はじめに
Claude API や Claude Code でプロダクトを作っていると、利用ポリシー(Usage Policy)の改定通知を受け取っても「自分のサービスに関係があるのか」をすぐには判断できません。Anthropic が 2026年10月8日に公表した改定は、節の新設・改称・全面改訂を含み、2026年11月12日に適用されます。発表ページには7つの変更点が並んでいますが、開発者が適用日までに何をすればよいかの手順は書かれていません。では、自社プロダクトのどの機能を、新版ポリシーのどの節と突き合わせればよいのでしょうか。
対象読者は、Claude API または Claude Code を使ってプロダクトを開発しており、適用日(2026-11-12)までに確認すべき項目を把握したい開発者です。
本記事は、公式の発表ページと新版ポリシー本文(いずれも 2026-10-13 JST 時点で取得)に基づく二次情報の解説で、実機での検証は含みません。法的助言ではないため、条文の解釈が事業に影響する場合は原文と法務担当者の確認を優先してください。英語の節名・分野名に添えた日本語は筆者による訳です。
TL;DR
この記事の手順を終えると、次の3つができるようになります。
- 自社プロダクトの機能が、新版ポリシーのどの節(Universal Usage Standards 15項目、高リスク推奨11分野、自律的な物理動作6区分)に当たりうるかを、判定フローで切り分けられる
- 該当した節ごとに、適用日までに確認する運用(有資格者によるレビュー、AI 利用の告知、停止手段と安全状態など)を7項目のチェックリストに落とせる
- 公式で確認できる事実と、まだ確認できていない論点(旧版との逐語差分、Claude Code に固有の要件の有無、物理機器制御の線引き)を分けて社内に共有できる
改定の概要と日付
公式ページで確認できる日付と構成は次のとおりです。
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 発表日 | 2026-10-08 | 2026 Usage Policy update |
| 適用日 | 2026-11-12 | Usage Policy |
| 旧版の適用日 | 2025-09-15 | 旧版アーカイブ |
| 新版の構成 | Universal Usage Standards(15項目)/ High-risk Use Case Requirements / Additional Use Case Guidelines | Usage Policy |
本記事の執筆時点(2026-10-13)から適用日までは30日です。発表ページが挙げる変更点は次の7つで、右端の列は筆者が「どんなプロダクトで確認が要りそうか」を整理したものです。
| # | 変更点(公式発表の要旨) | 確認が要りそうなプロダクト(筆者の整理) |
|---|---|---|
| 1 | 新節「Do Not Engage in Deceptive Campaigns or Artificial Activity」を設置。選挙・詐欺・プライバシー・偽情報の各節に分散していた規則を統合し、政治・商用を問わず発信者の隠蔽、偽アカウントによる増幅、影響工作ツールの構築を対象にする | SNS 運用・マーケティング自動化 |
| 2 | 選挙節を「Do Not Undermine Democratic Processes」に改称。有権者を欺く行為と選挙妨害に焦点を絞り、個別化した投票・選挙運動ターゲティングの一律禁止は撤廃(欺瞞を伴うターゲティングや個人データの悪用は他節で引き続き禁止) | 政治・選挙関連サービス |
| 3 | 兵器の禁止が、兵器を機能させるソフトウェアと部品、ドローンや自律走行体の武装まで含むことを明示(既存の執行方針を反映) | ドローン・ロボティクス |
| 4 | 監視・法執行の節を全面改訂。同意のない追跡、捜査・逮捕・起訴の対象を決める/推奨する用途、監視ツールの構築・改良を禁止 | 位置情報・行動分析・セキュリティ製品 |
| 5 | 高リスク用途の節を書き直し、対象となる推奨を列挙。人間によるレビューと告知の要件は変更なし。自律的な物理動作を行うハードウェアの要件を追加 | 医療・金融・人事、産業機器・ロボット |
| 6 | モデルに対する持続的で不必要な虐待・残酷な振る舞いを禁止(極端なケースが対象) | 一般向けチャット |
| 7 | Supported Regions Policy の執行対象を明確化(所在地・設立地・本社・過半数所有/支配) | 全事業者 |
7つのうち、開発者の実装や運用設計に直接かかわるのは 5 の高リスク用途と物理動作の要件です。残りの多くは「その用途に使っていないか」を点検する禁止事項の新設・明確化で、7 は技術ではなく法人の構成にかかわる確認になります。高リスク用途については、発表ページが「These requirements haven't changed」と明記している点も押さえておくと、作業の重心を見誤りにくくなります。
