CTOやVPoEの皆さんはエンジニアの採用には困っていると思います。もちろん、社長も含めて頭の痛い問題です。
スカウトメールを送ったり、イベントを開催したり、勉強会をやったり、エンジニアブログを書いたり、採用活動は色々とありますが、レッドオーシャン化してます。
業務委託メンバーで構築
社員を取っていくのはとてもハードルが高いので、業務委託メンバーで構築してみました。
業務委託メンバーというのは、
- SESエンジニアに入ってもらう
- フリーランスエージェント経由で契約する
- フリーランスを直接で契約する
SESエンジニアとフリーランスエンジニアは、特に変わりはありませんが、SESエンジニアの中には、企業の所属しながらSESエンジニアとなっている人と個人契約でSESエンジニアとなってる人がいます。
業務委託メンバーの良さ
1.採用が早い
社員採用となると速くても半年くらいかかると思いますし、半年掛かっても思っていたレベルのエンジニアを見つける事は難しいでしょう。少し妥協しながらの採用になることがほとんどです。
しかし、業務委託メンバーの採用になると、採用レベルと一切変えることなく採用する事ができます。しかも当月に見つかる事も少なくありません。紹介の量も社員の紹介量と比べて10倍以上の量の紹介を受ける事が可能です。スピード感半端ないです。
2.採用費がかからない
通常、社員の場合は、エージェントに年収の紹介費を払う必要があります、エージェントでない場合も、媒体費、スカウト費、イベント参加費等結構なコストが必要です。
3.手間がかからない
採用の場合は、結構なコストが掛かるので退職された場合のダメージが大きい為、人材の選別に時間と労力をかける必要があります。これは家事と一緒で見えないコストがめちゃくちゃ大きいです。採用人件費を考えても凄いコストが掛かってる事を気付いてない場合も多いです。
4.評価制度がいらない
業務委託メンバーなので半年に一度の目標設定とか評価とか、評価のフィードバックは不要です。これもエンジニアマネジメント職にとってめちゃくちゃコストの掛かる部分です。人材の育成・教育・評価等は、組織にとってメインタスクと言っても良いくらい大事です。ここの力抜く訳には行きませんが、業務委託メンバーなら不要となります。
5.教育がいらない
業務委託メンバーは、エンジニアとしてプロの人達です。自分のスキルでお金を稼いでる人達なので、基本的には自分達で勉強します。もちろん案件的にやってみたい言語とかテクノロジー等はあると思いますが、プロなので環境を与えれば自分で解決、自走してくれます。この自走できるエンジニアを採用しようとすると超難しいです。
6.モチベーション管理がいらない
プロの人達なので、基本的にはモチベーション管理等はいりません。仕事で直接お金をもらってるのでモチベーションを下げてられません。もちろん人としてエンジニアとしての人格を否定したりするのは論外です。
7.人数の増減が容易
VUCA時代の経営としては、サービスが上手く行かなくなる事や瞬間的に人を減らす事等あるでしょう。更にサービスやテクノロジーをピボットする事もあります。社員と違って、フレキシブルに変更する事ができます。
8.技術も変更できる
Javaで開発していたものを、AI絡みでPython言語に変更する事があるかもしれません。社員の場合は、Pythonの勉強をしてもらう必要がありますが、業務委託メンバーの場合は、Java言語のプロからPython言語のプロへ入れ替わってもらう事が可能です。
業務委託メンバーがコストが高いと思われているけど
この話をしても社員に拘る会社さんが多いです。一番がコストです。社長が特に言いますね。
でも計算してみてください。
社員の場合のコスト
- 500万のエンジニアを6名
- 700万のエンジニアを3名
- 1000万のエンジニア(VPoE)を1名
の組織で考えた場合は、
これに人事の人件費 1名 500万を加えます
社員の場合は、
(500万1.2)7+(700万1.2)+(1000万1.2)=7,920万円です
1.2は、社会保険等
業務委託の場合は、
- 500万のエンジニアを6名
- 700万のエンジニアを3名
- 1000万のエンジニア(VPoE)を1名
採用がないので人事はいりません。他と兼務で良いでしょう。
(500万1.3)6+(700万1.3)+(1000万1.3)=7,930万円です
1.3は、エージェントの中間マージンですが、もっと安いです
コスト比較
社員:7,920万円と業務委託:7,930万円でほとんど変わりません。
ここから社員の場合は、採用に関してエンジニアも書類選考・面談に入ります。マネジメント職は、評価・目標設定・教育・モチベーション管理等の人件費を考えたら、きっと1000万は必要でしょう。
圧倒的にコストでも業務委託メンバーの勝ちです。
会社への帰属意識等
これについては、絶対的に社員の方が良いです。ただ社員だと言っても来月辞める可能性もあります。今の時代長く勤務してくれる保証は全くありません。これは会社側からの勝手な重い思いだと思います。
ここを大事にするなら、新卒エンジニアの採用に力を入れる事がオススメします。新卒エンジニアの場合は、文化形成含めて最初の会社なので会社と個人の人格も同一化しやすいでしょう。
最後に
開発組織の構築の仕方を社員限定で考える時代は終わってます。フレキシブルな頭でフレキシブルに動ける体制について考えてみて欲しいです。