2
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

対話型カンファレンスAoT25に参加してきました

Last updated at Posted at 2025-11-16

イベント概要

The ART of Transition 2025(AoT25)
日時:2025年11月7日(金)10:00-18:00
場所:株式会社SHIFT 新宿第1オフィス
テーマ:心の鎧を脱ぎ捨てて未来の価値を創造する
公式サイト: https://www.artoftransition.jp/

SHIFTさん、GROWTH PARTNERS GROUPさん、HyperCollaborationさんの3社合同企画による対話型カンファレンス。講演主体ではなく、ワークショップや参加者同士の対話を通じて、体験と気づきを得て、それをまた社内に持ち帰ることを意図したイベントです。平日開催&有償イベントにも関わらず、満員御礼で70~80名(?)が集う場でした。この形式で実施されるのは今回が初めて。

参加の動機

会社の同僚に声かけてもらって、イベントの詳細もろくに調べずに二つ返事で参加を決めました。イベントのキーワードとしては好奇心/越境/共創みたいな感じで、何かを変革したい人集まれ~みたいな感じかなぁとフワッとしたイメージで捉えておりました。社内で何かを変えようともがいていて、それでも何も変わってない気がして、無力感に打ちひしがれている僕らのためにあるようなイベントだね、と同僚と顔を見合わせて笑っていました。

それにあの森さん(@viva_tweet_x)がSHIFT入社直後にしかけるイベントが普通であろうはずがない、と。これはきっと何かあるぞ、と感じた自分の直感を褒めてあげたいと思います。結果、大正解でした! めっちゃ良かったです! 多くの気づきと新たな出会い、勇気と元気をもらって帰ってきました。ゲームに例えるならMPが底を尽きかけたヘロヘロ状態から、回復魔法と強化魔法をかけまくってもらって、バフMAXの状態になった感じ。自分的にとっては急速充電イベントとなりました。

やったこと

1.オープニング
2.My Value Compass - コンパスを歩き回って私らしさを知る
3.Pose & Pause - ​私らしさを​身体で表現する​(決めポーズをつくる)
4.Magnet Moments - 同じテーマを持つ​仲間を見つける​
5.Illustrate Our Ambitions - 仲間と目標達成の道筋を立てる
6.Beyond the Box - メンバーをシャッフルしてもう1周
7.キーノート講演「競争から共創へ」
8.クロージング
9.懇親会

座って聞いてる時間は合計2時間ぐらいなもので、あとはずーっと体験型のワークショップ。まさに体験から学ぶ1日でした。持ち帰るものは「知識」ではなく「体感」。

コンパスを歩き回って私らしさを知る

value_compass.jpg

まず自分がどんなタイプなのかを見つめ直します。床に大きく十字が書かれており、それぞれ感覚派⇔論理派、先導型⇔受容型の2軸となっています。そのフィールドを歩き回りながらどのポジションが自分にしっくりくるのかを感じます。机上で行うのではなく、実際に動きながら体感するのがポイントで、感じるには全身の感覚を総動員する必要があります。皆でうろうろしていると水族館の大水槽で回遊魚になった気分です。

なお、ここで決めた自分のポジションはネームタグにシールを貼って提示するので、以降のワークでも他者とのタイプの違いを意識しながら過ごすことになります。

(※このワークはおそらく実際にやってみないと良さは伝わらないでしょう)

私らしさを​身体で表現する​(決めポーズをつくる)

次にお近くの人、つまり自分とタイプの近しい人8名と、決めポーズを考えて発表します。いやいや、「私らしいポーズ」って言われましても・・・って最初は戸惑いますが、このワークが終わるころにはその公開処刑共通体験がゆるやかな一体感の醸成につながっていきます。興味深かったのはタイプごとのアプローチの違いで、僕ら論理派は「前のめりな感じを出したいから、片足を前に~」と理屈からポーズを作っていくのですが、感覚派は「なんか金曜日嬉しい~♪ってイメージで~」と理屈を一蹴する発想をみせてくれて、タイプの違いを実感しました。なお、その金曜日ポーズ(下図)「はイベント中、至る所で見かける流行りポーズになり、気がつくと自分もやってました。感覚派スゴッ!

(※このワークはおそらく実際にやってみないと意味すら伝わらないでしょうw)

friday.png

同じテーマを持つ​仲間を見つける

A4用紙一枚に自分が実現したいことを書いて、それを胸の前に掲げながら会場を歩き回り、近しいテーマをもった人とグループ(4~5人組)を作ります。仲間に出会えた瞬間の嬉しさもさることながら、行き交う人とすれ違いながらそれぞれの人の想いや情熱が感じられるワークでした。(このワーク、様々な場面でグループ分けする時に汎用的に使える良い手法だな、と思いました。グループ成立した時点でちょっと仲間感がある)

ちなみにそのグループでランチタイム突入となるので、自己紹介やアイスブレイクが和やかにできます。タイムテーブルが計算し尽されている感じで無駄がありません。モンハン式に同じ釜の飯を食った状態で次のワークがスタートです。

仲間と目標達成の道筋を立てる

Ambitious Target(AT)の概念の簡単な説明の後で、グループでATを1つ決め、それをどう実現していくかをタスクブレイクしていきます。手法としてはAmbitious Target Tree(ATT)と呼ばれるもので、AT実現の障害→中間目標→優先順位→改善アクション、と具体化していきます。(※一般的にATTでは優先順位は最後に決めるようですが、今回はワークの都合上、変えたのかも)
何かを変えたいと思ったら、ATTを書いてステップを明確にしておけば「きちんと前に進んでいる」ことが実感できたり、「1つがダメでも別の手がある」と足が止まらずに済むかもしれません。なお感覚派多数のグループのATTはイラストで語られていました。もうそれだけで楽しそう。感覚派スゴッ!