手順
全体の判定フロー
新版ポリシーの節は「何を作るか」よりも「出力が誰に届き、何に使われるか」で分かれています。そこで機能を1つずつ取り上げ、次の順に判定します(フローは公式の条文を筆者が並べ替えたもので、公式が示した手順ではありません)。
最初に地域と禁止節を置いているのは、そこに当たると後段の運用要件を整えても利用できないためです。高リスク推奨と物理動作は両方に当たる機能もありうるので、片方に該当しても判定を打ち切らず、もう片方へ進みます。
ステップ1: 機能ごとに出力の行き先を棚卸しする
判定の入力になるのは、機能の名前ではなく出力の行き先です。同じ「要約」機能でも、社内の担当者が読むだけなのか、そのまま顧客への助言として送られるのかで、当たる節が変わります。棚卸しには、機能ごとに次のような項目を埋めておくと後のステップで迷いにくくなります(項目名とキーは筆者が作った例です)。
# 機能ごとの棚卸しテンプレート(例)
feature: "ローン申込の一次スクリーニング"
output_receiver: "審査担当者" # 出力を最初に受け取るのは誰か
about_specific_individual: true # 特定の個人に関する推奨・決定か
high_risk_domain: "Credit" # 11分野のどれか(該当なしは null)
qualified_review_before_delivery: true # 有資格者が変更権限を持ってレビューするか
ai_disclosure: "審査結果の通知文に記載" # 受け手・対象者への AI 利用の告知
hardware_acts_without_approval: false # 出力を人の承認なしに機器が実行するか
mass_outbound_messaging: false # 外部への大量発信を伴うか
tracks_person_without_consent: false # 同意のない追跡に当たるか
社内ツールでも、出力が最終的に個人への判断に使われるなら記録しておきます。除外に当たるかどうかはステップ3で判断するため、この段階では「当たらないはず」と省略しないほうが安全です。
ステップ2: 全プロダクト共通の2点を確認する(確認項目1・2)
確認項目1: Supported Regions Policy への適合
発表ページによると、非対応地域に物理的に所在する者、同地域で設立または本社を置く法人、同地域の者が過半数を所有・支配する法人による利用が禁止されると明確化されました。最後の「過半数所有・支配」は資本構成の問題で、開発チームだけでは判断できません。親会社や出資元の所在を含めて、法務・経営側へ確認を依頼する項目として早めに切り出しておくのが現実的です。
確認項目2: Additional Use Case Guidelines(チャットボット・エージェント)
新版の Additional Use Case Guidelines は、一般向けチャットボットと AI エージェント、未成年向けプロダクト、エージェント的な利用、Anthropic のディレクトリに掲載されるソフトウェアの4領域を扱っています。発表ページはこれらを変更点として挙げていませんが、Claude API・Claude Code の利用者に直接かかわる内容です。
- 一般向けのチャットボット・エージェント: 相手が人間ではなく AI であることを、少なくとも各チャットセッションの開始時か、プロダクトの画面上で告知する
- エージェント的な利用: 「Agentic use cases must comply with the Usage Policy.」と定め、利用者が構築・運用するエージェントの動作(ツール、ブラウザ、接続先システムを通じた動作を含む)がポリシーに沿うことの責任を利用者に置いている
- 未成年向けプロダクトとディレクトリ掲載ソフトウェア: それぞれ別途のガイドライン(Support 記事、Software Directory Policy)への準拠を求めている
Claude Code や、自前のエージェントを組む場合、ツール経由で外部へ書き込む動作もポリシーの対象に入る、と読める書き方です。権限を絞る、外部への書き込みに承認を挟むといった設計上の手当ては、この責任を果たすための手段として整理できます。
ステップ3: 高リスク推奨(11分野)に当たるか確認する(確認項目3)
新版ポリシーの High-risk AI Recommendations は次の11分野を挙げています。
| # | 分野(原文) | 日本語(筆者訳) |
|---|---|---|
| 1 | Legal | 法務 |
| 2 | Medical | 医療 |
