結論
やっぱLookerすげぇわ。以上。
以下、駄文。
お前は誰だ?
約2年間、社内で発生する「データ活用関連」の依頼をMetabase上で対応してきた人。
SQLを書かなかった日はないんじゃないか、と言えるぐらいにはSQLを書いてきた。
Metabase運用で起きていた問題
オレオレ指標の蔓延
お世辞にもデータ構造が綺麗とは言えないため、基本的にSQLを書いて、ネイティブクエリ機能(DBに対してSQLを投げれるやつ)を通して抽出→可視化する流れを取っていた。
そのため、同じKPIでもSQLを書く人によって違う数字が出力されるというオレオレ指標が蔓延していた。
リアルタイム性の欠如
データ分析は往々にして「今知りたい」というニーズが存在する。
特にアドホック分析はそのニーズが強い。
にも関わらず、SQLの作成工数(+目的の確認なども含む)が間に存在するため、データ抽出依頼をしてから結果を受け取るまでに数日かかることも。
その頃には、依頼したデータが不要になっているケースもあった。(泣いた)
カオス
「xxx件数(PC・スマホ合算)」「xxx件数(oooエリア抜き)」「xxx件数(ooo日ベース集計)」など、似た名前のデータが大量に存在していた。
大量にあるが故に、既に存在するデータかどうかも判断がつかず、「もういいや、新しく作ったほうが早いわ」となり、ひたすらに増加し続けていた。
Lookerパイセンまじパネェ
普段データを触るメンバーに、初めてLookerを展開した時のあのキラキラした笑顔が今でも忘れられない。
「これこれ、こういうのが欲しかったんだよ!」という心の声さえ聞こえてきた。(というか隣の人が言ってた)
各々が好きな時に好きなデータを出せる状態になったため、「リアルタイム性の欠如」の問題が解決。
また、裏側でLookMLによるデータ定義を行っているため、「オレオレ指標の蔓延」の問題も解決。
「カオス」に関しては、まだメンバーが使い倒しきれていない面もあり、なんとも言えない状態。
ただ、アドホック分析をするのに一々「保存」という行為をしなくて済むため、確実にBIツール上に保存されているデータの数は減るだろう。
2年間データ活用の依頼対応をしてきた人間から見たLookerの良い点・悪い点
良い点
なんと言ってもLookMLの存在だ。
Lookerを採用したいと思える最たる理由がこれ。
エンジニアリング要素を要求されはするが、直感的に理解できる構造になっているため、ある程度書き続ければ自然と理解できるレベルの難易度でもある。
アナリストから「この数字ってどんなロジックになっているんですか?」と相談を受け、SQLをイチから読み解くという工数も減らせるだろう。
後はExploreの使いやすさ。
ちょっとした会話の中で仮説や疑問が生まれることはよくある。
その際、その場でデータを抽出して事実を確認できることで意思決定までの時間を短縮でき、最終的には事業スピードの加速に繋げられる。
UI/UXもシンプルでわかりやすいため、数分説明しただけでみな一様に理解して分析していた。
(あと、欠損している日付を埋めてくれるのも地味に感動した)
悪い点
機能面に対する不満はない。
強いて言うなら価格だろう。
アカウント課金制で、イニシャルコストが12アカウントで定価600万円/年と聞いた。(2020年11月18日現在)
更にアカウントが足りない場合は、必要な権限に応じて追加していく方式。
データ分析は直接売上を生み出さない手段のため、「金額以上のバリューを発揮できる」という覚悟があるかどうかが最終的な判断軸になるのだろうか?
もちろん、現状発生している問題の解決であったり、意思決定の質とスピードの向上にも繋がるため、単純にデータ分析だけにフォーカスしての判断は良くない。
(Googleに買収されたからGCP上で安く使える日がこないかなぁ…)
まとめ
生まれて初めて有料BIツールを触ったが、想像以上の感動が待っていた。
(まじで、ここ2年間毎日のようにSQLを書いていたのはなんだったのか、と思えるぐらい感動した)
ただし忘れてはいけないのが、データは「使われてこそ価値を発揮する」ということ。
Lookerを導入して、環境を整えただけでは何も生み出されない。
如何に自然な形でビジネスサイクルにLookerを取り入れられるかが最初の関門になるだろう。
その他細かい気付きは沢山あるので、もし導入に迷われている方がいたらざっくばらんにお話しましょう。
DMお待ちしています。