17
7

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

JavaScriptで要素を複製・追加する主なメソッド

Last updated at Posted at 2025-08-31

はじめに

JavaScriptでのインデックス管理に慣れていなかったため、理解を深める目的で各メソッドを比較・整理しました。つまずいた点や、Vue.js・Reactで同様の処理を実装する際の例もまとめています。

DOMとは?

DOM(ドム)とは、Document Object Model(ドキュメント・オブジェクト・モデル)の略で、簡単に言うと、

Webページの構造をプログラムで操作できるようにした「設計図」や「操作マニュアル」のようなものです。

HTMLはただの「静的な文章」ですが、DOMはそれをJavaScriptなどのプログラムが理解できる形に変換したものです。

DOMはツリー構造(階層構造)で表現され、各HTML要素は「ノード」として扱われます

イメージ図

Copilot_20250831_182701.png

役割 例え
HTML 家を建てるための設計指示書
DOM 設計指示書を元に頭の中で組み立てた完成予想模型
JavaScript 模型を見ながら家具を動かしたり壁紙を変える作業員

DOMがあるからこそ、静的なHTMLを動的なWebページに変えることができます🛠️

DOM操作メソッド比較表

メソッド名 用途 特徴 注意点
cloneNode() 要素の複製 引数にtrueを指定すれば、子ノードごと複製できる。 DOM構造はそのまま使えるが、イベントリスナーは複製されない
appendChild() ノードの追加 DOMノードを末尾に追加 文字列は追加できない。既存ノードは移動される
innerHTML HTMLの挿入・置換 HTML文字列を直接挿入。柔軟性高い 既存のDOM破壊が起きやすく、イベントが消える
insertAdjacentHTML HTML文字列の挿入 高速・安全。DOM破壊なし タグの整合性に注意。文字列ベースなので型安全性なし
createElement() 新しい要素の生成 DOMノードとして生成 属性や子要素は別途設定が必要
insertBefore() 指定ノードの前に挿入 細かい制御が可能 親ノードが必要。順序管理が手動になる
replaceChild() ノードの置換 安全にノードを置き換えられる ノード単位の操作のみ。HTML文字列は使えない

ハマりポイント

DOM操作メソッドは、インデックスを手動で更新しなければいけない

JavaScriptのDOM APIは、DOMツリーの構造を操作するだけであり、意味的な「順番」や「番号付け」までは管理しません。

メソッド名 インデックス自動更新 備考
cloneNode ❌ 手動 複製元のインデックスは保持されない
insertAdjacentHTML ❌ 手動 HTML文字列にインデックスを埋め込む必要あり
innerHTML ❌ 手動 一括置換時にインデックスを再計算する必要あり
appendChild ❌ 手動 追加時にインデックスを明示的に指定する必要あり
createElement ❌ 手動 作成時にインデックスを埋め込む必要あり
insertBefore ❌ 手動 挿入位置は指定できるが、インデックスは自分で管理
replaceChild ❌ 手動 置換対象のインデックスは自分で把握する必要あり

具体例:cloneNodeで要素を複製する

HTML(Thymeleafで描画された構造)
<ul id="item-list">
  <li class="item" th:each="item, stat : ${items}">
    <span>番号: <span class="index" th:text="${stat.index}"></span></span>
    <span class="name" th:text="${item.name}"></span>
  </li>
</ul>
<button id="add-button">追加</button>

JavaScriptでインデックスを再計算するメソッド
// JavaScript
document.getElementById("add-button").addEventListener("click", () => {
  // 最後のアイテムをクローン
  const itemList = document.getElementById("item-list");
  const items = document.querySelectorAll("#item-list .item");
  if (items.length === 0) return;

  const lastItem = items[items.length - 1];
  const newItem = lastItem.cloneNode(true);

  // 名前やインデックスのリセット(必要に応じてカスタマイズ)
  const indexSpan = newItem.querySelector(".index");
  if (indexSpan) indexSpan.textContent = items.length; // 新規インデックス

  // 名前フィールドも変更する場合
  const nameSpan = newItem.querySelector(".name");
  if (nameSpan) nameSpan.textContent = "新しいアイテム";

  itemList.appendChild(newItem);

  // 全アイテムのインデックス再計算
  const updatedItems = document.querySelectorAll("#item-list .item");
  updatedItems.forEach((item, i) => {
    const idx = item.querySelector(".index");
    if (idx) idx.textContent = i;
  });
});


フォームの中の1つの要素を複製するだけならシンプルですが、
もしフォーム全体を複製するようなケースでは、インデックスに依存するID・name属性などの各要素を手動で更新しなければいけないとなると...、

コードが煩雑になり、バグの温床になりかねません😓
(JavaScriptでより楽にインデックス更新できる方法を知っていればぜひ教えてください)

代替案

Vue.jsでのインデックス管理

v-forで自動管理

<ul>
  <li v-for="(item, index) in items" :key="item.id">
    {{ index }}: {{ item.name }}
  </li>
</ul>

index は Vueが自動で割り振るため、手動更新は不要です。

要素追加もリアクティブに

this.items.push({ id: 3, name: "新しい項目" });

配列が更新されると、DOMも自動で再描画され、インデックスも再計算されます。

Reactでのインデックス管理

mapで自動管理

<ul>
  {items.map((item, index) => (
    <li key={item.id}>{index}: {item.name}</li>
  ))}
</ul>

index は Reactがmap関数内で自動的に提供するため、手動更新不要。

要素追加も状態管理で

setItems([...items, { id: 3, name: "新しい項目" }]);

状態が更新されると、仮想DOMが差分を検出して再描画+インデックス再計算。

比較まとめ

技術 インデックス更新 自動化 備考
JavaScript (DOM API) ❌ 手動で更新必要 ✖️ 削除・並び替え時に注意
Vue.js ✅ 自動で更新 ✔️ v-for で index を取得可能
React ✅ 自動で更新 ✔️ map で index を取得可能

おわりに

今までインデックス管理などをあまり意識せずに、Vue.jsやReactを触っていたところもあると思いました。今回JavaScriptで手動でインデックス管理してみて、Vue.jsやReactの恩恵を気付かないところで得られていたということがわかりました🙏

参考記事

DOM

DOM操作メソッド

Vue.js

React

17
7
1

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
17
7

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?