休憩タイム

編み物したり、焚火を眺めたり。僕は同僚とふかふかソファで駄弁ってました。

メンバーをシャッフルしてもう1周

ランダムでグループを組み、先ほどと同じようにATTを書きます。やることは同じですが、今度のメンバーは自分と共通のテーマを持っているとは限りません。それでも仲間として共創することができるのか? 結果、できます。むしろ1周目よりも勝手が分かっている分、スムーズに進んだぐらいな感触です。
ここまでの流れで、自他のタイプの違いを受けれながら、「何かを変えたい」という共通の想いをフックに、共創する土壌が築かれているので、会社や業種の違いを超えて、アウトプットすることができました。

また1周目と2周目で、同じ目標(AT)から始めてもメンバーが違えば全然異なる道筋(ATT)が描ける、ということも自ずと見えてきます。メンバー組み合わせ次第で共創の可能性は無限大ってそういうことか。

もちろん複雑な利害関係が絡む社内でこれがそのまま再現できるか、と言われれば難しい面もあるかもしれませんが、少なくとも立場やタイプの違いを乗り越えて、共創できる可能性があるという共通体験は間違いなく価値があるものだと思います。

キーノート講演

最後の締めは慶應義塾大学准教授、岩尾俊兵先生によるご講演。
学術的に寄りすぎず、実際の経営現場でその知見をどう活かすかを実践されている方で、講演内容は分かりやすく、面白かったです。
中でも特に興味深かった「性善説と性悪説は両立する」という話。人の性質は元来「善」だが、人によってキャパが異なる。キャパが「自分とその家族」だった場合、家族にとってはいつでも家族にとっての最善を考えてくれる「善い人」だが、家族外から見た時は自分たちのことしか考えない「悪い人」と見えてしまうかもしれない。キャパが広ければそれだけ多くの人から「善い人」と見做されるだろうし、逆に狭ければ「悪い人」と見られがち。つまり、善と悪は絶対的な二元論ではなく、キャパの広さと視点の違いによる相対的なものでしかない、という解釈。

自分はどうだろう、と考えてみるとドキッとした。組織の中で何かを変えようと思った時、それを阻む人たちが必ず現れる。その人たちが「悪」に見えてしまうのは、ひとえに自分のキャパの狭さによるものなのかもしれない。

懇親会

参加任意で別料金でしたが、それでもかなりの参加率で、そのこと自体このイベントの成功を物語っているように感じました。そもそも参加者の多様性が素晴らしく、IT業界だけでなく、コンサル系、人材系、建築系、行政系、農業系(?)など多種多様な方々が集まっていました。業種だけでなく年齢も性別もバラバラで、スーツ姿のカチッとした方からパーカー姿のユルっとした方まで、パッ見で分かるごった煮感。イベントの主催が3社合同で、それぞれ所縁のある方にお声がけしてるとのことで、それが要因でしょう。普段、お会いする機会がない方々とたくさんお話しできて新鮮でした。普通のカンファレンスで捕えたイノシシを捌く話は聞けない。ワークその他で会話させていただいた皆様に改めて感謝。

また森さんがSHIFTに入社した熱い想いや、このイベントに込めた狙いを直接お聞きすることもでき、何故このイベントが必要だったのか、すごく腹落ちしました。このカンファレンスの企画自体が、これまでの常識に囚われずに「変革」していきたい、というチャレンジに満ちていたように感じました。そしてそれは言葉ではなく、体験を通じて伝わっていくものであることも。

同じく、組織を変えるために動き続けている小泉さんにも相談に乗っていただき、「コンティニューできる限り、終わりじゃない」という名言を頂き、めちゃくちゃ胸に刺さりました。1UPキノコもらった感じです。ありがとうございます。

参考情報

イベント内容については小泉さんの参加レポにも詳しく書かれていますので、興味がある方はそちらも是非。

まとめ

AoT25は新たな気づきと「変えていく」ための元気をもらえる体験型のイベントでした。この記事を読んで、カンファレンスって楽しそうだな、行ってみようかな、と思ったりしてくれる人が増えたら、この上なく嬉しく思います。

・・・とここまで書いていて何ですが、体験型イベントの魅力をそもそも言葉で伝えられるのか!?という自己矛盾に気づいたりも。まぁ、書いたり、読んだりするのも「体験」の一つということで。

もらった元気を記事に変えて発信する。これが今の僕なりの「変える」ための一歩です。

以上

2
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?