こんにちは!今日は、開発者の強力な味方「Kiro」について、初心者の方にもわかりやすく紹介します。
Kiroって何?
Kiroは、AWSが提供しているAIを搭載した開発アシスタントです。コードを書いたり、ファイルを編集したり、システムを構築したりする作業を、会話しながら進められる画期的なツールです。
簡単に言うと:
- 「こんなシステムを作りたい」と伝えるだけで、実際にコードを生成してくれる
- エラーが出たら、原因を調べて修正してくれる
- AWSなどの技術情報を最新のドキュメントから取得して教えてくれる
まるで、経験豊富な先輩エンジニアが隣にいるような感覚です。
MCPサーバーって何?なぜすごいの?
Kiroの強力な機能の一つが「MCP(Model Context Protocol)サーバー」です。
MCPサーバーを簡単に説明すると
MCPサーバーは、Kiroに新しい能力を追加できる拡張機能のようなものです。
例えば:
- AWS Knowledge MCP: 最新のAWSドキュメントを検索して、正確な情報を提供
- Sequential Thinking MCP: 複雑な問題を段階的に考えて解決
- その他、データベース接続、API連携など、様々な機能を追加可能
なぜMCPがすごいのか?
従来のAIアシスタントは、学習した時点の知識しか持っていません。でもMCPサーバーを使うと:
✅ 常に最新の情報にアクセス
- AWS公式ドキュメントの最新情報を取得
- 新しいサービスや機能についても正確に回答
✅ 専門的なタスクに対応
- 価格計算、リージョン情報、技術仕様など
- 単なる知識ではなく、実際のデータを取得
✅ 拡張性が高い
- 必要な機能を後から追加できる
- 自分でカスタムMCPサーバーも作成可能
実例:Kiroで実際にシステムを作ってみよう
では、実際にKiroを使ってシステムを作る様子を見てみましょう。
タスク管理アプリを作成する
指示したプロンプトは下記になります。
タスク管理アプリを作成してください。
以下要件です
・html1ファイルのみで構成すること
・即時使用できるようにブラウザのローカルストレージを使用すること
・プルダウン形式で未着手、対応中、完了を選択できること
・未着手なら色は赤、対応中なら黄色、対応済みなら青色にすること
・タスクの起票日付、期限日、タスクの名称、タスクの小さお、備考を記載する欄があること
・タスクを管理する一覧があること
・タスク一覧においてステータスが未着手、完了なら編集と削除ボタンがあること
・タスク一覧においてステータスが対応中なら編集と終了ボタンがあること
・終了ボタン押下時に完了にし、終了日を記録すること
以下生成されたコードの一部と実際に作成されたアプリの画像になります。
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>タスク管理アプリ</title>
<style>
* {
margin: 0;
padding: 0;
box-sizing: border-box;
}
body {
font-family: 'Segoe UI', Tahoma, Geneva, Verdana, sans-serif;
background: linear-gradient(135deg, #667eea 0%, #764ba2 100%);
min-height: 100vh;
padding: 20px;
}
.container {
max-width: 1200px;
margin: 0 auto;
}
header {
text-align: center;
color: white;
margin-bottom: 30px;
}
header h1 {
font-size: 2.5em;
margin-bottom: 10px;
}
.main-content {
display: grid;
grid-template-columns: 400px 1fr;
gap: 20px;
}......#長くなるので割愛
わずか10分程度で簡単なタスク管理アプリを作成することができました!
Kiroでできること一覧
コード生成・編集
- Webアプリケーションの作成
- API開発
- データベース設計
- テストコードの作成
技術サポート
- AWS/Azure/GCPの技術情報提供
- ベストプラクティスの提案
- セキュリティチェック
- パフォーマンス最適化
プロジェクト管理
- 要件定義のサポート
- 設計書の作成
- タスクの分解
- ドキュメント生成
デバッグ・トラブルシューティング
- エラーの原因特定
- コードレビュー
- リファクタリング提案
- 依存関係の解決
Kiroを使うメリット
1. 開発スピードが劇的に向上
手作業で数時間かかる作業が、数分で完了します。
2. 学習しながら開発できる
Kiroが生成したコードを見ることで、ベストプラクティスを学べます。
3. 最新情報に常にアクセス
MCPサーバーを通じて、常に最新の技術情報を取得できます。
4. エラーに強い
問題が発生しても、すぐに原因を特定して解決策を提案してくれます。
5. 初心者にも優しい
専門用語がわからなくても、わかりやすく説明してくれます。
実際の開発フロー
Kiroを使った典型的な開発の流れ:
1. あなた: 「ユーザー管理システムを作りたい」
↓
2. Kiro: 要件を確認して、設計を提案
↓
3. あなた: 「いいね、それで進めて」
↓
4. Kiro: データベース設計、API、フロントエンドを順次作成
↓
5. あなた: 「ログイン機能を追加したい」
↓
6. Kiro: 既存コードに認証機能を追加
↓
7. 完成!
また、直近のアップデートにてコードを任意の状態に戻す機能が追加されました。
Gitのようなバージョン管理システムを使用することなく、バージョン管理を行うことができます。
MCPサーバーの設定方法
Kiroの能力を拡張するMCPサーバーは、簡単に追加できます:
設定ファイル例(.kiro/settings/mcp.json)
{
"mcpServers": {
"aws-docs": {
"command": "",
"args": ["MCPサーバの情報"],
"disabled": false
}
}
}
これだけで、KiroがAWSの最新ドキュメントにアクセスできるようになります!
まとめ
Kiroは、単なるコード生成ツールではありません。
- 会話しながら開発できるパートナー
- MCPサーバーで常に最新情報にアクセス
- 実際に動くシステムを短時間で構築
- 学習しながら成長できる環境
プログラミング初心者でも、Kiroと一緒なら本格的なシステム開発ができます。
経験豊富なエンジニアにとっても、開発効率を大幅に向上させる強力なツールです。
また、エンジニアだけでなく非エンジニアも資料作成や、情報収集等にも使用でき、効率が大幅にします。
ぜひKiroを使って、あなたのアイデアを形にしてみてください!
