こんな人におすすめ
- 日報を書こうと思っても忘れてしまう
- Excelへの入力が面倒で続かない
- Power Automateを使って、業務改善をしてみたい
背景
日々の業務を振り返る「日報」を続けたいと思っても、忘れてしままう・入力が面倒になってしまいませんか。
Power Automate と Teamsを組み合わせて 「毎日決まった時間にチャットが届き、回答するだけで自動で SharePointリスト に蓄積される仕組み」 を作ってみました。
ポイントは以下の通りです。
- 失念防止:定時で自動的にフローが実行される
- 手間削減:Teams 上で回答すれば OK(専用の画面に行く必要なし)
- データ利用:回答内容は自動的に SharePoint リストに保存
これにより、無理なく継続できる日報入力 が実現できます。
フローの全体像
作成したフローは以下のようなシンプルな構成になっています。
-
Recurrence
毎日、指定時刻にフローを起動する -
現在の時刻 / タイムゾーン変換
実行日時を取得し、日本時間に調整する -
Teams アダプティブカードを投稿して応答を待機
Teams のチャットに日報入力用のカードを送信。
ユーザーが入力 → 送信ボタンを押すまで待機 -
SharePoint 項目の作成
回答内容を SharePoint リストに保存
実際のフロー図
シンプルに「毎日カードを送り → 回答をリストに保存する」だけの直線構造です。
アダプティブカードを投稿して応答を待機する
アダプティブカードとはteamsのチャットにこのようなカードを送信するものです。teamsからカードに回答するだけで、日報の記録を完了させることができます。
今回、カードには以下の質問を載せています。
- 今日の点数(3〜1 の選択肢)
- よくなかったこと(複数行テキスト)
- よかったこと(複数行テキスト)
- 今日を一言で言うと(1行テキスト)
設定方法
メッセージの中にJsonのコードを貼り付けます。
貼り付けるJsonコード
{
"$schema": "http://adaptivecards.io/schemas/adaptive-card.json",
"type": "AdaptiveCard",
"version": "1.4",
"body": [
{
"type": "TextBlock",
"text": "今日もお疲れ様でした!",
"wrap": true,
"weight": "Bolder",
"size": "Large"
},
{
"type": "TextBlock",
"text": "1. 今日の点数は?(3〜1で選択してください)",
"wrap": true
},
{
"type": "Input.ChoiceSet",
"id": "score",
"style": "expanded",
"isMultiSelect": false,
"choices": [
{ "title": "3: とてもよかった", "value": "3" },
{ "title": "2: ふつう", "value": "2" },
{ "title": "1: あまりよくなかった", "value": "1" }
]
},
{
"type": "TextBlock",
"text": "2. よくなかったことは?",
"wrap": true
},
{
"type": "Input.Text",
"id": "q2_bad",
"isMultiline": true,
"rows": 4,
"placeholder": "自由に記入してください(複数行可)"
},
{
"type": "TextBlock",
"text": "3. よかったことは?",
"wrap": true
},
{
"type": "Input.Text",
"id": "q3_good",
"isMultiline": true,
"rows": 4,
"placeholder": "自由に記入してください(複数行可)"
},
{
"type": "TextBlock",
"text": "4. 今日を一言で言うと?",
"wrap": true
},
{
"type": "Input.Text",
"id": "q4_summary",
"placeholder": "一言で表現してください"
}
],
"actions": [
{
"type": "Action.Submit",
"title": "送信"
}
]
}
項目を変更したい場合
Jsonを自分で書く必要はありません。ChatGPT、Claude、Geminiなどの生成AIに書いてもらいましょう。
SharePoint リストへの作成
回答データはを保存する SharePoint リストを作成します。
列構成の例は以下です。
- date: 日付
- summary: 1行テキスト
- good: 複数行テキスト
- bad: 複数行テキスト
- score: 1行テキスト
項目の作成(Sharepoint リストへデータ保存)
項目の作成アクションを使用して、データを保存します。
先ほど作成したリストを選択し、対応するデータを動的なコンテンツから選択します。
まとめ
- 毎日決まった時間に Teams にカードが届き、そこで回答できる
- 入力は Teams 上で完結するため継続が容易
- データは SharePoint に自動保存され、後で Power BI などで分析も可能
シンプルな仕組みですが、日報の習慣化 にとても有効でした。
「記録したいけど続かない」という方にはおすすめの構成です。