクリックし、"コンポーネント" タブの "データ操作" を "更新" に変更してください。

7.　"tMap" オブジェクトをダブルクリックすると、下記の画面が表示されます。右側の "toSalesforce" のフィールドを "Id", "MobilePhone", "State", "City", "LastName", "FirstName" だけ残して削除してください。削除は右下のスキーマエディタにてフィールドを選択した後、赤×ボタンにて行います。

8.　次に、右上の "自動マップ" を押し、"JDBC_Access" の "User" オブジェクトと "JDBC_Salesforce" の "User" オブジェクトの各フィールドの紐付けを行います。紐付け後、"OK" ボタンを押すと、"変更を反映しますか ?" と問われますので、"Yes"ボタンを押してください。