| 3 | Finance | 金融 |
| 4 | Credit | 与信 |
| 5 | Insurance | 保険 |
| 6 | Housing | 住宅 |
| 7 | Employment | 雇用 |
| 8 | Education and credentials | 教育・資格認定 |
| 9 | Healthcare access | 医療へのアクセス |
| 10 | Public benefits and services | 公的給付・公共サービス |
| 11 | Legal status and adjudication | 法的地位・裁定 |
これらの分野で特定の個人に向けた推奨・決定を出す場合、公式ページによると要件は2つです。1つは、変更権限を持つ有資格者が、推奨が個人に届く前、または決定の実施に使われる前に実質的にレビューすること(原文は「A qualified person must meaningfully review a High-risk AI Recommendation」)。もう1つは、助言の受け手や決定の対象者に AI が使われたことを明確に伝えることで、その際に Anthropic、Claude、モデル名を示す必要はないとされています。
該当しそうな場合は、続けて除外規定を確認します。AI Recommendations の除外には、次のような用途が挙げられています。
- 法律の内容や治療の仕組みの説明など、一般的な情報・教育コンテンツ、睡眠や運動などのウェルネス情報
- 有資格者がすでに出した助言・診断・決定を、本人が理解できるよう説明すること
- 最終的に届ける推奨ではない、内部の起案・調査・要約・分析
- 人がすでに下した決定の実行や、固定のルール・計算式の適用、特定の個人について助言・決定しない業務運営
あわせて Favorable Decisions の規定があり、法律が許す範囲で、本人にとって全面的に有利な結果(保険金の支払い、医師が指示した治療の承認、公的給付の付与や継続など)であれば、実施前の人間によるレビューは不要とされています。告知は引き続き必要になりうること、部分的・条件付きの承認は「全面的に有利」に含まれないことも明記されています。
旧版の該当箇所は「a qualified professional in that field must review the content or decision prior to dissemination or finalization」という書き方でした。発表ページが要件は変わっていないと述べている以上、旧版に沿って運用してきたプロダクトでの作業は、要件の作り直しではなく「自社の機能が新しい列挙・除外・Favorable Decisions のどこに位置づくか」の照合になります。
ステップ4: 自律的な物理動作(6区分)に当たるか確認する(確認項目4)
新版ポリシーは、サービスの出力が人の承認なしにハードウェアによって実行され(原文は「acted upon by hardware without human approval」)、そのハードウェアや接続された機器が次のいずれかを行えるとき、高リスクの物理動作として扱います。
| # | 区分(原文) | 日本語(筆者訳) |
|---|---|---|
| 1 | Move through shared space | 人と共有する空間を移動する |
| 2 | Apply force that could cause injury | 負傷につながりうる力を加える |
| 3 | Control hazardous energy or materials | 危険なエネルギーや物質を制御する |
| 4 | Act on the human body | 人体に作用する |
| 5 | Control safety systems | 安全システムを制御する |
| 6 | Run industrial processes | 工業プロセスを稼働させる |
要件は、機器の動作を観察していつでも止められる有資格者がいること、そしてその人が介入したとき、またはサービスとの接続が失われたときに、機器が停止するか安全な状態を保つことです。公式の条文には、この制限を機器、またはモデルの出力から独立したコントローラが強制する、という趣旨の記述も確認できました。状態の遷移で表すと次のようになります。
調査時に取得した旧版アーカイブには「safe state」に当たる文言が見当たらず、この物理動作の要件は今回新たに加わったものとみられます。
物理動作の除外規定には、メーカーの組み込み安全制限の範囲で動く消費者向け・家庭用機器、制御を伴わない監視・計測・報告、密閉された装置内で危険でない物質を扱うラボ自動化に加えて、次の項目があります。
