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S-Calcで使える数式の書き方と活用例(周期表・負の指数・順列など)

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S-Calcで使える関数・定数一覧とその活用例


Windows向け関数電卓S-Calcで「数式をそのまま使う」快適さを

はじめに

S-Calcは、Windows向けに開発された関数電卓ソフトです。

画面上のボタン押下による入力のほか、キーボード入力で柔軟に数式を扱うことができ、
定数機能カスタム関数機能周期表データベースとの連携機能など計算業務を効率化するさまざまな機能を備えています。

本記事では、S-Calcで使用できる主な関数・定数の使い方と、実際の活用例をまとめてご紹介します。


三角関数・逆三角関数

S-Calcでは、度数法(°)/弧度法(rad)どちらにも対応しています。
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たとえば、30度(π/6)のsin値を求めるには:
sin(30°)
または
sin(π/6)
としても同じ結果が得られます。

実行結果
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逆三角関数もサポート
arcsin(0.5)
逆三角関数の解は画面上のチェックボックスのオンオフによって度数法弧度法で切り替えることが出来ます。
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30°=π/6であるため、弧度法表記した解はπを6で割った解と等しい。
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対数関数(常用・自然・任意の底)

S-Calcでは、以下の3種類の対数を使用できます。

種類 関数の説明 関数名
常用対数 底が10の対数 log(x) log(10,100) → 2
自然対数 底がe(ネイピア数)の対数 ln(x) log(e,e^(3)) → 3
任意底 底をユーザが任意に設定することが出来る対数 log(x) log(2,16) → 4

実行結果

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括弧

S-Calcでは、括弧を用いて計算を行うことが可能です。

実行結果
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根号

S-Calcでは、根号(ルート)の計算を行うことが可能です。

実行結果
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また、S-Calcではべき乗を扱うことが出来るので、平方根ではなく立方根の計算を行いたい場合でも問題無く計算することが出来ます。

実行結果
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階乗

S-Calcでは、!(階乗)の計算を行うことが可能です。
式の中では!ではなくfuncと表されており、括弧の中の値の階乗を計算します。

実行結果
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組み合わせ

S-Calcでは、nCr(組み合わせ)の計算を行うことが可能です。
組み合わせとは、有限個の区別可能な要素の集まりから有限個を選び出す方法です。

実行結果
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絶対値

S-Calcでは、|x|(絶対値)の計算を行うことが可能です。

実行結果
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べき乗(累乗)

S-Calcでは、べき乗の計算を行うことが可能です。
指数には整数小数分数負の値を指定することが可能です。
指数が1/2の場合は平方根を指数が1/3の場合には立方根を計算することが可能です。

実行結果
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パーセント(百分率)

S-Calcでは、%の入力が可能です。
ただ%は1/100と同義ですので、計算時に100で割っているという処理になっております。

実行結果
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順列

S-Calcでは、nPr(順列)の計算を行うことが可能です。
順列とは、異なる複数のものを順番に並べることを言います。

実行結果
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円周率(π)

S-Calcでは、π(円周率)を使って計算することが可能です。
πは弧度法で三角関数を計算する際に使用したり、円の面積や円周を計算する際に使用されます。

πの値算出結果
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πを使用した計算(πr^2)
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ネイピア数(e)

S-Calcでは、e(ネイピア数)を使って計算することが可能です。
eは自然対数を計算する際に使用したり、指数に関する計算で用いられることが多いです。

eの値算出結果
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虚数(i)

S-Calcでは、i(虚数)を使って計算することが可能です。
iは2乗すると-1となる値で英語ではimaginary numberと呼ばれています。
iは物理においてかなり広く使われており、数学史上最も美しい式と認められているオイラーの等式でも使われています。

iを使った計算結果
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周期表連携定数の活用


周期表から取得できる定数を数式に埋め込みます。 たとえば、水(H2O)の分子量は以下の式で求まります:

Hの原子量 × 2 + Oの原子量

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カスタム関数による応用

たとえば、「BMI計算」を以下のように関数登録できます:

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【】は関数上の変数となります。
定型計算をショートカット化でき、業務効率が格段にアップします。


まとめ

S-Calcは、ただの関数電卓ではありません。
周期表との連携や柔軟な関数定義により、日常業務から研究用途まで幅広く対応可能です。
なお、周期表連携機能が無いタイプのモノもあります。
今回紹介した関数や定数を使用できるWindows向け関数電卓「S-Calc」は、公式HPMicrosoftStoreから有料でご利用いただけます。


関連リンク

本記事の計算例・画像は全てS-Calcで実行したものです。

※本記事で紹介している関数は、S-Calcの内部で xFunc.Math ライブラリを使用して処理しています。

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