エンジニアの採用は非常に困難な課題となっています。
エンジニアの需要が高まる一方で、エンジニアが取り組む仕事の内容はますます複雑化し、範囲も広がっています。これに対処するためには、CTO自身が真剣に取り組み、考え続ける必要があります。
そして、一度採用したエンジニアには、長期間働いてもらい、チームメイトとして最高のパフォーマンスを発揮してもらいたいと思うでしょう。
そのためには、報酬設計が重要な要素となります。
報酬設計には2つの側面があります。
1. 外的報酬
外的報酬とは、給与や賃金を指します。また、役職や地位も報酬の一部と考えられます。部長や本部長などの役職を持つと、社外での名刺交換時にも印象が良くなります。
その他にも、手当や秘書の付与、経費の枠の拡大など、さまざまな形で提供されます。
2. 内的報酬
内的報酬とは、仕事そのもののやりがいを指します。楽しい仕事であればやる気が湧き、難しい仕事であればやりがいを感じる人もいます。エンジニアの場合、問題が多いプロジェクトほど、闘志を燃やす人が多いようです。
また、スキル開発の機会も内的報酬の一部です。エンジニアの場合、Reactの開発経験が得られる、データサイエンスが学べるなど、スキルを伸ばす機会があると、モチベーションにつながります。
もちろん、人間関係も重要です。尊敬できる上司がいればやる気が湧き、頼りがいのある同僚や、自分を頼ってくる新人もモチベーションの一つとなります。
基本的には、内的報酬が重要
長年のCTOとしての経験から言うと、転職の大きな要因は、内的報酬が失われたときです。
その中でも、人間関係が悪化したときが最も大きいかもしれません。コミュニケーションが取れなくなったり、人間関係が悪化したとき、相談してくるのであれば良いのですが、その前に転職を決意するケースが多いです。
次に大きいのは、仕事のやりがいです。そして、スキル開発の機会とのバランスで転職を決意します。
これは経験年数によっても変わると思います。
経験年数 | 内的報酬 |
---|---|
若手 | 人間関係 > スキル開発 > 仕事のやりがい |
中堅 | スキル開発 > 仕事のやりがい > 人間関係 |
ベテラン | 人間関係 > 仕事のやりがい > スキル開発 |
若手
若手エンジニアは、まだ仕事に慣れていないため、人間関係の構築が重要です。尊敬できる上司や同僚がいることで、仕事へのモチベーションが高まります。また、スキル開発にも意欲的ですが、まだ自分のスキルやキャリアプランが明確になっていないため、仕事のやりがいよりも、スキル開発の機会を重視する傾向があります。
中堅
中堅エンジニアは、ある程度仕事に慣れ、スキルや経験を積み重ねてきます。そのため、スキル開発への意欲も高まります。また、仕事のやりがいも重要視するようになります。特に、自分のスキルや経験を活かして、社会に貢献できることにやりがいを感じます。
ベテラン
ベテランエンジニアは、仕事の経験も豊富で、スキルも十分に身に付いています。そのため、人間関係を重視するようになります。また、仕事のやりがいも重要ですが、スキル開発よりも、自分の知識や経験を後輩に伝えることにやりがいを感じます。
もちろん、これはあくまでも一般的な傾向であり、個人差があります。また、経験年数と内的報酬の優先順位は、時代や社会情勢によっても変化する可能性があります。
このようなイメージが強いです。
この内的報遅は、適切なマネジメントと適切なポジション配置により生まれます。状況を常にウォッチしましょう。
外的報酬は最低限必要
内的報酬だけを期待していると、やりがい詐欺と思われることがあります。やりがいだけに頼っている会社は結構あります。一方、外的報酬だけに頼っている会社は、長続きしません。会社のPLのバランスがおかしくなり、その人が転職するときに給与が合わなくなると困ったことになります。
会社を転職しようと思ったとき、マーケットよりも給料が高いと転職先が限られます。また、年収を下げて転職しようとすると、税金の問題に直面します。税金は翌年の収入を基に仮計算されるため、収入が少ないのに税金が高いままで苦労することになります。
しかし、外的報酬は、最低限のレベルとして必要です。やりがいで悩んで転職を考えても、給与が下がると転職をためらいますが、給与が上がると、外的報酬と内的報酬の両方が満たされるため、転職しない理由は見つかりません。最低限、競合他社に負けないレベルの外的報酬を確保しておきましょう。
最後に
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