Generating plans, code, toolpaths, waypoints, or commands that a qualified person reviews before they are executed on equipment
出典: Usage Policy
Claude Code でロボットや IoT 機器向けのコードを生成し、有資格者がレビューしてから機器に反映する流れは、この除外の書き方に沿うように読めます。ただし、生成したコードを CI が自動で機器に配信する構成や、エージェントがツール経由で機器に直接コマンドを送る構成がどう扱われるか、ここでいう「有資格者」にどの程度の資格が求められるかは、公式ページの取得結果からは確認できていません。
ステップ5: 新設・改訂された禁止節と機能を突き合わせる(確認項目5〜7)
確認項目5: 欺瞞キャンペーンと民主的プロセス
新節は「Create or operate fake personas, accounts, media outlets, or organizations」といった行為を禁じています。民主的プロセスの節は、出自が人工的であることを隠したまま有権者や公職者へ大規模に自動の電話・メッセージを送る行為を禁止対象の1つに挙げています。SNS 投稿の自動化、レビューやコメントの生成、一斉配信といった機能を持つプロダクトでは、発信者を隠していないか、複数アカウントでの増幅に使える作りになっていないかを確認します。個別化ターゲティングの一律禁止が撤廃されたことを「解禁」と読み替えるのは早計で、欺瞞を伴うターゲティングと個人データの悪用は他節で引き続き禁止されています。
確認項目6: 監視・法執行
全面改訂された節は、本人の同意なく人やその財産を標的にしたり追跡したりすること(リアルタイムか、収集済みデータの分析かを問わない)、捜査・逮捕・起訴の対象を決めたり推奨したりすること、監視ツールの構築・改良を禁じています。発表ページによると、同意に基づく追跡(不正検知のための監視など)、コンテンツモデレーション、報道、法律調査は引き続き認められます。位置情報やログを横断して特定の人物を割り出す機能がある場合は、同意の取得経路を説明できるかが確認の焦点になります。
確認項目7: 兵器
兵器の禁止は、兵器を機能させるソフトウェアと部品、ドローンや自律走行体の武装まで含むと明示されました。発表ページはこれを既存の執行方針の反映と説明しており、新しい禁止の追加というより範囲の明文化です。ドローンやロボティクスの制御ソフトを扱うチームは、ペイロードや照準に関わる機能が含まれていないかを確認します。
なお、変更点6(モデルへの虐待的行為の禁止)は、発表ページによると極端なケースを対象にしたもので、通常の不満や反論、暗いテーマの創作、モデルのテストや研究は含まれません。主な執行手段は、Claude.ai と Claude Code で Claude が持続的に虐待的な会話を終了できる機能とされています。開発者側で実装の対応が要る項目には含めず、一般向けチャットを運営する場合に利用規約の記載を見直す程度の扱いで足りると筆者は整理しています。
ステップ6: 確認結果を記録する
ステップ2〜5の確認項目を、機能ごと・プロダクトごとに記録できるチェックリストに落とすと次の形になります。
## Anthropic Usage Policy(2026-11-12 適用)確認記録
- [ ] 1. 事業者の所在地・設立地・本社・過半数所有/支配が Supported Regions Policy に適合している(法務確認日: )
- [ ] 2. 一般向けチャットボット・エージェントは、セッション開始時か画面上で AI であることを告知している。エージェントがツール・ブラウザ・接続先システムで行う動作を管理している
- [ ] 3. 11分野で個人に推奨・決定を届ける機能は、有資格者のレビューと AI 利用の告知を行っている(除外・Favorable Decisions を適用する場合はその根拠)
- [ ] 4. 出力を人の承認なしに機器が実行する機能は、停止できる有資格者と、介入時・切断時の停止または安全状態を備えている(除外を適用する場合はその根拠)
- [ ] 5. 偽アカウント・偽メディアの運用、発信者を隠した発信や増幅、出自を隠した有権者・公職者への大規模な自動連絡に使える機能がない
- [ ] 6. 同意のない追跡、捜査・逮捕・起訴の対象判断、監視ツールの構築・改良に当たる機能がない
- [ ] 7. 兵器(ソフトウェア・部品、ドローンや自律走行体の武装を含む)の開発・設計・試験に当たる機能がない
除外規定を適用した機能は、どの除外に当てはめたかを1行残しておくと、条文の解釈が後から明らかになったときに見直す範囲を絞れます。
確認ポイントの整理(筆者の所見)
公式の記述を開発者の作業単位に並べ直すと、次の4点が見えてきます。いずれも筆者の読みで、公式が示した見解ではありません。
