プラクティス名
ゴルディロックス見積り
厳密には見積りというよりタスクブレイクの手法です
プラクティスの目的・狙い
- 作業(タスク)の粒度を"ちょうどいいサイズ"に揃える
- 計画や進捗管理、今後の見通しをラクにする
どんな時に使うか
- 見積りに時間をかけずにざっくり管理したい時
- ユーザストーリーやPBL(プロダクトバックログ)作成時
- SBL(スプリントバックログ)作成時、スプリント計画時
実施手順
- タスクを洗い出す
- タスクをS(小さすぎる)、M(ちょうどいい)、L(大きすぎる)に分類する
- Sサイズのタスクは統合して、Mサイズになるようにする
- Lサイズのタスクは分割して、Mサイズになるようにする
- タスクの大きさを整えたら、以降は件数ベースで進捗管理を行う
見積る代わりにタスクを適切なサイズに揃えることで、その後の進捗管理をシンプルにします。また、あとどのくらいかかりそうかといった予測精度も高まります。タスクを比較しやすいため通常よりも時間がかかっているタスクに気づきやすい、という効果もありそうです。
アレンジ例
- 「Tシャツ見積り」と組み合わせて使う(例:XSは統合してSサイズに、XLは分割してLサイズに)
アンチパターン
- 優先度の異なるSタスクを統合したため、タスクの一部だけがいつまでも終わらない
参考情報
書籍『カンバン仕事術』
こぼれ話(私的コメント)
参考書籍によると、このテクニックはスウェーデンのOredevカンファレンスのワークショップで紹介されたものとのこと。
「ゴルディロックス」という名前の由来はロシアの童話『ゴルディロックスと3匹のくま』から。ゴルディロックスという女の子が熊の親子が暮らす家に無断で立ち入り、サイズの違う3つの物の中からいつも"ちょうどいい"ものを選ぶという物語です。そのことから幅のある中から"ちょうどいい程度"を表す用語として「ゴルディロックス〇〇」という言葉が色々あるようです。(出典Wikipedia:ゴルディロックスの原理)