1つ目に、発表ページは適用日前に開発者や顧客が行う手続きを挙げていません。本記事の7項目は、公表された変更点を機能単位の自己点検に組み替えたもので、届け出のような外部への作業を想定したものではありません。
2つ目に、高リスク用途は「要件は変わらない」と明記されつつ、対象の列挙・除外・Favorable Decisions が書き直されています。旧版に沿って運用してきたチームほど、要件の再設計ではなく「列挙のどこに自社の機能が入るか」の照合に時間を割くほうが実態に合います。11分野のうちどれが旧版から広がった範囲で、どれが言い換えなのかは確認できていないため、旧版アーカイブと並べて読むことを勧めます。
3つ目に、Claude Code の位置づけです。新版ポリシーの冒頭は、Claude Code のようなアプリの利用者と、API で製品を作る開発者・事業者の両方を適用対象に含めています。一方で、取得した範囲の本文からは Claude Code だけに課される追加要件は読み取れず、発表ページの取得結果でも Claude Code への言及は会話終了機能の文脈に限られていました。Claude Code の利用者にとって実務上の接点が大きいのは、エージェントの動作に責任を置く Additional Use Case Guidelines と、生成コードを機器に反映する場合の物理動作の除外規定の2つだと筆者は見ています。
4つ目に、確認項目1(Supported Regions)は7項目の中で、開発チームだけでは判断できない性質が最も強い項目です。資本構成の確認には時間がかかりやすいため、30日の猶予のうち最初に着手する候補になります。
未確認の事項
次の論点は、本記事の執筆時点で公式情報から確認できていません。断定を避け、原文の更新や公式の補足を待つ対象として扱ってください。
- 旧版(2025-09-15 適用)との条文単位の逐語差分。公式の比較ページ(変更履歴)は見つけられていません
- 高リスク推奨11分野と物理動作6区分の各項目が、旧版のどの記述に対応するか(新設か言い換えか)
- Claude API・Claude Code に固有の追加要件の有無(ポリシー全文の精読は未実施)
- 物理機器制御の線引き(自動デプロイを挟む構成、エージェントによる直接操作、「有資格者」の基準)
- 既存の利用規約・商用契約との関係と、適用後の執行の変化
よくある疑問
Q1: 適用日までに Anthropic へ申請や届け出は必要ですか
発表ページには、適用日前に開発者や顧客が行う手続きは記載されていません。適用日以降は新版ポリシーが利用条件になるため、それまでに自己点検を終えておく、という位置づけで考えるのが自然です。
Q2: 社内向けに判例や診療ガイドラインを要約するツールも高リスク扱いになりますか
新版の除外規定には、最終的に届ける推奨ではない内部の起案・調査・要約・分析と、一般的な情報提供が挙げられています。社内の専門職が読んで判断材料にするだけの要約なら、この除外に沿う設計と読めます。ただし、要約結果がそのまま特定の個人への助言として送られる作りなら除外に当たらない可能性があるため、出力の行き先をステップ1の棚卸しで確認してください。
Q3: SNS 投稿を自動化するツールは禁止されますか
新節が禁じているのは、偽のペルソナ・アカウント・メディアの作成や運用、発信者の隠蔽、偽アカウントによる増幅といった欺瞞的な活動です。発信者を明示した自動投稿がどう扱われるかを個別に述べた記述は、本記事で確認した範囲では特定できていません。新節の文言が欺瞞(偽装・隠蔽・増幅)を軸にしている以上、確認の焦点は「誰が発信しているかを隠していないか」「複数アカウントで実態以上の支持を装えないか」の2点になります。
おわりに
冒頭の問いに戻ると、自社プロダクトの機能を新版ポリシーと突き合わせる軸は、機能の名前ではなく出力の行き先です。特定の個人への推奨として届くなら高リスク推奨11分野、人の承認なしに機器が動くなら物理動作6区分、外部への大量発信や人物の追跡を伴うなら新設・改訂された禁止節を見ます。そのうえで全プロダクト共通の地域要件とエージェントの責任を確認すれば、7項目のチェックリストを埋められます。
適用日の 2026年11月12日までは、本記事の執筆時点から30日です。残る論点のうち、Claude Code で生成したコードを自動デプロイで機器に反映する構成の扱いは、公式の補足が出たら最初に読み直したい箇所です。
関連記事
- Claude Code サードパーティ制限の全容と移行ガイド — OpenClaw・OpenCode ユーザー必読
- Claude Code プラグイン入門 — Skills・Hooks・MCPをチームで共有する完全ガイド
- Claude Code /ultrareview入門 — PRマージ前にクラウドエージェントがバグを自動検証